第128話 ガブリエル
ガブリエルはステラの剣を見て、また語り始める。
「あなたの剣はひょっとして光の剣【クラウ・ソラス】ではないでしょうか?」
「そうよ」
「これは素晴らしい!光の剣は魔にとっては天敵、しかし私の剣【ストームブリンガー】の魔剣も強力ですよ。私も少し戦いが楽しみになりましたよ。さぁ何処からでもかかってきて下さい」
「遠慮なくいかせてもらうわね」
すると一瞬でステラはガブリエルとの間合いを詰め斬りかかる。
しかしガブリエルも余裕で見切っていた。
「素晴らしい!そのスピード、そして無駄のない剣筋、人族にしておくには勿体無いですよ!こんな事思うのはラウラ以来ですね」
そして少しづつスピードを上げていくが、ステラも余裕でついてくる。
「少しおしゃべりが過ぎるのではないのかしら」
ステラは笑顔を見せたまま対応していく。
自分の予想を大きく裏切ったステラの動きに、どんどん余裕が無くなってきたガブリエルは一気に力を開放した。
すると一瞬でステラの背後をとる。
「終わりです」
そのまま胴を凪いだ…筈だった。
ステラの残像が徐々に消えていく。
「(陽炎)」
そしてガブリエルの連撃がどんどんすり抜けていく。
ガブリエルは焦り、自分の1番強力な技を出した。
「く、クソぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ(魔光波ぁぁぁぁぁぁ)」
左手から赤い光がステラを消し去った…がこれも残像だった。
冷静な判断が出来なくなってきたガブリエルは、魔法を無駄に多様しだした。
するとガブリエルの背後からラウラが剣で斬った。
「ぐわぁっ!ラウラぁ〜貴様ぁぁぁ!」
「別にさぁ〜、タイマンにした覚えもないしぃ〜、じれったいからさっさと終わらそうと思ってねぇ〜」
「あなた程度に負ける私ではない!」
しかし、これもガブリエルの予想を遥かに上回っていた。
「一体、なぜこんなに強くなれたぁぁぁ」
「あんたに言われたくないよぉ、ガブちゃん」
「クソ!クソクソ!クソクソクソクソクソクソクソクソォォォォォォがぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そしてガブリエルは逃げようとするが今度はヘカテーの魔法が炸裂する。
「………(シャイニングレイン)」
頭上から無数の光の矢が降り注ぐ。
あまりの威力と数にガブリエルは全く動けなくなり、ボロボロになってきた。
すると、背後から更なる援軍が到着した。
「お待たせ!何かぁ私いらなかった?」
ガブリエルにとっては絶望的だった。
そこに現れたのはヘスティアだった。
ガブリエルはヘスティアが来る前にこの場を離れるつもりだったが、冷静な判断が出来なくなったガブリエルは、ヘスティアの接近に感知すら出来なかった。
「ふふ………………ふふふ………フハハハハハ」
急にガブリエルは笑いだした。
「ハハハハハハ、アハハハハハ、アーハハハハハハ」
「遂に狂っちゃったかな、ガブちゃん」
「ここまで追い詰められるとは思わなかったよ」
「だから?」
「終わりだ」
「そうよ、あなたはこれで終わりよ」
「俺は更なる力を得る!たとえ理性が無くなってもだぁぁぁ!!」
ガブリエルは何かを口にした。
それは魔魂丸だった。




