第132話 ライアンとエルザ
妖精国には獣王の子、ライアンとエルザがエレオノーラに頼み事をしていた。
「エレオノーラさん!お願いします。俺たちに行かせて下さい!」
ドワーフ王国には100人の軍勢に魔獣を引き連れて、レオとリッカルドが攻め入っていた。
ライアンたちにとっては親の敵討ちの絶好のチャンスだった。
「あなた達だけでは危ないわ。今、エルフの里に通信魔道具でステラたちと連絡を取ってみるから少し待ちなさい」
エレオノーラが少し席を外していた間に2人の姿が無かった。
「あの子たち勝手に!」
エレオノーラは急いでエルフの里に状況を伝えた。
◆ ◆ ◆
エルフの森、上空では一段落ついたヘスティアたちが状況を知る為、エルフの里に向かった。
エルフの里につくと、前回の魔獣騒ぎで傷ついた人が多く、まともに動ける人は少なかった。
長老モハメドの所に行こうとすると、サーラが案内してくれた。
「長老、こちらの方は解決しました。何か他に変わった事は無いですか」
「おお、ヘスティアよ!今度は人族の土地で魔獣が大量発生しとるようじゃ。今各国が応援要請を出しているみたいじゃ。早くブルーメに戻った方が良いぞい」
ヘスティアは急いで戻ろうとした時に新たな情報が入ってきた。
「た、大変です。今度は妖精国からです。もし、ステラ、ラウラ、ヘカテーという者がいたらドワーフ王国に向かってほしいと!闇の跳梁者たちが今度はドワーフを攻めているという事です」
「何じゃと!」
するとヘスティアはステラたちに訊ねた。
「どうするの、あなたたちは?」
ステラは少し考え、3人別れて行動する事に決めた。
「ラウラ、あなたは一度妖精国に戻ってちょうだい」
「えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ」
「今妖精国はほぼ無防備状態!アフロディーテ様とツクヨミは精神が戻ってない。そして戦えるのは妖精族の他はアリーチェしかいないのよ。ラウラお願い!」
珍しく真剣な顔でステラはラウラに頼んだ。
「わぁぁぁったよ」
「ありがとう」
今度はヘカテーに頼んだ。
「ヘカテー、あなたはヘスティア様と一緒に行ってくれる?あなたの【次元の瞳】があれば、多くの人を助けられると思うの。いい?」
「………………任せて………………」
そしてヘスティアに応えた。
「私がドワーフ王国に行きます。ヘスティア様はヘカテーとすぐ戻って下さい」
「大丈夫なの?」
「はい。それより私はラウラの方が心配です。この流れでいうと、次に竜人国か妖精国が襲われると思います」
「そうねぇ」
「私は大丈夫だよぉ」
「でも…ね、だからヘスティア様はヘカテーと一緒に行ってほしいんです。もし妖精国に何かあればヘカテーとお願いします」
「………わかった。それではすぐに行きましょう」
ステラはドワーフを助けに、ラウラは一旦帰還、ヘスティアとヘカテーはブルーメに、各自出発した。
◆ ◆ ◆
ライアンとエルザは全速力でドワーフ王国に向かった。
普通の移動なら1週間以上かかるの距離だが、2人のスピードは1日でつく速さで飛んでいた。
「す、すげぇぞ!流石はミネルヴァ様とアフロディーテ様の指導だ!この短期間でこれ程学べるとは」
「これなら勝てます!兄さん急ぎましょう」
「ああ、親父の仇は俺たちで討つ」
「これだけは譲れません!」
「おう!相手は2人だ。ちょうどいいじゃないか」
「えぇ」
向かっている途中では多数の魔物に遭遇するも、戦わず一直線にドワーフ王国を目指した。




