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この瞳に映るものすべて  作者: ヨシハル
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第76話 ミアの買い物

ツクヨミがカフェの前でミアを待っているとすぐにミアがやってきた。


「ツクヨミく〜ん、あっ!」


ツクヨミは胸に手が行かないように抱き止めた。


するといつもと違うパターンにミアの顔が赤くなると同時に、ツクヨミの顔が青ざめる。


なぜならメリナ、フィオナ、エミリアの3人が尾行しているのに気づいているからだ。


「ミア、とりあえずプレゼント買いに行こうか」


「うん」


そしてツクヨミとミアが歩き出した。


「ちょっとフィオナ、どう想う!」


「最近…私……ツクヨミとあまり会話してない………」


フィオナはかなり落ち込んでいる。


若干同情してしますエミリアだった。


「エミリア、フィオナ、早く行きますよ!」


再び尾行をする3人だった。


「ところでミア」


「な〜に〜」


「何を買うんだ?」


「服を買おうと思ってるの」


「そっか」


「それでね、ツクヨミくんと体型が似てるの」


「なるほど」


「あっ着いたよ」


少し高級そうな佇まいの店に入ると大人っぽい服がいろいろ置いてある。


「ツクヨミく〜ん、これ着てみて」


「分かった」


「あとね〜、これとこれ」


約1時間色んな服を着せられたツクヨミは疲れてきた。


「ミア、決まったか?」


「コレにする!」


買い物を済ましてようやく一息入れる事が出来た。


「ツクヨミく〜ん、何か飲んでから帰ろっか」


「そうだな、あの待ち合わせた所で休むか」


「ところで…メリナさんとフィオナさんとエミリアさんはあそこで何してるのかな〜」


実はミアも気づいていた。


すると小声でツクヨミがミアに


「可哀想だから気づいていない振りをしてくれ」


「ツクヨミくんの事が心配なんだね〜」


そしてテーブルについて飲み物を注文した。


「そういえばミアは学校卒業したらどうするんだ?」


「う〜ん、何も考えてな〜い。ツクヨミくんと結婚するから養って!」


「ミアは冗談が上手いな〜」


「なんで〜、ツクヨミくんなら歓迎だよ」


「そう………」


チラッとメリナ達を見た。


3人とも顔が笑っていない。


「まぁ卒業後の事はゆっくり考えればいいよ」


他愛のない話も終わり、帰ることになった。


「ミア、送らなくて平気か?」


「だいじょうぶ〜」


「ミアはドジだから心配だよなぁ」


「あっそうだ!お礼忘れてた。はい」


すると、ツクヨミの頬にキスをした。


「今日はありがとう。じゃあね〜」


ミアが帰っていった。


すぐに3人が近づいてきた。


「いいご身分ねぇ〜」


「エ、エミリア!これは違う」


「違うってな〜に〜が〜」


「フィオナまで」


「ツクヨミさん、私たちに気づいてましたよね」


「えっ、まぁ」


「見せびらかしですか?」


「メ、メリナも何をバカなことを」


3人の説教が終わらないので、上手く宥めて家に帰ることになった。


家に着くとツクヨミは疲れたので、お風呂に入る事にした。


「ふう!今日はいろんな意味で疲れたな〜」


ゆっくり湯船に浸かっているとフィオナが入っていた。


「フ、フィオナ!」


「キャー!」


「ごめんなさい、すぐに出るよ」


「い、いいわよ。私が後から入ってきたんだし…恥ずかしいから後ろ向いてて!」


そしてフィオナも湯船に入る。


「ツ、ツクヨミ」


「なんだ?」


「私のこと嫌い?」


「嫌いじゃないよ」


「好き?」


「そ、そうだな。どちらと言えば好きだな」


二人は顔を赤くして


「最近全然私と話さないし、メリナやエミリアとばっかりで…」


「ほら、二人とも積極的だし…」


すると


(ガラガラガラ〜)


「メリナ、エミリアまで!」


「アンタたち何やってんのよ〜!」


「そうです!ツクヨミさん、フィオナ」


ツクヨミはあまりにもビックリして見てしまった!全員の裸を…


「ツクヨミさん、もちろん責任は取ってくれるんですよね」


「そうよ!人の裸を見てどんだけよ!」


「し、しかし1人を選べと言われても…」


「ツクヨミさん、何も1人だけとは言ってませんよ」


「えっ?」


「今の時代、娶る相手が1人とは決まってませんから」


「わ、私は別にいいわよ」


フィオナは真っ赤な顔で背けている。


「すいません、考えさせて下さい」


ツクヨミは急いでお風呂を出た。


最後まで不幸?な1日であった。


メリナ恐るべし!

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