64)反省会?
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宿に戻って寛ぐ。
もう5時か、今日は本当に色々有ったな……。
「あー! あたいの船が……」
「あ……ごめん、ヴァージュ……」
「いや、蓮斗様が悪い訳じゃないよ!」
機会が有ったら船を回収しないとな……。
「それにしても、全員で転移する事が出来て良かった。レティシアとヴァージュを残してたらと思うと……」
「結果、転移出来たから良いと思いますわ」
「結果は……ね……」
一か八かで使った転移、改めて考えると……自己嫌悪に陥るわ……。
「銃の転移者、厄介じゃのう……」
「あのスキルも強いしね」
「スキルからの脱出方法を、何とか考えないといけませんわね」
「儂が思うに……」
「なに?」
「先ずは飯と酒じゃ!」
流石クリス、皆が思わず笑ってしまった。
気を紛らせてくれたのだろう。
まだちょっと早いが、夕食にする事にした。
「乾杯じゃ!」
「完敗だったね……」
「蓮斗さん、そんなに落ち込まないで」
「そうだよ蓮斗様! ほら!」
ヴァージュは俺の手を取って胸に当てる。
や、柔らかい……えへへ……。
「な、な、な、何をしてますの!?」
「蓮斗様、元気出た?」
「蓮斗、鼻血じゃ……」
おっと……俺は手を振りほどき、咳払いをして誤魔化した。
「気を取り直して、乾杯じゃ、」
「「「かんぱーい!」」」
そうだよね、食事の時くらい楽しまないと。
「蓮斗さん、銃の転移者の事は忘れて、今日は飲みましょう!」
「分かった、今日は俺も飲むよ!」
「良く言ったの! 蓮斗!」
「あたいも沢山飲むよー!」
とは言え、さっきまで瀕死だった訳で……。
「蓮斗様、飲んでるー?」
「あぁ、弱いからゆっくりね」
そもそも、元の世界だと未成年だから、お酒なんて飲んでないし、弱くて当たり前……いや、最初から強い人も居るのかな?
「そういやヴァージュって……いや……」
「なーに? 気になるよ?」
「レベルって幾つかなって」
「なーんだ、そっちかー」
へ? どっちだと思ったの?
「83だよー!」
「はぁ!?」
マジか……そんなに高いのか! 異常な素早さの意味が分かったわ。
「ギルドの人もビックリしてたよ!」
「だろうね……」
「蓮斗、影の小娘とばっかり話さんで儂とも話さんか」
天使クリスちゃん! 是非是非!!
「ずるいですわ!」
レ、レティシアさん……。
「発情小娘は黙るのじゃ!」
「何ですって!?」
は、始まってしまった……話題を変えないと。
「クリス!」
「お、何じゃ? 儂に用かの?」
クリスは勝ち誇った様にレティシアを見る。
「れ、蓮斗さん、そんなぁ……」
「クリスと話したら、次はレティシアね?」
「は、はい! お待ちしておりますわ!」
この順番制度は何だ?
「俺、法力……法術? が使える様になったじゃん?」
「そ、そうじゃな……何の話かと思えば……」
え、俺、空気読めて無かった?
「そろそろ、魔法とか覚えれないかなって」
「それは……また話が別じゃの」
「えー……」
「一つでも覚えたら……教えても良いのじゃ」
「そっか……分かった、ありがと」
「うむ」
話し終えると、クリスは酒を一気に飲み干す。
「お代わりじゃ!」
凄いな……俺はそれを見ながら一口だけ飲む。
レティシアが上目遣いで俺を……忘れてた。
「レ、レティシア?」
「はい!」
待ってましたと言わんとばかりに返事をするが、俺には話題が無い……何を話せば?
「レティシアは……」
「はい!」
困ったぞ……どうする?
「レティシアって……」
「私って?」
「きょ、兄弟とか居るのかなぁ……?」
「え……」
失敗だー! だって思い付かないんだもん。
「私は一人っ子ですわ。ですから、結婚しても兄弟や姉妹間のわだかまりは有りませんわ!」
さ、流石の解釈力!
「結婚じゃと?」
「レーちゃんズルい! プロポーズしてる!」
「わ、私はそんな!」
「天然発情小娘め!」
「蓮斗様ー、あたいもー!」
ふ、振り出しに戻る……でも……えへへ。
「蓮斗、顔!」
久々に緩んでしまった。
「おい、兄ちゃん! 女を三人も連れてんのか? 一人寄越せや!」
うお……面倒な男が来たな。
俺の心配も余所に、クリスとレティシアは剣を、ヴァージュは短剣を男の喉元に当てる。
「切り落としますわよ?」
「抉っちゃうよ?」
「消えるのじゃ!」
「ひぃぃぃ!!」
男はビビって逃げてしまった。
三人とも、むっちゃ動きが速かったな。
「さぁ、呑み直しじゃ!」
「ですわね!」
「飲もー!」
何故か飲む時の結束力が尋常じゃないな。
三人を見てると、何かホッとするな。
さっきまで銃の転移者の事が、頭から全然離れなかったけど……本当、助けられるな。
「蓮斗様も飲も!」
「あぁ!」
この後、俺はひたすら吐き続ける事になる。
お酒は飲んでも飲まれるな……。
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