47)盗賊と指輪
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短編も掲載致しましたので、是非、見て下さい!
お嬢様はレアが好き!
天使と悪魔のスーパークォーター!https://ncode.syosetu.com/n9222ge/
ギルドレベルの確認の為、会館に向かう道中。
「あ、寄り道して良いかな?」
「どうされたのですか?」
「クリスの剣が折れちゃったから買わないと」
「そうじゃったな」
「それは先に行った方が良いですわ」
で、武器屋に来たのだが。
「この店、むっちゃ怪しいんですけど……」
「魔法の武器は、この店の品種が一番多いらしいですわ……」
意を決して店内へ。
「こ、これは……」
確かに多種多様だな。
しかも「魔法の武器はコチラ」なんて書いてある。
「クリス、どれが良い?」
「……持たぬと分からんな」
はい、天使ちゃん降臨。
「これが良いの!」
どれどれ……冷気を帯びる剣……白金貨二枚……高い!
「ちょ、ちょっと待っててね……あ、他の武器でも見ててくれ」
さ、急いでお金の確認だ……白金貨二枚って事は、金貨二十枚……約二百万円!?
どう見ても金貨十枚も無いぞ……。
あ、先立つ箱ちゃん! 一応、開けてみるか。
ん…………んん?…………んんん!?
これ……銀貨と違う……しかも五十六枚!?
「ねぇレティシア、これって?」
「凄い! 白金貨ですわね!」
やっぱり? て事は……五千六百万円!?
何でこんなに?
後で調べるとして、二枚でクリスの剣を買う。
「蓮斗! 太っ腹じゃの!」
これ持ってる枚数を言ったら駄目なやつだ。
ついでに俺も魔法の剣を一振り、魔法の短剣を四振り、魔法の弓を購入。
魔法の弓は、魔法の矢が無限に出るらしい。
とってもお得だ。
全部で白金貨六枚だったので、皆に見られない様に、こっそり店主に払う。
「ヴァージュ、この短剣を使ってくれ」
「蓮斗様、ありがとー!」
ヴァージュには、火と土属性の短剣を渡した。
因みに俺用のは、風系の雷と水属性だ。
「やっと、蓮斗様から結納品を貰えたー!」
え!?
「良かったですわね、ヴァージュ」
「良かったのう」
「うん!」
あれ、そう言う事になってるし……。
微妙な感じのまま、ギルド会館のカウンターへ向かう。
「お待ちしておりました」
「どうも」
「本日は、マスターとサブマスターが不在の為、私からの開示連絡になります」
「あ、お願いします」
事務員さんは、ヴァージュの身分証を渡してくれた。
「先ずはヴァージュさん、正式に会員となります。仮身分証は使用出来なくなりますので、破棄をお願い致します」
「はーい!」
「そしてギルドレベルですが、皆様10になります」
え……全員、この街の最高レベル?
「これ以上レベルを上げたい場合は、他の街に移動して頂くしかありません」
事務員さんの話によると、ここから西にある港町シシー、北にある貿易都市ニカが近隣になるらしい。
シシーはレベル15までで、ニカはレベル20までの様だ。
「勿論、この街に留まって頂けると助かります。いつ緊急事態が発生するか分かりませんので」
「分かりました。ありがとうございましたー」
ギルド会館を後にし、カフェっぽい所で作戦会議だ。
「俺は移動しようと思うんだけど……?」
「私も付いて行きますわ」
「あたいもー!」
「決まりじゃの」
早っ!
「じゃ……どっちに行こうか?」
「お待たせ致しました、ブラッドル三つでございます。ごゆっくり」
凄いタイミングだな。
ブラッドルって何だ? 血? まさかね……。
「美味しいですわ……」
「ねー」
熱く白い液体……こ、これは……ホットミルク?
「甘いな……砂糖?」
「そうですわね」
えっと、話が途切れちゃったな……戻そう。
「儂はシシーかの。魚が旨そうじゃ」
「あたいは何でも有りそうなニカ!」
二人共、何か動機が微妙ですが。
「シシーからは途中まで、ニカへの船が出ておりますわ」
「じゃ、シシー経由でニカが妥当か」
「だと思いますわ」
でも……。
「レティシア、何故シシーから直接ニカに行けないの? 仮にも貿易都市でしょ? それとも海に隣接してないとか?」
「ニカも海沿いの街ですわ。私も聞いた話なのですが、ニカの港は今閉鎖しているとか」
そうなのか……。
「やっぱり、シシーの港町からか」
て事で、食料を買い込む。
「シシーの港町までは、どれくらい掛かるのかな?」
「多分、二週間くらいだと思いますわ」
へー……えぇ!?
食料をたっぷり補充しておこう。
さ、出発……街を出て一時間くらいだろうか。
「蓮斗、尾行がいるの」
「え……」
こちらが気付いた事が分かったのか、俺達の周りを十人くらいに囲まれた。
「おい、兄ちゃん。その女を置いて消えな!」
「は?」
盗賊的な? 看破術で見ると全員レベルは10前後……。
俺、58だよ? 大丈夫かな?
「あんたらこそ、止めておいた方が良いよ?」
盗賊達は顔を見合わせて笑いだす。
「がっはっはっ、マジかこいつ!?」
何かムカつくな……。
俺は縮地術で、全員から武器を奪ってみた。
当然、盗賊達は驚く。
「な、何だ!? 見えなかったぞ!」
「まだやる?」
「くっ……あ、兄貴!」
兄貴?
叫んだ男の指輪から一人の男が現れた。
「指輪から人が!」
「うちのやつを可愛がってくれたのはお前らか!」
いやいや、あんたらから絡んできたんでしょ?
〔名前:リビド 種族:人〕
〔レベル:65〕
〔H P:2319〕
〔その他:閲覧権限がありません〕
どうせ大した事……有るわ!
「レティシア! 気を付けろ、こいつ強い!」
「分かりましたわ!」
俺達は素早く戦闘態勢を取った。
便利な指輪だな。
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