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82)転移元

 PV12000有り難う御座います!

 ブックマークを頂いている方も感謝です!

 引き続き、宜しくお願いします!

 チュンチュンと鳥の(さえず)りが聞こえる……朝か。


「おはよ」

「おはようじゃ」

「おっはよー!」

「お早うございます、蓮斗さん」


 テントから出ると、リアーナが体操をしている。


「おはよ、リアーナ、ラーズ」

「おはよう」

「我輩にまで挨拶をするとは、殊勝な心がけだな」


 クリスにも挨拶しているから、思わず挨拶してしまった。


「蓮斗くん、あなた……」

「なに?」

「ふ、複数の女性と寝てるの!? 信じられない!」


 えぇ!? た、確かに異常な事か……。


「な、何も変な事はしてないよ!」


 リアーナの白い肌が真っ赤に染まっていく。


「へ、変な事って何よ!?」

「リアーナが想像している様な事は、決して、一切、全く、何にもしてないって!」

「ウ、ウチが何を想像したって言うの!」

「我輩の主は、所謂(いわゆる)ムッツリだから……」


 リアーナは、杖を地面に強く叩き付けた。


「君は黙ってて!」

「こ、心得た……」


 一瞬、ラーズが可哀想に見えた。


「で、何だっけ?」

「もういいわよ!」


 何とか事なきを得た……ん? 頬っぺたに柔らかいモノが……。


「蓮斗様、ごっちそーさまー!」

「……」

「ヴァージュさん、今、君にチューしたね?」

「……」

「不潔だわ……」


 テントから勢い良く飛び出す人が……。


「リアーナさん、本当ですか!?」

「本当よ、レティシアさん」

「うぅ…………蓮斗さん! (わたくし)も!」


 レ、レティシアさん!? タイミングが悪過ぎですよ!


「ふ……不潔だわ! 二人も(たぶら)かすなんて女の敵だわ! やっぱり、ここで殺した方が……」

「ご、誤解だって!」


 俺は魔袋から食べ物を取り出し、リアーナに渡してみた。


「これでも食べて、落ち着いて……ね?」

「こ、これは……パウンドケーキ! 君、お菓子を作れるの?」

「ま、まぁね」

「まさか、この世界で食べれるなんて……んぐんぐ……美味しい!」

「ほら、まだ有るよ!」


 ふっふっふ、前回の試練の間の粗品は、魔窯ってのを手に入れたのだ。魔力を注ぎ込むと温める事が出来る調理魔具なのだが、注ぐ魔力量に依って温度が変えられるのだ!

 で、オーブンの様に使えるか試すのに、パウンドケーキを試作したら成功したって訳だ。

 まるで携帯オーブンレンジだ。

 俺はパウンドケーキを皆に配った。


「美味しいですわ!」

「おいしー!」

「わ、儂も…………んぐ! 甘露じゃ!」

「我輩も……あ、甘い……」


 ラーズは甘い物が駄目か。一先ず機嫌が良くなったかな?


「君……こうやって虜にしているのね」


 何故、そうなる?


「でも、懐かしい味をありがとう」

「どういたしまして!」


 同じパンウンドケーキが有る世界から来たのかな? でも容姿的には日本人……では無いな。


「リアーナって何処から来たの?」

「ウチは地球って言う惑星。蓮斗くんは?」

「え、俺も……」

「え……何処の国?」

「日本!」

「ごめんなさい、分からないわ」

「リアーナは?」

「バリドルン公国」

「ごめん、分かんないや」


 聞いた事も無いぞ。それとも俺が無知なだけ? スマホかタブレットでも有ればなぁ。


「蓮斗くん、暦は西暦かい?」

「西暦! 2020年!」

「え……そんな昔なの!?」


 え……じゃあ、リアーナは未来から?


「リアーナは……?」

「西暦4017年で、ウチは4000年のミレニアムバースデーよ!」

「へ、へぇ、凄いね!」


 え、ちょっと待った。俺の世界の未来なのか? それとも全く別の地球の話しか?

 世界的の事象から共通点が有れば同じ世界かどうか分かる! でも、自慢じゃ無いが社会科が駄目だ。

 質問してみるか?


「リアーナは、歴史とか勉強をしてるよね?」

「ウチ、勉強は苦手だよ?」

「……過去の出来事で有名な事とか知らない?」

「うーん……知ってるのは……」

「知ってるのは?」


 俺は息を呑んで見つめる。


「あ、あんまり見つめないでよ……2800年頃、地球に隕石が衝突して人類の八割が消えた事かな?」

「えぇ!?」

「それ以前の文献は、ほぼロストしたって話よ。一部、情報が残っていて復興は早かったって聞いてるわ。私が生まれる千年以上前だから、あまり分からないわ」

「そっか……ありがとね」

「いや、ウチも不思議と楽しかったよ」


 ちょっと衝撃的な話だったな。俺の世界の未来じゃない事を祈ろう。

 あれ? ヴァージュ……それにレティシア?


「リーちゃんとばっかりー!」

「ずるいですわ!」

「本当に君は愛されてるね……」

「ははは……俺、顔洗ってくる」


 ん? リアーナが不思議な顔をする。


「この辺、川は無いわよ?」

「水を持ってるから大丈夫だよ」

「なるほど……ウチにも分けてくれる?」

「良いよ」


 俺は水袋を渡すと、意外にもリアーナは大喜びで礼を言って林の中に消えて行った。


「あれは暫く洗ってないのう」


 洗ってもいないのに、あの白い肌を保つとは凄い事じゃない?

 さておき、ログインボーナスっと。


〔日課特典:魔眼化の結晶〕

〔魔眼化の結晶を獲得しました〕


 な、なんて興味深い……怪しいネーミングなんだ!


〔鑑定に失敗しました〕


 こ、怖くて使えないわ。

 でも、魔眼化って気になるぜっ、ふっ……。


「まだ煙が上ってますわ」


 あ、本当だ。火事って訳じゃないよな。


「お待たせ」


 リアーナも戻って来たし出発するか。


「じゃ、行こうか」


 再び、王都に向けて出発だ。




 魔眼か……。

 この物語を読んで頂き、ありがとございます。

 評価、感想、ブックマーク等を頂けると、とても嬉しいです! 是非、宜しくお願い致します!

(既に頂いている方は、有り難う御座います! 感謝です!)

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