第133話 アレクサンダー
ドワーフ王国ではジョシュアが指揮をとり、闇の跳梁者の軍勢に立ち向かっていた。
「ブレイデンはおるか」
「はっ!お呼びですか」
「スマンが息子、ワイアットを呼んでくれんか」
「少々お待ちを」
ブレイデンはワイアットを呼びにいった。
数分後、アレクサンダーの所にワイアットがやってきた。
「呼んだか」
「来たか。ワイアットよ、お前にはアレスとヘスティアといるブルーメに向かってほしい」
「親父!今はドワーフ王国の危機じゃないか!そんな所に行く暇があったら俺も戦うぞ」
「ワイアット、お前にはまだ戦況が見えておらん。此度の戦、序章にすぎん!我々ドワーフの戦力は他の国に比べたら弱い方だ。お前はいずれこの国の上に立つ存在、先を考えてアレスとヘスティアの下につき、色々学んでこい!」
「しかしよぉ〜」
「安心しろ。あんな軍勢に負ける我々ではない。それに援軍も来ると報告もあった」
「わかった。行ってくる」
「人族の土地も魔獣で溢れている。お前の側近も連れて行け」
「ああ………………親父、死ぬなよ」
「バカヤロー、心配すんな」
そしてワイアットは側近数人連れて、最低限の人数で中立都市ブルーメへ旅立った。
「ブレイデン、わしも出るぞ」
「き、危険です。ここは我々に任せて下さい」
アレクサンダーはブレイデンの言う事を聞かずに翌日先陣にたつ。
◆ ◆ ◆
翌日、ジョシュアの目の前ではアレクサンダーが暴れていた。
「ブホォッ!あ、あ、アレクサンダー王」
その光景に焦ったジョシュアは、すぐにアレクサンダーの護衛に軍を派遣した。
アレクサンダーの勝手な行動で一気に陣形が崩れ、ジョシュアはすぐに守備に徹する事にした。
「参ったな。まだ本命の獣人2人が出てない状況でこっちも動けないで困っているのに………」
戦況を見守っていたレオとリッカルドが遂に出てきた。
「ドワーフ王って馬鹿なのか?」
「気にするなリッカルド。こっちにとっては好機だ!あのガブリエルさんが殺られて、こっちは戦力が低下してんだ。ドワーフ王を討ち取って一気に終わらすぞ」
「おう!!」
そしてレオとリッカルドはアレクサンダーの前に立つ。
「お前がドワーフ王で間違いないな」
あまりにも知性の無い行動に少し自身の無いレオはアレクサンダーに確認した。
「おう!わしがアレクサンダー国王だ。お前たちが獣王を殺した獣人か」
「間違ってはいないが、獣魔人と言ってほしいな。あんな獣人共と一緒にしてほしくはない!」
「傷ついたお前ら2人でわしに勝てると思っているのか!」
「ああ、思っているのからここにいる。おしゃべりは終わりだ。さっさと死ね!」
アレクサンダーのアイアンハンマーがレオに襲いかかるが、スピードのあるレオはあえて避けずに片手で防いでみた。
「ドワーフ王、やはりこんなものか。片腕しかない俺でも一人で余裕だ」
掴んだハンマーとアレクサンダーをそのまま放り投げた。
「くだらん。殺す価値もねぇ」
そしてレオはアレクサンダーを殺そうとするが、獣人らしき2人が空からレオたちに向かってくるのを感じ、意識をアレクサンダーから切り替えた。
リッカルドも簡単に殺せるアレクサンダーを放っておき、レオと同じく意識を切り替えた。
「オイ!けっこう強そうな氣じゃねぇか」
「ああ、でも勝てないレベルではないな。こっちの方が楽しめそうだ」
レオとリッカルドが戦闘態勢に入る。
そして降りてきたのはライアンとエルザだった。




