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この瞳に映るものすべて  作者: ヨシハル
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第50話 各々

病室では男4人が並んで寝ていた。


ツクヨミ、ヘンリー、フェリックス、何故かエミールまで入院していた。


「アンタたち男共は情けないねぇ〜」


エミリアの一言にサクヤがフォローする。


「皆さん頑張ったんですから」


メリナとフィオナがツクヨミを見ながら嫌味を言う。


「まぁ、普段から他のクラスの女の子と【合コン】なんてしてるからそんな目に合うのよねぇ〜」


「まぁまぁ二人共あんなに泣きながら抱きついてたじゃないですか」


二人は顔を赤くして言葉が詰まった。


「でもねぇ〜私のクラスの子に聞いたら、チュッチュチュッチュされてたんでしょう〜」


サクヤも言葉が見つからない。


「ハァ〜情けないわ」


「はっはー、笑っちまうぜ。ツクヨミよ〜。でエミール、テメェは誰を相手にしたんだ?」


「エミールなんてその辺のザコにボコされたのよ!勝手に敵の真ん中に突っ込んで!」


「やっぱ馬鹿だな〜テメェはよ〜」


エミールだけ顔面ボコボコで喋る事が出来ない。


「まっ体だけは人一倍頑丈で助かったわね」


そしてツクヨミだけ退院の用意をする。


「じゃっお先に3人とも」


「バカヤロー、俺も退院するぜ!」


「僕も大きな傷は肩ぐらいだから退院しますよ」


そしてエミールを残して退院し、みんな帰っていった。


「(ウー、ウー、ウ………)」


   ◆   ◆   ◆


フランシスはオスカー、テオ、フランクを呼んだ。


「これから3人に任務を与える。まずはオスカー、第一王子のフィオン様が行かれたヴィンデンブリューテに行き、この事を伝えよ!」


「分かりました」


「次にフランクは第二王子のノア様が行かれたペストヴルツブリューテに、そしてテオは第一王女のリア様が行かれた中立都市ブルーメにこの事を伝えよ!」


「「「はい!」」」


「そして至急戻り、軍の体制を整えて欲しいと各騎士団団長に伝えるように。後は部下は念の為各50人連れて行け」


「しかし王宮の方の兵士が少なくなるのでは?」


「多分平気だろう。これは私の読みだか…もしこの国を滅ぼすのが目的なら、既に追い打ちをかけているだろう。何かが裏で動いている気がする。これは私の推測なだけだからけして他言しないように!」


3人はすぐ兵を集めて旅立った。


   ◆   ◆   ◆


ギルド内ではいつも通り騒がしかった。


「フィンよ〜、依頼料スゲーな!半年は遊んで暮らせるぞ」


「この金額が全員分だぜ〜」


「ホント私冒険者やっててよかったわ〜」


「な〜フィン、入院中の奴らは?」


「あぁ、医療費は全て国持ちでみんなゆっくりしてるよ」


すると受付のニナまで笑顔を出す。


「本当ですよね。ギルド職員まで全員特別ボーナス出ましたよ〜」


「しかし、あの子良かったよな〜」


「そうそう、あの子ね」


「名前何だっけ?」


「エミリアちゃんだよ」


冒険者達でエミリアの人気がグーンと上がった。


   ◆   ◆   ◆


エミリアが家に帰るとオットーが帰りを待っていた。


「おーエミリア、帰ったか。実は話がある」


「何?話って」


「お前、冒険者やらないか?この間のお前の指揮はとても良かった。あと実践を積めばお前はとても優秀な騎士になると私は思うのだが…どうだ?」


「えっ!いいの?私冒険者登録したかったの!」


「そうか、ギルドには私が伝えておくから手続きのわかる者を一緒に同行させよう」


「あっそれは大丈夫。友達が冒険者やっているから!友達に頼むわ」


「お前の友達に冒険者をやっている者がいるのか!それは同じ学生か?」


「そうよ」


「それは驚きだな。冒険者の強さはこの目で見たからな。それとも最近の騎士団が弱すぎなのが……」


オットーは考えながら王宮に行く。


「エミリアよ、私は仕事で王宮に戻るから頼んだぞ」


「はい、行ってらっしゃい」


エミリアも早速ツクヨミとサクヤに頼みに出かけた。


   ◆   ◆   ◆


家ではツクヨミとサクヤが話していた。


「兄さん、は大丈夫ですか?」


「あぁだんだん視える様になってきたが、体にも負担がかかったみたいだな。いまいち調子が悪い」


「もう無理は止めて下さい!私…兄さんがいなくなったら…」


「気をつけるよ。せっかくだから療養も兼ねて、中立都市ブルーメに行かないか?」


「どうしてですか?」


「アレスさんとヘスティアさんに会いに行こうと思う。まだ母さんの事を伝えてないしな」


「そうですね!私もアレスさんとヘスティアさんに会いたいです」


「早速支度するか!」


支度をしているとドアを叩く音が聞こえた。

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