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この瞳に映るものすべて  作者: ヨシハル
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第126話 奥義

獣王は更に氣を高めて3人の前に立つ。


「流石は獣王だ!しかしいつまで続くかな?」


「まだまだ小僧共には負けんぞ!」


そしてリッカルドに向かい、体全体を回転させて光輝き出した。


「奥義!(獅子狂乱)」


「それぐらい躱せないと思ったかぁ!」


しかし、避けた筈が徐々に引き寄せられる。


そして竜巻のような回転をしているレオナルドにぶつかり、みるみるとリッカルドは傷だらけになり、最後は胸に大きな十字の傷をつけられると同時に気絶した。


その頃、ガイアは囮になりグレタを逃した。


グレタは完全に戦意を失っていた。


ガイア対100人、流石にいくら雑魚でも勝てる状況ではなかった。


10人、20人、30人、そして50人倒した時、既に傷だらけで体力的にも限界が来て意識がほとんど無かった。


それを見たレオは一旦獣王レオナルドから離れ、ガイアの始末に向かった。


しかし、それに気付かないレオナルドではない。


すぐにレオを追いかける。


「馬鹿め!あんたの弱点は優しすぎる所だ!獣王の名に相応しくないんだよぉ!」


ボロボロになっていたガイアを捕まえ盾にすると、後ろからシモーネがレオナルドの脇を貫いた。


「くっ!まだだ!!」


「ホラよ!」


死にかけたガイアをレオナルドに向かい投げると、レオナルドはガイアを抱きかかえた。


「それがお前の弱点って言ってるだろうがぁぁぁぁぁぁ!」


そのままレオは前からガイアごと、シモーネは後ろからレオナルドにトドメをさした。


「すまんなガイアよ」


既にガイアは息絶えていた。


「このままでは終わらんぞ!」


どんどんレオナルドの氣が膨らむとレオとシモーネを巻き込んで自爆した。


レオナルド、ガイア、シモーネは跡形もなく吹き飛んだが、レオはガイアが盾になり、辛うじて生きていた。


その姿は片腕を失っただけでなく、片目が潰れて脇腹が抉れ、瀕死の状態だった。


「思った以上に被害がデカすぎたな。リッカルドを拾って退却するしかねぇ!」


「お前ぁ!退却だぁぁぁ!!」


部下約50人、シモーネとマティルドゥ、かなりの損害だが獣王を倒した事は闇の跳梁者にとって大きな前進だった。


   ◆   ◆   ◆


翌日には獣王の死が全世界に伝わった。


「そうですか…レオナルドが死にましたか…」


「ミネルヴァ様、次はこの国でしょうか?」


「おそらくは…」


「私の受けた情報では獣魔人2人は倒し、残り2人は重症らしいです」


「そうですね。彼らの残りの幹部は超魔人4人、竜魔人2人、獣魔人2人の8人です。この8人さえ倒せば脅威は取り除けるでしょう」


「はい」


「しかし、獣王でさえようやく2人です。私が命をかけたとしても…ただ相手も無傷では済んでいないでしょう。体制を整えるのに時間はかかる筈です。後はプロセルピナの封印場所をバレない様にこの国で足止めをするしかないでしょう」


「はい!」


「世代交代というやつでしょうね…私も命を張らなくてはならないでしょう。それまでにあの子たちが奴らに太刀打ち出来るよう育てなくてはなりません。アンドレア、もしもの時はこの国の民を頼みましたよ」


「はっ!」


しかしミネルヴァの願いも虚しく、闇の跳梁者の進軍が始まった。

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