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この瞳に映るものすべて  作者: ヨシハル
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第75話 エミールの苦悩

翌日、テストの結果と特別クラスに行く生徒の発表がされた。


Aクラスでは担任のマチルダから説明を受けていた。


「それではこのクラスからはツクヨミ、サクヤ、フィオナ、メリナの4名が来週から特別クラスに行く事になった」


クラスみんなから拍手が飛び交う。


「他のみんなも4人がいない間、追いつくように頑張って行きましょう」


授業が終わった。


ツクヨミが帰ろうとするとミアがやってきた。


「ツクヨミく〜ん、あっ!」


ツクヨミも少し触り慣れてきた。


「ツクヨミく〜ん、最近注目エッチになってきたよ〜」


ツクヨミほ少し落ち込んだ。


「でね〜、明日の休みねぇ〜、お父さんの誕生日プレゼント買いに行くのつきあって!」


「ああ、この間の約束か〜。もちろんいいぞ!」


「ヤッター!じゃあ明日10時にあそこのカフェで待ち合わせね!」


「あそこ?」


「ツクヨミくんが合コンしたところ」


「な、何で知ってるんだ?」


「クルトくんが言ってた」


「………分かった。明日10時な」


「よろしく〜〜〜」


ミアは嬉しそうに帰った。


   ◆   ◆   ◆


エミールが落ち込みながら帰ろうとするとヘンリーがやってきた。


「エミールどうしたんですか?」


「ヘンリーか〜、お前は特別クラスか?」


「ええまぁ」


「だよなぁ〜、多分五大貴族で俺だけじゃないのかなぁ〜、特別クラスじゃないのは」


「………」


すると運悪くフェリックスがやってきた。


「おいおい、ザコ共が何戯れてるんだ」


「フェリックス、お前は特別クラスか?」


「それがどうした」


「嬉しいのか?」


「興味ねぇな〜」


「お前は…そうだよな」


「あんま、しみったれた顔を見せんじゃね〜」


エミールに追い打ちをかけて去っていった。


「そんな顔しないでよ、エミールくん」


すると今度はサクヤ達4人が揃ってきた。


「あっ!サクヤさん。お帰りですか?」


「はい、ヘンリーさん」


「ヘンリー、いつの間にサクヤと知り合いになっているのよ!」


「エミリアさんもフィオナさんと仲良くなったんですね」


するとフィオナが


「ヘンリー、私は今一緒に住んでいるのよ」


「えっ!まさかメリナ様は違いますよね?」


「私も一緒に住んでいますよ」


するとエミールが聞いてくる。


「なぁ、エミリア」


「何よ!」


「お前もか?」


「だから何のことよ!」


「エミリアさん、特別クラスの事です」


「それね。私だけじゃないわ!私たち4人共にそうよ」


エミールはその場で崩れた。


ヘンリーはサクヤと一緒になれて嬉しそうだが、エミールを見て何とも言えない気分だった。


「エミールくん!アレだよ、ツクヨミくんとサクヤさんにいろいろ教わっているからみんな特別クラスになったんだよ!そうですよね?」


「そうね、確かに魔法は教えてもらったわ」


「ですよね!エミールくん、僕たちも今度教えてもらいましょう!」


「………ありがとう」


するとヘンリーがエミリアに小声で頼む。


「エミリアさん、貴方が一番エミールと仲がいいのですから慰めてあげて下さい」


「ハァ〜?」


「シーッ!お願いします」


「分かったわ。ヘンリー、貸し1よ!」


「分かりました。お願いします」


「エミール!」


「なんだエミリア」


「私たちが強くなった理由はもう一つあるわよ!」


「なんだよ、理由って?」


「それは…私たち4人は内乱があった後、冒険者になりパーティーを組んだのよ。そして夏休みも毎日依頼を受けて訓練をしていたわ。ケガして休んでいたあなたと差が出るのは当然でしょ!」


「な、なに!」


「強くなりたいなら実践あるのみ!常に戦いなさい。じゃあね」


4人は帰っていった。


「ヘンリー、頼みがある」


「何ですか?」


「俺と一緒に冒険者になってくれ!強くなりてぇ〜」


「2人でですか?いや、フェリックスも誘う。あいつは口は悪いが強いのは確かだ。3人でやればお互い成長出来るはずだ!」


「しかし、フェリックスが一緒に組むとは考えられませんが…考えておきましょう。」


「頼むぞ!!」


「あと、私も先程いたサクヤさんに手も足も出ないで負けました。ツクヨミさんとサクヤさんに教わるのも1つの手と思いますよ」


「………分かった。ヘンリー、紹介してくれ」


「はい」


そしてエミールとヘンリーは帰った。

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