第25話 二人の修業(フィオナ)
午後になり、サクヤが弁当を持って合流した。
「兄さ〜ん、お弁当持ってきました。皆さん休憩しませんか?」
「そうだな、休憩にしよう」
昼食の用意をするとメリナが目を輝かせて喜んでいる。
「サクヤさん、あとで私の(剣舞)見て下さい」
「もちろん良いですよ。フィオナさんは兄さんの特訓どうですか?」
「最初しか教わってないので…もう少し付きっきりで教わりたい…」
恥ずかしそうに小声で言った。
「兄さん、午後からはメリナさんは私が教えるのでフィオナさんをお願いします」
「そうだな、そうするか」
フィオナは照れながら小さくガッツポーズをして、メリナはサクヤに教わるのはとても嬉しいのだがツクヨミを取られたみたいな微妙な感じでモヤモヤしている。
昼食も食べ終わり、本格的な訓練が始まった。
「フィオナ、とりあえず(瞬歩)は一朝一夕でマスター出来る物ではないから、(瞬歩)は毎日の体力作りと筋力を上げての反復練習する事!」
「わかったわ」
「それでは接近戦での技だな。基本は切る、払う、突くだ!それに魔法を載せて強化させたのが魔法剣になる。この間教えた(氷華斬)は切るになる。今日教えるのは(氷華一閃)の払うを教えてから、(氷華疾風)の突くを覚えてもらう」
フィオナはツクヨミが放つ(氷華一閃)と(氷華疾風)を見る。
「まずは(氷華斬)を見せてくれ」
「わかったわ」
「(氷華斬)」
「うん、前よりは威力は上がったが…及第点って所か。いいか!(氷華斬)のイメージは氷の華を砕き散りばめる感じで、(氷華一閃)は真っ二つにする感じで、最後に(氷華疾風)は今までと違い氷の華を咲かせるイメージだ。試しにやってみよう」
そして何度も繰り返し、倒れるまで練習するとツクヨミはフィオナを抱き上げ練習を終わらせた。




