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この瞳に映るものすべて  作者: ヨシハル
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第62話 エルフの里

「さてっと、アレクサンドが言っていた子は何処かな?」


プルートは港町ペルレに到着すると船着き場に行き、到着時刻を確認した。


「あと20分ぐらいかな?暇だから少し散歩でもするか」


そして船が到着したので、プルートは遠目で確認する事にした。


するとツクヨミ達が船から出てくるのを確認した。


「あの子達かな〜?……!」


最後にヘスティアが出てきた。


「あれはヘスティアさん。マズイな〜、今ヘスティアさんに僕達の存在を知られる訳には行かないな。しょうがない、あの子達をもう少し見たかったけど…一旦戻るか」


プルートとすぐに湖に戻る事にした。


   ◆   ◆   ◆


エルフの里に着いたツクヨミ達は早速長老の所へ向かった。


「モハメド様、只今戻りました」


「おお、ご苦労」


「ヘスティア様とこちらがツクヨミです。彼はとても強く頼りになる少年です」


「ヘスティア、久しぶりだのう」


「モハメド様もお元気そうで」


「初めまして、ツクヨミといいます」


「わざわざ遠い所すまんのう」


「所でヘスティアよ、状況は聞いておるか」


「はい、大体はクロエさんから聞いてます」


「そうか、すまんが里の若者も大分魔獣にやられてしまってのう、戦える者が少ない状況なのだ」


「一体どれくらいの魔獣が押し寄せているのですか?」


「最初の頃は300匹位の魔獣が押し寄せてきたが、今は落ち着いて日に50匹位かのう。魔獣での被害はほとんどないんじゃが、ドラゴンがのう〜。里はケガを負った者ばかりじゃわい」


「魔獣での被害というよりも、ドラゴンの被害がほとんどという事ですね」


「そうじゃ」


「分かりました。こちらでドラゴン退治をしましょう。先にケガ人の治療をしますね」


「助かるわい」


「ツクちゃんとクロエさんは周辺の見廻りしてね。私は里の人達の治療をしてから数名連れて湖に行って水質汚染をしてくるわ」


「こっちは任せて下さい」


すると若いエルフが長老の所に駆け寄ってきた。


「長老!サーラが昨日、湖に行ったっきり戻って来ません!」


ツクヨミはヘスティアの顔を見てから言った。


「長老、俺が行きましょう。ヘスティアさんは先に里の人の治療をお願いします」


「子供を一人では危険じゃわい」


「大丈夫よ、長老。彼に任せて!」


「ヘスティアが言うなら…」


「ツクちゃん、お願いね。治療が終わったら私も行くわ」


「分かりました」


ツクヨミが1人で行こうとすると


「ちょっと待って!場所は分かるの?私も行くわ」


「クロエさん、危ないですよ。例の連中もいるかもしれませんから」


「大丈夫よ」


「………分かりました。行きましょう」


ツクヨミとクロエはすぐに湖に向かった。


「長老、私も行くわね」


「頼んだぞい」


ヘスティアも里の人を集め治療を始めた。


   ◆   ◆   ◆


「戻ったよ〜」


「プルート様、どうでしたか?」


「ちょっとマズいね。ヘスティアさんも来ている。」


「あの3英雄ですか!」


「僕はヘカテーとアジトに戻るよ。今組織の存在を知られる訳にはいかないからね。後はアレクサンド達に任せるからね」


「はい!」


「目的は里の戦力低下だから、ヤバくなったらすぐ撤退ね。アジトで待ってるから」


「分かりました」


「ヘカテー起きて」


「……何?」


「アジトに帰るよ〜連れてってくれるかな」


「いいよ」


そしてヘカテーは瞳の力を使うと何もない所から歪んだ空間が現れた。


二人はその空間に入ると歪んだ空間は消え、二人もその場からいなくなった。


「アドン、聞いていたか」


「聞いてたよ。オレっちは3英雄とちょこっと戦ってみたいな〜」


「それはいいがこれからどうする?」


「ちょこっと里の様子を見てくるよ」


「分かった。俺はここで待機してるからラウラを見つけたら戻るように言ってくれ」


「了解」


   ◆   ◆   ◆


「クロエさん、湖までどれくらいかかりますか?」


「このまま行けば2時間ほどで着くわ」


約1時間位走るとツクヨミは立ち止まる。


「ツクヨミくんどうしたの?」


「この先に人の気配がします。20人位いると思います」


そしてゆっくり近づくと黒装束の連中が集まっていた。


「クロエさん、何か花を集めているみたいですね」


「あれは幻光花よ」


「幻光花?」


「ええ、花をすり潰して薄めて飲むと痛み止めになるのよ。ただ幻覚作用もあって、使いすぎると中毒性もあるから気をつけないといけないのよ」


「なるほど…あれは処分した方が良さそうですね」


「そうね」


そしてツクヨミ達は黒装束の連中の前に出た。


「あなた達そこまでよ!」


「何だ、お前たちは」


「エルフか、あの女の連れか?」


「あいつも捕まとくか」


「あなた達、あの女ってサーラの事!」


「サーラって言うのか。ツイてない女だよな〜、あんなとこに一人でいるなんて」


「あなた達、サーラをどこに連れてったの?」


「アイツなら湖にいるよ!お前たちも縛ってすぐ連れてってやるからよ」


黒装束の連中はツクヨミ達を襲ってきた。


クロエは3人に囲まれたが(夢幻の瞳)使い、一気に倒した。


ツクヨミも少しずつ倒していくとクロエが湖の方へ走っていった。


「ゴメン、ツクヨミくん先に行くわ」


「行かせるかよ」


ツクヨミは残りの黒装束の連中の前に立ち、一人ずつ倒して行く。


そして数分後には全員倒し終わった。


「さて、追いかけるか」


そばにあった大量の幻光花を燃やしてからクロエを追いかけた。

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