第30話 代表戦1日目午後
教室に戻り、ツクヨミが席に着くとクラスの女子全員が集まり出した。
「ツクヨミくん凄〜い」
「あのエミリアさんに余裕で勝っちゃうんだもん」
「私にも剣教えて〜」
「私も〜」
ちょっとしたハーレム状態にメリナとフィオナはむくれてた。
すると一番胸の大きい女の子のミアが近づいてきた。
「ツクヨミく〜ん、あっ」
ツクヨミの目の前でミアが躓き倒れてきた。
ツクヨミが支えようとした時、ミアの胸が顔に当たり、そのまま二人は倒れ込む。
「「「ああ〜〜〜!」」」
クラス全員、特に男子が大きな声を上げた。
「出た〜〜〜!ハプニングエロ!」
「ツクヨミめ〜ハーレムだけでなく、ハプニングエロまでも〜」
「「「この、ハプエロ野郎〜〜〜」」」
なぜかメリナとフィオナに正座させられたツクヨミだった。
学校から帰ろうとしたら門の前にエミリアが立っていた。
「ちょっといいかしら」
「何だ?」
「二人で話したいわ」
「ちょっとエミリア!」
「フィオナ、あなたには関係ないわ」
「エミリアさん、私達はツクヨミさんの親衛隊ですけど!」
「王女様にも関係ないわ」
二人は悔しがりながらサクヤが落ち着かせている。
「分かった!サクヤ達は先に帰っていてくれ」
納得していないがツクヨミの言う通りにした。
エミリアは学校の人気のない裏にツクヨミを連れて行く。
「あなた、どうやって私に勝ったの?教えて」
「最後にアンタが技を出した時にスキが出来たので一撃入れた」
「なるほど…他に戦って思った事を教えて」
「あえて言うなら、型にハマった分かりやすい攻撃だ。攻守バランスがとれているがそれだけだった。最後の技はスキだらけだしな」
「ありがとう。勉強になったわ。それと私の事はエミリアと呼びなさい」
「あぁ分かった」
「次は負けないわよ、ツクヨミくん。後ろの彼女達によろしくね」
「あぁ」
そしてエミリアは立ち去り、コソッと見ていたメリナとフィオナ、あとなぜかクルトが走って逃げていった。




