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この瞳に映るものすべて  作者: ヨシハル
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第68話 探す

王都では1等地にツクヨミ達の家が建てていた。


「この調子なら10日で完成ね」


50人の腕利きの大工がローテーションを組み、休まず屋敷を建てていた。


「あとはテレサに任せますね。私はサクヤの家に行ってきます」


「お任せ下さい」


メリナはサクヤの所に向かった。


「サクヤ〜、メリナです」


「メリナどうぞ上がって下さい」


するとエミリアとフィオナも集まっていた。


「さてとみんな、これから冒険者登録しに行きます。サクヤに教えてもらうのでついていきましょう」


「「「おーーー!」」」


メリナとフィオナが歓声を上げるとすぐにギルドに向かった。


ギルドに入るといつも通りの光景が広がっていた。


サクヤが受付嬢に3人の登録を頼んだ。


「ニナさん、お久しぶりです」


「あ、サクヤさん、今日はツクヨミさんはいないの?」


「兄は今王都を離れていて、今日は3人の冒険者登録をお願いします」


ニナは3人を見るとすぐにギルドマスターのモーリッツを呼んだ。


「モーリッツさん、対応お願いします。私には判断出来ません!」


モーリッツは3人に確認した。


「メリナ様達は保護者の許可の方も頂いたのですか?」


「はい!皆さん平気ですよ」


「本当ですか?」


「本当です!」


モーリッツは諦めてニナに対応を任せた。


ニナはいつも通りの説明をした。


「皆さん質問はありますか?」


「「「ありません」」」


「それではFランク冒険者として皆さん頑張って下さい」


「「「はい!」」」


するとフィン達が一斉に集まってきた。


「本当に君たち冒険者になったんだな」


「そうよ!私達のFランクパーティー『ツクヨミ』が今ここで結成したわ」


「ツクヨミって……しかもサクヤちゃんはBランクだし、まぁエミリア達はDランク以上の実力はあるし、サクヤちゃんがいるから安心だね」


「エミリアちゃん、俺達とも一緒に依頼を受けようよ」


「エミリアちゃん、こっちにきなよ」


冒険者の中ではエミリアは絶大の人気をすでに持っていた。


エミリアがみんなと話している間にサクヤ達は依頼を受ける内容を選んでいた。


「フィオナはどんな仕事探しているの?」


「やっぱり魔獣退治とかかな。メリナは?」


「私は楽しければ何でもいいですよ。サクヤは?」


「私も何でもいいですけど…Fランクの仕事だと今は復興の手伝いか薬草採取位しかありませんね」


するとエミリアが近づいてきた。


「ちょっと〜、リーダー抜きで決めないでよ!」


「「「……………」」」


「やっぱり討伐の仕事よね!自分を鍛えないとね」


「エミリア、無いですよ」


「えっ!」


「Fランクですからね。もっとランクを上げないと」


「サクヤはどうやってランクを上げたの?」


「私は兄さんと1ヵ月間毎日たくさん色んな仕事をしましたけど…」


「じゃあランクを上げる為にたくさん仕事しましょう」


3人はため息を吐きながら仕方なくエミリアに合わせた。


   ◆   ◆   ◆


ラウラはペストヴルツブリューテ王国に戻っていた。


「戻ったよん」


「先輩、調べておきましたよ〜」


「あら、案外早いじゃない」


「それが最初にキルシュの学校調べたらいました。しかもキルシュの国を守った生徒の内の1人でしたよ〜」


「ふ〜ん、そっかぁ〜」


「で、どうするんですか?」


「とくに何もしないよ〜」


「えっ!調べる必要ないじゃないですか〜。でも私も少し興味が出たので、向こうの学園長に交流試合を申し込みましたよ」


「面白そうじゃん、面白そうじゃん」


「でしょ!」


「あっでも、ちょっとやる事があるのだよ。わたしは」


「先輩は本当に自由ですね!」


「違う、違う!今回は相方がいるからね。自由に出来ないのだよ、メリッサくん。と言う訳でじゃあねぇ〜」


そしてまたラウラは出ていった。


「お待たせ!イリスちゃん」


「ちゃんはやめて下さい。ラウラはこの後どうします?」


「まずはペストヴルツブリューテの領土の町や村から優秀な人材を集めよっかな」


「賛成です。このまま王都から探してみましょう」


「そだね〜」


ラウラとイリスは王都のそばの森に拠点を作ることにした。

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