第14話 入学式
入学式当日、ツクヨミとサクヤは真新しい制服に着替えて学校に向かった。
周りには100名以上の新入生が校舎に入っていく。
「兄さん、私達はAクラスですね」
「そうだな、とりあえず中に入ろう」
中に入ると席がAクラスからEクラスまで、右から順に席が用意されている。
ツクヨミたちが名前の書いてある席に座ると、隣の男が話しかけてきた。
「よぉ!俺の名前はクルトだ。よろしくな」
「俺はツクヨミ、よろしく」
「おい、知ってるか?今年の新入生はヤバイらしいぞ」
「何がヤバイんだ?」
「俺の情報によると、同じAクラスにこの国の第二王女がいるらしい。さらに五大貴族!これが集った【奇跡の年代】と噂されているみたいだ」
「【五大貴族】って」
「お前、知らないの?」
「あぁ、この町に来てまだ一ヶ月位だからな」
「そうか〜、じゃあ教えてやるよ」
「助かる」
「いいか、よく覚えとけよ!まずは」
Aクラス【オルヒデー=フィオナ】
「歌姫とも呼ばれている。噂によるとその歌声は、魔法のように傷を癒やしたり、体力なども回復させると言う噂だ。武器は片手剣を使うらしい」
Bクラス【ラヴェンデル=エミリア】
「両手剣を使う女騎士だ!オーソドックスな見本になる使い手だ」
Cクラス【ハルトリーゲル=エミール】
「大剣使いの男で、パワーだけなら大人の防御も弾き飛ばすと聞いた」
Dクラス【ペオーニエ=ヘンリー】
「こいつは槍を使う。技術は凄く、天才とも言われている」
Eクラス【ロートス=フェリックス】
「こいつはヤバイ!別名、死神のフェリックス!そして戦闘経験があって、魔獣も巨大な戦鎌で狩りまくったと言う実績があり、戦士長からも一目置かれていると言う噂だ」
「へえー」
「…何か〜あまり驚いてないな。とりあえず俺たちはツイてないってのは確かだ」
「なんでだ?」
「よく考えてみろ!こんなスゲー奴がいたら学年ランキング上位が目指しにくいだろ!」
「…なるほど」
「だから武術以外で成績をよくしないとな〜、おっと式が始まるみたいだぞ」
そして校長の挨拶が始まり、新入生代表はメリナが努めた。
入学式も終わり、全員が各教室に向かった。




