55)孤島の坂道
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朝か……。
太陽が眩しい……つか、暑いわ!
諸に東側で陣取ってしまっていた。
「おはよう」
「おはようじゃ」
「お早う御座います」
「おっはよー!」
朝の挨拶……大事だな。
そして、ログインボーナス。
〔日課特典:強欲の水晶〕
〔強欲の水晶を獲得しました〕
何か嫌な名前だな。
〔鑑定に成功しました〕
〔強欲の水晶:ランダムでアイテムを獲得する〕
うーん、使ってみるか。
〔強欲の水晶を獲得しました〕
……はぁ? そんな事って有る!?
ランダムで同じ物が出る確率ってどんなんだよ……宝くじ級か!
「蓮斗さん、顔色が……大丈夫ですか?」
「え、あぁ、大丈夫。何でも無いよ!」
「それなら良いのですが……」
余程、酷い顔をしてたのかな。
気を取り直して、もう一回!
〔聖なる御守りを獲得しました〕
何か御利益が有りそうな御守り?
〔鑑定に成功しました〕
〔聖なる御守り:ランダムで法力を獲得する〕
法力……この世界の回復系の魔法か。
勿論、使うぞ。
〔法力:絶対魔法防御を獲得しました〕
〔絶対魔法防御:一時的にあらゆる魔法を無効化する:一日一回〕
これ……かなり良い!
でも、また一日一回か……凄いスキルだし、仕方が無いな。
「蓮斗、嬉しそうじゃの?」
俺って顔に出やすいのかな?
「そう?」
一応、クリスには教えておこう。
「よし、砂浜側に移動するか」
再び船に乗り移動し到着、草木でカモフラージュする。
盗まれたら帰れないからね。
「これ……道だよね?」
「道じゃの……」
海から島の中心に向かって、砂利の道がなだらかな登り勾配で続いていた。
「誰が作ったんだろう?」
「分かりませんが、明らかに人工的ですわね」
とぼとぼと歩き出す。
緩い傾斜とは言え、少しずつ体力が奪われる。
「はぁ……微妙につらいな」
「蓮斗さんは、もう少し体力を付けた方が良いですわね……へ、変な意味じゃありませんわよ!」
「変に思わないから落ち着いてね?」
「はぅ……」
わ、話題を変えよう。
「ヴァージュって、昼も寝て、夜も寝てるよね?」
「そうだねー!」
「よく寝れるね……」
「楽勝ー!」
何に勝つのか分からないけど凄いな……。
「あれ……」
「遺跡じゃの」
遺跡が見えた、しかも結構上の方に。
何か遺跡多くない?
それよりも、これ登るのかぁ……頑張って登るしかないな。
「蓮斗さん!」
「あぁ」
前方から一体の人型の何かが、ゆっくりと坂を下ってくる。
全身は金属の鎧で覆われ、左手には剣、右手には大きな盾を持っていた。
「戦闘になると、やり難いのう」
「何で?」
「左利きじゃ」
あ、そうか……いつもと逆だから戦い難いって事ね。
「あのフルプレートアーマー、ダメージが入らなそうですわね」
「クリス、魔法を頼むかも」
「そうじゃろうな」
〔看破に失敗しました〕
HPは見たかったな。
謎の戦士は剣を振りかぶり、襲い掛かって来る……はい、敵として認定します。
「私が先に……レティシアの名に於いて命ず、光の精霊達よ、我が無数の矢となり敵を滅ぼせ! 多重の魔矢!」
数十本の光の矢が戦士に向かい放たれた。
光の矢が戦士に到達した時、何事も無かった様に光の矢は次々と消えてしまった。
「どう言う事ですの!?」
嫌な予感がする……。
「クリス!」
「承知じゃ! 我と契約せし炎の精よ。今再び我の元にて、その姿を現し我の力となれ。我が剣に宿りて、その業火で敵を討ち滅ぼせ! 業火の輪!」
火炎の輪は、戦士を縛り付けると同時に消え去ってしまった。
「これは駄目じゃの……」
「魔法が効かないのか?」
「その様ですわ!」
俺は縮地術を使い、一撃を与えようとした。
ガシーン!
剣を剣で受け止められてしまった。
「くっ……」
次の瞬間、重たい一撃を喰らってしまい、後方に吹っ飛ばされた。
「がはっ……何だ!?」
「盾じゃ!」
どうやら、盾で殴られてしまったらしい。
「シールドバッシュですわ!」
「くそう……やり難い意味が分かった気がする」
「蓮斗さん、気を付けて行きましょう!」
「おう! 先ずは連続で行こう!」
先ず俺がさっきと同じ攻撃!
ガシーン!
で、盾が来るから即座に剣で防御する。
「ぐおっ……」
その間にレティシアの攻撃!
ガン、ガン、ガン!
レティシアは三回当て離脱。
「全然効いて無いですわ……」
「俺も予想以上に吹っ飛ばされたかも」
俺のHPはまだ一割も減ってないが、相手も減っている気がしない。
「これはマズいかも」
「剣技の炎は効くのかしら?」
「やってみるか……」
俺達は戦士を挟むように立ち位置を変え、同時に剣技を繰り出す。
「「剣技、廻陣炎舞!!」」
ガン、ガン、ガン、ガン!
炎は消え去り、金属同士で叩き付ける音が鳴り響いた。
「炎が消えた? しかも、ダメージが入っている気がしないぞ……」
「は、初めての共同作業を……何て事ですの」
そこなの!?
それにしても、正直倒せる気がしないぞ……。
戦士はゆっくりと剣を構えた。
なんて堅い鎧だ……。
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