第121話 ドワーフ
ツクヨミがアリーチェに近づく。
「大丈夫か」
「ありがとうございます。お名前は?」
「俺はツクヨミ、何処に行く所だったんだ?」
「はい、実はこの国から脱出を考えて、隣の竜人族に助けを頼み、そしてアレス様の所へ行こうとしていた所です。しかし、アイザックがいない今どうすればいいか………」
ツクヨミはアイザックを弔ってあげるとアリーチェを抱きかかえた。
「少し掴まってろ」
「はい」
ツクヨミはアリーチェを抱きかかえ、国境の竜騎士が警備していると場所へ向かった。
そして国境の最前衛で守っていた0番隊アンドリューの前に降りてアリーチェを下ろしたら、ツクヨミはゆっくりと倒れて意識を失った。
「………ツクヨミ………ツクヨミ………ツクヨミ………ツクヨミ………ツクヨミ………」
目を覚ますとツクヨミはベッドの上で寝ていた。
「もう!兄さんったら」
「ツクヨミ〜、あんたねぇ」
「ツクヨミのバカっ!」
「ツクヨミさん、もっと自分を大事にして下さい!」
サクヤ、エミリア、フィオナ、メリナの4人は、ツクヨミが目を開けた瞬間、同時に声を上げた。
そしてミネルヴァとシャルロットがきた。
「目が冷めましたか。ツクヨミ、あなたの左腕はほとんど使えませんね?」
「………」
「それにあなたはまだ成長期です。その巨大な力を使いこなすのは困難でしょう。今は少し休みなさい。そしてその左腕が使える様になる為に、アフロディーテの所に行きなさい。シャルロット、あなたはツクヨミを少し見張ってなさい」
「はい」
「そしてサクヤ、あなたは今後どうしますか?そのアルテミスの指輪を外すか、それとも」
「待って下さい!ミネルヴァさん、サクヤには普通に過ごして欲しいんです。だから代わりに俺がこの世界を守ります」
「ツクヨミ、気持ちはわかりますが、今、 魔宮殿が奴らに落ち、魔王が殺された以上、何処に行こうと平和はありません。それに今のあなたでは正直、役には立たないでしょう。今は自分と向き合いなさい!」
「ミネルヴァさん、私は今より強くなりたいです」
「わかりました、ついて来なさい」
「ちょっと待って!!私も行くわ」
「私も!」
「私もです」
「みんな…」
「私達は同じパーティよ!戦う時も、強くなる時も、そしてどんな時も一瞬よ」
そしてメリナ、フィオナ、エミリアはミネルヴァを見た。
「わかった。4人とも来なさい」
そして4人はミネルヴァから直接戦い方を教わった。
◆ ◆ ◆
ヘスティアはドワーフ国に着いた。
「アレクサンダーいる〜」
空からいきなり王宮の入口に降りるとすぐに兵士が集まってきた。
「何故ここにエルフがいる!」
「この曲者め!」
「我らが王を呼び捨てとは貴様!」
「エルフが一人で攻めて来るとはいい度胸だ!」
するとドワーフ王の側近ジョシュア現れた。
「これはヘスティア様、こちらへどうぞ」
「ヘ、ヘ、ヘスティアァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!」
若いドワーフの兵士は腰を抜かし、その場で尻もちをつく。
「すいません。ヘスティア様の事を知らぬ兵が増えまして」
「いいのよぉジョシュアちゃんも久しぶりね」
「私をちゃん付けするのはヘスティア様ぐらいですよ」
二人は笑いながら話し、王の所に向かった。




