60)なぞなぞ
PV5000感謝!
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また、通路……スケルトンは居ない様だ。
真っ直ぐ歩く……ん?
「何かさ……」
「どうかされました?」
レティシアは不思議そうに、首を傾げながら聞いてくる……その仕草に少しドキッとした。
レティシアって、普通にしてたら綺麗だしモテそうだな……じゃなくって!
「道の幅が狭くなってない?」
「そうですわね……それに、心なしか暗くなってますわ……」
道はどんどん狭くなる……。
遂に人が二人並べない程になった。
「これ、ちょっと嫌な感じだね」
「私が最後尾に行きますわ。サラキスさんは真ん中へ」
「はい、分かりました」
更に進む…………扉だ。
「開けるしか無いな。レティシア、後方に気を付けて」
「はい!」
なるべく音を立てない様に……ギィ……あ。
アームシールドを構えながら中へ入るが、人の気配は感じられない……。
「大丈夫だ」
後の二人も部屋に入る。
ガチャ!
「え?」
「あ、開きませんわ……」
「やっぱ罠かぁ……」
扉には鍵が掛かってしまい、閉じ込められてしまった。
諦めて振り返る……結構広い部屋だ。
「天井が高いな……」
天窓の様になっているかな? 普通に明るい。
「蓮斗さん、あれを……」
部屋自体は何も見当たらないのだが、端の方に机と椅子が有る。
机の上には特に何も無い。
「引き出しが有りますわ」
「まさか、タイムマシーン?」
「それは何じゃ?」
「聞いた事が有りませんわね……何ですの?」
「いや、前の世界の冗談なので気にしないで……」
軽くへこみながら、引き出しをそっと開けると一冊の本が見つかった。
「これは?」
「読んでみましょう」
「んと……骨の戦士が現れる、名前はなーんだ? って」
なぞなぞとかクイズの本?
「スケルトンですわね……」
レティシアが答えると本が消滅した。
「あれ?」
カタカタカタカタ……。
「何だ?」
「蓮斗さん、あれ!」
部屋の中央には、巨大なスケルトンが立っていた。
「げっ! でかいぞ!」
巨大スケルトンは、人より大きな剣を携えて俺達に向かって来る。
「サラキスさんは後ろに!」
「はい!」
看破を試してたのだが……。
〔看破を阻害されました〕
これだ……謎の阻害、建物のせいかな?
「ヴァージュ、頼む!」
「蓮斗様……やっと呼んでくれたね!」
勢い良くヴァージュが飛び出し、ニッコリと笑いながら現れた。
「えっ……」
その様子を見ていたサラキスが声を漏らす。
影から人が出てきたら、驚くのは当たり前だよね。
「先ずは、縮レヴ!」
相手が大きい為、下半身に対して連続攻撃を繰り出す。
縮地術、レティシア、ヴァージュのコンボ。
巨大スケルトンは一瞬よろけたが、剣を構え直して回転する様に振り払う。
三人とも回避に成功、巨体のせいか通常のスケルトンより更に遅く感じる。
「繰り返して削るぞ!」
「了解ですわ!」
「あいあいさー!」
クリスの火炎魔法は取って置きたいので、このまま根気よく行こう。
「剣技、双刃の舞い!」
「「剣技、廻陣炎舞!!」」
バキバキと骨が折れそうな音が響き渡る。
「ちょっとたんま!」
巨大スケルトンの骨は赤みを帯びていた。
さっきまで白い骨だったのに。
「第二形態じゃ!」
巨大スケルトンの速度が、気持ち速くなる。
それでも、俺達の高速チームには及ばない。
「来るぞ、薙ぎ払い!」
同じ攻撃と回避を何回も繰り返した為、俺達は間合いを見切っていた。今回もギリギリで躱して、直ぐに攻撃に転じ様とするが……。
「熱っ!」
「きゃ……」
巨大スケルトンが薙ぎ払った空間に炎が現れた為、剣は躱せたが炎を喰らってしまった。
「大丈夫?」
ヴァージュだけは、一瞬の判断で炎も回避したらしい。
「うん、ダメージは大した事ないよ」
今までの攻撃に炎が追加されただけ。
俺達はそう思い、再び攻撃と回避を繰り返す。
「はぁ、はぁ……」
「蓮斗様、クーちゃん、二人とも顔色悪いよ? 大丈夫?」
「そ、そんな事は有りませんわ……」
「お、俺も……えぇ!?」
「どうしたのじゃ!?」
「HPが八割減ってる……」
「影の小娘! 暫く一人で頼めるかの?」
「良いよー!」
「二人は一旦回復じゃ!」
俺とレティシアはポーションで回復するが、HPが徐々に減っていく。何だこれは?
〔ステータス異常〈呪詛・LV5〉〕
こ、これか? いつの間に……さっきの炎か!? 倒したら治るのか?
「クリス、俺とレティシアは呪われてるわ……」
「なるほどのう。早目に倒した方が良いの」
「クリス、このままでも巨大スケルトンは倒せるとは思うんだけど……」
「分かっておる。影の小娘! 魔法じゃ!」
「はいはーい! 離れるね!」
「我と契約せし炎の精よ。今再び我の元にて、その姿を現し我の力となれ……我が剣に宿りて、その業火で敵を討ち滅ぼせ! 業火の輪!」
巨大スケルトンを火炎の輪が縛り、そのままスケルトンは崩れ去った。
〔ステータス回復〈呪詛・LV5〉〕
「呪い解けた……」
「良かったねー!」
もう一度ポーションで回復し、扉が開くか確認……カチャ……開いた!
「戻って地下に行こう!」
俺達は来た道を戻り、地下へと向かう事になる。
骨だらけだな……。
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