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この瞳に映るものすべて  作者: ヨシハル
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第38話 誕生日パーティー(後編)

そしてメリナとエミリアもフィオナにプレゼントを渡すが、サクヤの後だけに渡しづらそうにしていた。


「渡す順番…失敗したわ」


「そうですね、エミリアさん」


「二人ともありがとう、嬉しいわ」


そしてフィオナは席を外した。


「ごめんね。ちょっと向こうにも挨拶しに行かないといけなくて…また後でね」


「貴族も大変だな〜、しかし何か俺…周りの男から睨まれているんだけど…」


「兄さん、気にせず食事を楽しみましょう。メリナとエミリアさんも」


しばらく立食パーティーを楽しむと音楽が流れ、ダンスパーティーに変わった。


若い男はフィオナに集まり、大人達は各々が踊り始めた。


「ツクヨミさん、私と一曲踊りませんか?」


「俺はこういう踊りはよく分からないんだけど…」


「大丈夫!私がリードしますわ」


「ちょっと!ツクヨミ、次は私とだからね!」


ツクヨミはメリナと踊った後、エミリアとも踊った。


フィオナはむくれながらツクヨミたちののダンスを見ていたら、ちょっと寂しそうなサクヤを見たので突如新たな余興を提案した。


「皆様、本日はパーティーに来て頂き、誠にありがとうございます。それでは私の友人を紹介したいと思います。ツクヨミさん、サクヤさん前に来て頂けますか」


急に振られた二人は戸惑いながら前に出た。


「それでは最後のダンスに相応しい二人の剣舞を見て頂きたく思います。皆様、拍手をお願い致します」


「「「え」」」


フィオナは小声でサクヤに


「サクヤさん、ツクヨミと二人で踊ってもらえますか」


「はい!」


するとサクヤは笑顔で返事をした。


それはとても息のあった素晴らしい剣舞で、見ていた人全てを虜にする美しさがあった。


「エミリアさん、私はメリナさんの剣舞を見た時からサクヤさんに釘付けになりました。どうですか?」


「これは美しい。私ももっと早く二人に出会いたかったわ」


フィオナもメリナたちに近づいて


「主役、取られちゃったかしら?」


「フィオナ、どうせ最後はお前の歌でみんなを魅了するつもりでしょ」


「そうですよ、フィオナ」


剣舞が終わると凄い拍手が鳴り響き止まらなかった。


パーティーも終わりに近づいてきた。


「最後に私の歌を聞いて下さい」


素晴らしい歌声が最後を締めくくる。


パーティー出席者全員が余韻に浸り、帰っていく。


帰り道


「兄さん、今日はとても楽しかったですね」


「あぁ、そうだな」


久々にサクヤはツクヨミに甘えて腕を組み、仲良く会話しながら帰った。

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