第34話 祝勝会
ツクヨミが教室に戻ろうとするが静かすぎて不気味に感じ、そっと教室に入る。
「「「ツクヨミ〜おめでとう」」」
メリナとフィオナが抱きついてきた。
辺りを見渡しミアが居ないのを確認するとお祝いムードになる。
「おいおい!一人ハーレムはいかんぜ」
「よし!出番だ」
ポウルとマルティンが花束を持ったミアを送り出した。
「!」
「ツクヨミく〜ん!あっ」
ツクヨミが避けようとすると後ろからクルトが邪魔をした。
案の定、3日連続のハプエロである。
「ク、クルト!お前〜」
「まぁいいじゃないか、愛嬌だよ!愛嬌」
周りを見渡すとメリナとフィオナは若干膨れ顔だがみんなが笑っている。
そしてマチルダが教室にきた。
「よくやりました!ツクヨミくん、今日は先生の奢りで祝勝会をやります!」
「「「ヤッター」」」
そして買い出しをして教室で祝勝会が始まった。
全員が盛り上がっているとコッソリフィオナがツクヨミを屋上に連れ出した。
「ツクヨミ優勝おめでとう。これは私からのプレゼントね」
するとフィオナはツクヨミだけの為に歌った。
それはちょっとしたラブソングだった。
とても綺麗な歌声でツクヨミも聞き惚れていた。
「どう?」
「初めて聞いたけど歌姫って呼ばれるのも納得するよ。俺はフィオナの歌、とても好きだな」
フィオナが顔を赤くして
「あの〜…ね、来週私の誕生日パーティーがあるんだけど…来てくれる?」
「もちろん!誘ってもらって嬉しいよ」
「ヤッターーー!」
するとメリナを先頭に数人が二人の所にやってきた。
「ちょっと〜、またぬけがけですか?」
するとミアが前に出て
「そうですよ〜、ズルいです〜、みんな教室で待ってますよ〜………あっ」
またハプエロかと思い、ツクヨミはとっさに横を向くと
「チュッ」
まさかのホッペにキスがきた!
周りの女子たちが愕然とすると、ツクヨミは男子たちに羽交い締めにされ、教室に連れ戻された。
祝勝会はみんなの笑顔とツクヨミの正座で幕を下ろした。




