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確認と約束2

「俺が生き返ることができる、ってことは信用するよ。いや、実際は信用する以外に選択肢がないんだろうし。」


俺は自嘲するように両手をひらひらと振りながら答えた。


「まぁ、そうとも言えるよね。君は信用するしか選択のしようが無い。信用しないということはある意味ではここが終着点だと自分で決めちゃうようなものだからね。ただ、微妙にニュアンスが違うんだけれど、君は生き返るわけじゃないんだよ。厳密に言えば、君が死ぬ瞬間を無かったことにする。手違いで君の目の前に現れたあのモンスターを、現れなかったと言う現実に置き換える。もしくはモンスターは現れたけど、何らかの解決策があって、君が死ぬと言う未来が訪れなかった。そのどちらかになると思うよ。生き返っちゃうと、少々君の居た世界の(ことわり)からすると不自然になっちゃうからね。」


「なるほど、確かにどのタイミングで戻るかにもよるけど、例えばあの後俺は重傷を負って病院に運ばれているかも知れない。そして死亡が確認された後で戻ってしまうと相当にして気持ち悪いことになるわけか。病院ならまだしも。すでに葬式の最中だとか、火葬されたあとに返ってきちゃうと大問題になりかねないと。」


想像しただけで笑えない。


俺が生きてる側で、故人を見送ったはずなのに、その後揚々とその故人が戻ってこようものならあからさまに避けてしまうかもしれない。


単純に泣いて喜んではやれないだろうな。


「それは、理解した。あと、現状で聞きたいことは2つ。1つ目は俺の死を無かったことにしてもらうタイミング。2つ目はスキルを本当に持って帰れるのか、そして、現世でもちゃんとそれが使えるのかってことだ。」


そう、実はこの2つ目が重要なのだ。


何せ、せっかくスキルを獲得しているのに使えないのでは持っていないのと同義だからだ。


恐らく攻撃系のスキルを持って帰ることはないと思うが、もし、攻撃系のスキルを選んだとして、元の世界で手から雷を出したり、氷の塊を出すなんて本当に可能とは思えない。


テレビの実験番組で、静電気を溜めてビリビリやっている白衣のおっさんとはわけが違う。


運がよくてテレビに引っ張りだこ、普通に考えりゃ即拘束されて、実験施設か危険人物として処理されるだろうな。


なので、そんなスキルを獲得して帰るつもりはないのだが、そもそも元の世界で使うことが可能なのかどうかということが大事なのだ。


普通に考えりゃあり得ないことだからな。


「そうだね、1つ目に関してはいつでもいいよ。なんなら今からでもね。本当はもっと頑張ってほしいってのが本音だけどね。」


相変わらず重要なことをさらりと言ってくれる。


「今からでもいいのか?」


「いいよ。君の死を無かったことにするのは今からでも問題は無い。前にも言ったけど、それに関しては完全にこちらの過失だからね。問答の余地は無いとさえ思ってるよ。」


これで、少し安心できた。


ずるずると引き延ばすようなことを言われたらはっきり言って怪しいからな。


「2つ目のスキルに関しては、困ったことにこれも約束はしてあげれるけど、証明はできないね。それでもそこまで疑心暗鬼になる程のことじゃないかも知れないよ?」


「どういう意味だ?」


「いや、スキルなんて言い方すると大業な印象を受けるかも知れないけど、人よりちょっと特別な能力って置き換えれば人間の中には、持ってる人もいるんじゃないかな?例えば、瞬間記憶能力のように見たものをまるで写真に撮ったかのように鮮明に思い出すことができる人がいたり、天才と呼ばれる人は努力もあるだろうけど、常人が努力では追いつけない能力を開花させた結果とも言えるでしょ?もっと怪しいことろになれば直接的な攻撃はできないかも知れないけど、魔術や呪術の類だって無いとは証明できないわけだし。」


なるほど、程度は違えど特殊能力を持っている人はすでに存在しているってわけか。


それなら絶対にありえないと断言することもないのかも知れない。


「参考までに、欲深な君は、どんなスキルを獲得して帰りたいんだい??」


「透明化!」


しまった!食い気味で即答してしまった。


「ぷっ、あははは、いいね!透明化!ロマンだね!」


「分かってくれるのか!?」


「全然」


沈黙。


なんだよ、ロマンだって言ったじゃねーかよ。


「スキルだよ?特殊能力だよ?もっとさぁ、いわゆる魔法の王道のような、隕石を降らす大魔法とか、どんな怪我でも一発で治しちゃう回復魔法とかじゃないの?」


「正直それも考えた。けどどうしても俺の居た世界とは相性が悪い気がする。使いどころも無さそうだしな。冷凍食品の在庫を管理して生きてた人間が隕石降らせえても、誰得なんだってこと。倒すべき魔王様だって居ないしな。どちらかと言えばその能力で俺が現世の魔王にされかねない。ノストラなんとかもびっくりだ。」


「ふーん、ノストラなんちゃらは分かんないけど、その考えは的を射てるかもね。ちなみに現在、獲得したスキルで持って帰りたいものってあるの??」


現在獲得したスキルか。


ミッションをクリアした時のスキルのみが、持って帰れる候補になるわけだから。


俺は成功した過去4回のミッションを振り返ってみた。

げ。。。まだ次の世界に行ってない(汗


全然関係ないけど、ちょっと短編書いてみたんです。


【短編】君がいれば僕は魔法が使える


魔法なんて単語が出てきていますが、魔法らしい魔法は使いません(笑)

ただの偶然を魔法と言う言葉を使って表現しているだけの、誰にでも起こり得る物語。

異世界でもなんでもなく、私たちが普通に生活している現実での一瞬を切り取ったお話です。

興味ある人は読んでみてください。

大丈夫3分もかからないと思います(笑)

めっちゃ短いので♪


それではまた(笑)

あ、今回も誤字脱字、おかしなところありましたら教えてください。(今まで誰も教えてくれていませんけどね。。。ふふ)

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