第18話 自主練習
翌日、ツクヨミ達は片手剣の授業を受ける。
メリナとフィオナは仲良くなったみたいだが、フィオナはメリナ以外は誰とも打ち解けてはいないようだった。
「それでは授業を始めるがメリナとフィオナはレベルが違うので二人で自主練習してくれ!そして一応みんなにも伝えておくが、魔法剣はこの学園で出来る者などほとんどいない。だからみんなの卒業までの目標は、剣の基礎を学んで実戦に活かせるレベルに持っていく事だ」
「はい!先生」
「質問か?メリナ」
「はい、そこにいるツクヨミさんとサクヤさんは私より強いですよ」
「「「!!!」」」
ヘルマンは驚き、Aクラスの生徒はざわついている。
「それは本当か?」
「はい」
「では、ツクヨミとサクヤは前に出てきてくれ」
ツクヨミとサクヤは前に出る。
「それでは二人で模擬戦をして見せてくれ!」
そして二人が打ち合うと、メリナ以外は全員驚いている。
ただ(凄い!)と思うだけで、何が起きているのかも分からずにいる。
教師のヘルマンでさえ、その剣筋はほとんど目で追えなかった。
「ストーップ!そこまで!ツクヨミとサクヤも自主練習にしてくれ。残りの8人は俺がゆっくり教えるからこっちに来るように!」
そして四人は自主練習する事にするとフィオナがツクヨミに模擬戦を申し込んできた。
「ツクヨミさん、ちょっといいですか」
「なんだ?」
「私と模擬戦してくれませんか」
「別にいいぞ」
そして二人は剣を構える。
「いつでも攻めてきていいぞ」
「いきます」
フィオナはひたすら攻めまくるがツクヨミは最小限の動きで躱し、そして受け流す。
フィオナの体力だけが削れて動きが鈍った所にツクヨミの一撃が入る。
「終わりでいいか?」
フィオナはその場に座り込みツクヨミに尋ねる。
「あなた達は何者なの?」
「何者と言われてもな〜」
「フィオナ、ツクヨミさんとサクヤさんは1ヶ月前ぐらいに王都に来たばかりだから知っている人は少ないわ」
「そう…ツクヨミさん、サクヤさん、改めて自己紹介します。私はオルヒデー=フィオナです。オルヒデー家の長女です。二人ともフィオナと呼んで下さい」
「あぁ、よろしくフィオナ」
「フィオナさん、よろしくお願いします」
そしてフィオナはツクヨミとメリナはサクヤと剣の鍛錬をした。
「お疲れ様、フィオナまた明日な」
「はい、ツクヨミさん明日もよろしくお願いします。サクヤさんとメリナもまた明日学校で」
「フィオナさん、さようなら。メリナもさようなら」
「はい、皆さん明日学校でお会いしましょう」
「おう、じゃあな」
そして三日目の学園生活が終わった。




