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この瞳に映るものすべて  作者: ヨシハル
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第65話 宴

翌朝、ツクヨミとヘスティアは数名のエルフを連れて、水質検査をしに湖に向かった。


湖に着いたヘスティアは早速水質検査をした。


「やっぱツクちゃんの言った通り薬を混ぜられているね。しかもこの湖の広さを考えるとかなりの量を入れられているわね」


「そうですか。今すぐ浄化しますか?」


「この広さだと浄化には1ヵ月はかかるわね。とりあえずは湖周辺に浄化魔法をかけて今日は終わりにしましょう」


里に戻ると今度は里の周辺の魔獣を確認する。


一通り終えてから里の中に入ると宴の用意がされていた。


「ヘスティア様、ツクヨミさん、里を救って頂きまして、誠にありがとうございます。私は長老の補佐をしていますマリーです。今日はどうぞ楽しんで下さい。


そして宴が始まるとヘスティアの所に多数の男女のエルフが集まり、ツクヨミの所には若い女性のエルフが集まった。


「ツクヨミ様〜とてもお強いのですね」


「ツクヨミ様はいつまでこの里に居られるんですか?」


「ツクヨミ様はおいくつですか?」


ツクヨミは質問攻めにあいながらもやたらとくっついてくるエルフ達に顔を赤くして下を向いている。


「あら〜ツクちゃんモテモテね〜」


そんなツクヨミを見てエルフの女性達は一斉に


「「「カワイイ〜」」」


一気に人気者になったツクヨミだった。


ヘスティアは長老の所に行き、少しクロエの事で話した。


「モハメド様」


「ヘスティアか、なんじゃ?」


「クロエさんの瞳の事は分かってますか?」


「…分かっておる」


「今後も彼女は狙われるでしょうか。里にも被害は出ると思いますので私が保護使用と思いますがよろしいですか?」


「本人が望めばわしは何も言わんよ」


「分かりました」


「いろいろとすまんのう」


今度はツクヨミの所に行った。


「ツクちゃん、モテてる所悪いけどいい?」


「はい、どうぞ」


「私は後1ヵ月は湖の浄化の為に残るけど、ツクちゃんはどうする?」


「そうですね〜、特に手伝う事が無ければ明日にでも帰りますが」


「そうよね〜」


「ツクヨミ様帰ってしまうのですか?」


「うん、もう少ししたら学校とあるしね」


「「「え〜〜〜」」」


「ツクちゃん1人で帰れる?」


「大丈夫だと思いますよ」


「私が送ります」


「私が送るわ」


エルフみんなが誰がツクヨミを送るか争っているとクロエがやってきた。


「いい加減にしなさい。ツクヨミくんが困ってるじゃない。私が送るから平気よ!」


「あら〜、クロエさんも参戦」


「「「ズル〜い」」」


「わ、わたしはただ心配で………」


顔を赤くしながら喋っていると


「カワイイ、クロエちゃん」


更に真っ赤になり下を向いた。


「そうね〜クロエちゃんにお任せしま〜す」


「あの〜ヘスティアさん、俺は本当に一人で平気ですよ」


「まぁ頼みたい事もちょうどあったしね。クロエちゃん、私達と一緒に暮らさない?」


「き、急に何ですか」


「たぶんまたあなたの瞳を狙ってくる連中が来るでしょう。だからね、私達があなたを守るわ」


「分かりました。行きます」


クロエは即決して笑顔で返事をした。


「あ、後ね。ツクちゃんは住んでいる国は違うから」


「え〜〜〜」


「分かりやすくてカワイイね。ク・ロ・エ・ちゃん」


「………」


「と言うことでツクちゃん、帰る前にブルーメに寄ってほしいんだけどいい?」


「いいですよ」


「クロエちゃんをよろしくね。あとアレスに報告しておいてくれる?」


「分かりました。クロエさん明日からよろしくお願いしますね」


クロエはまだ赤い顔をしたまま応える。


「ク、クロエでいいわ」


「えっ?」


「今後はお互い呼び捨てね」


「構わないですけど」


「決定ね。明日からよろしくツクヨミ」


クロエは周りエルフ達からブーイングをくらいながら楽しく、そして騒がしい宴は終わり朝になった。


   ◆   ◆   ◆


「まさかあんな所から攻撃出来るなんて…ある意味腕1本で済んで良かったわ」


ラウラは血止めだけしてペストヴルツブリューテ王国に向かった。


ペストヴルツブリューテ王国の近くの森にドラゴンを待機させてペストヴルツブリューテ王国の王都に行く。


「とりあえずは手当てしてから後輩に力を借りますかな」


夜になり王都に着くと、無くなった腕を隠してすぐに後輩のいそうな場所に向かった。


「メリッサ」


「だ〜れ〜私を呼ぶのは〜」


「もう飲んでるのね。メリッサちゃんは」


「せんぱ〜い、どうしたんですか?」


「とりあえず、いい医者知らない?」


ラウラはメリッサに見せると


「先輩、肩からごっそり腕が無いじゃないですか〜、ちょっと待って下さいね」


メリッサは会計を済ませてから知り合いの医者の所にラウラを連れて行った。


「やぁメリッサ、こんな時間にどうしたんだい。いつもは呑んでいる時間だろ」


ラウラが前に出て


「ちょっと手当てして欲しいんだけど」


「メリッサの友達かな?見せてみなさい。!!」


「ちょっといろいろあってね」


「腕が無いじゃないか!このままだと壊死するぞ!」


「だから綺麗にしてちょうだい」


「エタン先生、私からも頼むわ」


「分かった、分かった。そこに寝なさい」


そして一晩かけて手術をしてた。


「よし、これで壊死はしないだろう。しかし君はよく耐えたね〜、信じられんよ」


「さすがに少し休むわ。メリッサ、家で寝せてちょうだい」


「先輩は昔から自分勝手だからね〜。私は学校に行くから家で勝手に寝てて下さい」


メリッサはエタンにお礼を言ってラウラを家に連れて行き、ラウラを寝せてから学校へ行った。

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