第88話 交流戦1日目午後
ツクヨミは3人の様子を見にいくが、1番の軽症がリュカだったが、まだ目を覚まさない。
フィオナは目を覚ましたが全身打撲で動ける状態ではなく、メリナは少し意識を取り戻してきた。
安静にする為に見舞いにきた生徒達は食事を取って午後の試合に備えた。
そして午後の試合の1戦目、サクヤ、ヘンリー、フェリックスのBチームはブルーメと戦うが相手選手は全員人で、何事も無く無事に勝利した。
3戦目のゾーイ、エミリア、エミールも何とか勝利して本日最後の試合になった。
注目されている選手はヴィンデンAのロレンツォだったがブルーメBにもツクヨミの顔見知りがいた。
それはヴィクトーとビアンカの1つ上の姉でシャルロットだった。
強さで言うと前はサクヤより上だった。
そして試合が始まった。
ヴィンデンAはロレンツォだけで他の選手はおまけの様なものだった。
ブルーメBも同じ様な感じでシャルロット1人だけが強いだけだった。
そして試合と進み、ロレンツォとシャルロットの一騎討ちになる。
「結構やりますわね〜、あなた」
「貴殿もな」
「それでは本番と参りましょうか」
ロレンツォはしっかり両手で剣を握り直す。
「さぁ来い!」
「行きますわよ!神槍グングニル」
螺旋状に炎が槍を覆う。
「(龍氣神速)」
シャルロットの両足に氣が集まると瞬歩よりも速く、しかも一瞬だけの動きではない。
そして一直線にロレンツォに突進する。
辛うじて躱すがシャルロットが折り返しす。
ロレンツォは何も出来ずに徐々に傷が増えていく。
「ええい、この私が手も足も出ないとは!し、しかしこのままでは終わらん」
ロレンツォの剣に魔力が集まると
「くらえ!(エクスプロージョン)」
シャルロットに向けて打ち下ろした剣は大爆発を起こした。
爆風が晴れるとそこにはシャルロットは居なかった。
「何処だ!何処にいった」
すると上空からもの凄い勢いで襲いかかる。
「終わりですわ。(紅蓮飛翔槍牙)」
ロレンツォは奇跡的な反射神経で躱したが衝撃波で吹き飛ばされ意識を絶たれた。
「勝者ブルーメB」
まさかのロレンツォのいるヴィンデンAチームが1回戦敗退で会場は盛り上がったまま1日目が終わった。
ツクヨミがシャルロットに挨拶しにいった。
「シャル!久しぶり。強くなったな」
「ふん」
シャルロットはツクヨミを睨みつけて何も言わず立ち去った。
◆ ◆ ◆
メリッサが部屋に戻ると中にはラウラとイリスがいた。
「先輩凄かったですよ、試合」
「見てたよ〜。ね、イリスちゃん」
「うちのAチームも凄くないですか!」
「メリッサの所のジャンヌはいいねぇ!あと竜人のシャルロットだっけ?あの娘は別格だわ」
「そうですね。もし私がスカウトするならキルシュからはツクヨミ、サクヤ、ステラですね。ブルーメからは竜人3人、後はメリッサさんの所のジャンヌとソフィーの8人って所ですかね」
「イリスさん、ロレンツォは?」
「若干劣る所でしょうか」
「先輩は?」
「やっぱ1番はツクヨミちゃんかな」
「お気に入りだからって贔屓してませんか?」
「そんなこと無いよ〜」
「全て終わればわかるって〜」
「所でラウラさんはこの試合を観た後はどうするつもりですか?」
「特に何も無いよ〜」
イリスは頭を抱えながら諦めた。
「そうですか。それでは私も試合を楽しむとしましょう。メリッサさんお世話になりますね」
「別に良いですよ〜。先輩で慣れてますんで」
そして明日の試合を楽しむ事にした。




