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愛色迷宮

作者: 翡彗 白亞

お手柔らかにお願いします。

君と僕は住む世界が違っていたんだ

そう気づいて、散っていた僕の愛色の花びら、君が 

手を伸ばしても二度と掴めなくて 虚しさだけが残る


許されないと思って素直に背を向けて君から去っていく僕

君の夢を魅る度に後悔の棘が自分を取り巻いていく

突き刺さっていく自分への痛み 流れゆくどうしよもない透明な血

鮮明に染まっていく 

僕が君の事が嫌いと言う嘘に染まっていく


どうか僕をここから出して

二度と戻れない 抜け出せない 閉ざされた愛色迷宮で素直を嘆く

「君で僕を殺して」

夢の中で君に首を絞められていく 

その度に、ああ、君に溺れていく 

抜け出せない 愛色迷宮


窓辺から見える君の姿 無邪気な姿は僕には程遠くて

痛みだけが残る

触れてはいけない想いだと思って背を向け知らぬふりをした

すれ違っても 目があっても 他人の振りをして微かに笑う頬は痛くて

君の姿を魅るたび 虚ろに乾いて馬鹿馬鹿しくて笑う

絡んでいく僕への愛の痛み 


どうか僕をここから出して

二度と戻れない 抜け出せない 閉ざされた愛の牢の中で祈る

「君で僕を満たして」「君で僕に生きた証をください」

ああ、今の僕は死人のようだ

夢の中だけで魅るだけじゃ 触れるだけじゃ

僕は満たされない


この世界は馬鹿げていて

二度と踏み外すと二度とそこへは戻れない

それに気付くのは気付いた時

【もう1度ぐらい戻ってもいいじゃないか】

そうは思って願っても 二度と戻れないものは戻れない

まるで一瞬で消える波際のように

事は一瞬で音もたてず崩れて二度とは戻れない

だから伝えられるときに伝えよう 紡げるときに紡ごう

愛せる時に愛し合おう 

それが永遠となるように・・・


どうか僕をここから出して

二度と戻れない 抜け出せない 閉ざされた愛の牢の中で素直を嘆く

「君で僕を殺して」「君で僕を満たしてください」

「君で僕に生きた証をください」

ああ、夢の中で君に首を絞められていく 

その度に、ああ、君に溺れていく 抜け出せない 愛の迷宮よ

どうか僕をここから出して

二度と戻れない 抜け出せない 閉ざされた愛の牢の中

散っていた僕の赤い愛の花びら

君が愛おしいよ 愛おしいよ抱きしめたいよ

愛色迷宮


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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