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107)お助けアイテム

 お越し頂き有り難う御座います!

 是非、読んでください!

 さて魔具店は何処だろ? 前に行った店と違う所が良いな。


「蓮斗、礼金は幾らだったのじゃ?」

「あ、忘れてた。ちょっと待ってね」


 そうだ、皆で分配しないとな。

 えっと……。


「えぇ!?」

「何じゃ!?」

「ほ、宝石ばっか……」

「高いのじゃろうが……微妙じゃな……」

「皆、どうやって分けようか?」

(わたくし)は結構ですわ。(わたくし)の物は蓮斗さんの物ですから……」

「は、はぁ……一応預かっておくよ。ヴァージユとリアーナは?」

「あたいも要らなーい! 欲しい物は都度蓮斗様に言うー!」

「ウチも価値が分からないから後で良いよ!」

「分かった、一応預かるって事で持っておくね」


 全員納得して再び魔具店探し。

 少し進むと、レティシアとリアーナが看板に指を差して騒ぎだす。


「素晴らしいですわ!」

「ウチもベストだと思う!」


 何がベストなんだ?


「蓮斗様ー! あれあれー!」

「ん? 装飾魔具専門店……そ、そんなご都合主義……」

「ご都合主義歓迎ですわ! 早速入りましょう!」

「う、うん」


 店の中は明るく、ショーケースの中にはこれでもかと言うくらいの指輪や首飾りなどが数多く並ぶ。


「いらっしゃい……」


 フードを深く被った店員がボソッと呟く。


「クリスも何か買おっか?」

「そ、そうかの? 儂に似合うかのう?」

「絶対似合うから! 任せて!」

「う、うむ、頼んだのじゃ」


 さぁ! クリスに似合う物を探すぞ!


「多過ぎて目移りするな」

「確かに多いですわね」


 一つ一つ効果を確認するのも手間が掛かる。

 これ程の在庫、強盗とか入ったらマズいんじゃないか?


「店員さん、強盗とかって来るの?」

「あぁ、年に一回は来るね」

「大丈夫なんですか?」

「ここは魔具屋だぞ? 余程の連中が来ない限り大丈夫だ……」


 良く分からんけど凄い自信だな。


「何かお薦めの商品は有るかな?」

「有るが……お金は有るのか?」


 あ、高いって事か。


「それなりに……あ、ここって宝石とか買い取って貰えるの?」

「ほ、宝石だと!? み、見せてくれ!」


 お、買い取ってくれるのかな? 袋の中から宝石を一つ取り出して店員に見せる事にした。


「こ、これは!」


 何か店員のテンションが上がってるな。


御仁(ごじん)、これを売ってくれないか?」

「幾ら出してくれるのかな?」

「白金貨五十枚でどうだ?」


 はぁ!? 約五千万円って事!?


「白金貨百枚じゃ!」

「ク、クリス……」

「け、剣が喋った!?」

「俺の相棒だ」

「ひゃ、く、ま、い、じゃ!」

「六十枚!」

「九十枚じゃ!」

「七十枚!」

「八十枚じゃ!」


 え、何このやり取り?


「ええーい分かった! 間を取って七十五枚でどうだ!?」

「八十枚じゃ!」


 店員さん、むっちゃ悩んでるなぁ。


「負けた、白金貨八十枚!」

「交渉成立じゃ!」


 は、八十枚!? 約八千万円!? クリスって何者だよ……。


「その代わり沢山買ってくれよ!」

「任せるのじゃ! のう、蓮斗?」

「あぁ勿論! 沢山買うよ!」

「じゃ早速説明するぞ!」


 店員のお薦めを三十分ほど聞かされ、後は自分で探してみる事に。


「体を治す様な付加能力の有るアイテムは無いね」

「もう少し探しますわ」

「蓮斗様ー! これ欲しいー!」


 どれ……やっぱり指輪なんだ。


「双命力の指輪? この前のHP版か」

「一緒にしよー?」


 ヴァージュ、そんな上目遣いされると……。


「うん、良いよ」

「やったー! 婚約指輪げっとー!」


 ……さ、後二人。


「リアーナは決まった?」

「うーん……まだ探してるから後でかな」

「了解」

「レティシアは?」

「この指輪なんて如何でしょう?」

「んと、能力は夫婦間の絆が深まる、媚薬効果も従来品の一割増し?」

「出たの! 発情小娘!」

「じょ、冗談ですわ!」


 本当に冗談か分からないから怖い。

 二人とも時間が掛かりそうだし、その間にクリスのも探さなきゃ。


「ん……これ?」

「まさか……儂のかの?」

「うん」

「いや流石に厳しいじゃろう?」

「そんな事無い! 絶対似合うって! ちょっと人化してよ!」

「仕方無い奴じゃのう……」


 俺はゆっくりとクリスに装備させる。


「マジ天使……」

「クーちゃん、可愛いー!」

「クリスさん似合ってる!」

「ま、まぁまぁですわね……」

「そ、そうかの……」


 照れるクリスも最高だ!


「ところで効果は何ですの?」

「これは魔生の冠と言って、魔力を全回復するらしい」

「綺麗なタイアーラだね! ウチも欲しいな」

「タイアーラ? 俺の世界ではティアラが一般的かな?」


 そう、俺が見付けたのは所謂(いわゆる)ティアラだ。銀色をベースとして赤、青、緑、茶色の宝石……いや、魔石が施されている。


「ウチの世界にもティアラって言う人が居るけど、一般的にはタイアーラだったよ?」

「そうなのか……俺の世界でもタイアーラって言う人が居るのかな? レティシアとヴァージユは何て言うの?」


「「髪飾り!」」


「そ、そうか……」


 何にせよクリスは気に入ったみたいだ。


「さて、後はレティシアとリアーナだね」

「申し訳御座いません、少々お待ち下さいませ……」

「ウチも、ちょっと待って……」

「ゆっくりで良いから、ちゃんと納得した物を選んでね」


 更に魔具店内の捜索は続く。




 やっぱりクリスは可愛いな!

 この物語を読んで頂き、ありがとうございます。

 評価、感想、ブックマーク等を頂けると、とても嬉しいです! 是非、宜しくお願い致します!

(既に頂いている方は、有り難う御座います! 感謝です!)

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