第116話 ステラとラウラ
部屋に中を見ると奥に女王らしき妖精が椅子に腰をかけて座っていた。
「アフロディーテ様、ミネルヴァ様の使いの者を案内して参りました」
「どうぞ、こちらへ」
ヘカテーは気まずそうにラウラの後ろに隠れた。
「ヘカテー、わかっていますから隠れずに前に来なさい」
3人はアフロディーテの前に行き、ミネルヴァの手紙を渡した。
「理解しました。それであなた達は今後どうするつもりですか?本心で答えなさい」
ステラとラウラは今の気持ちをアフロディーテに話した。
「ヘカテー、あなたは」
「………私は………プルートと一緒に………いるだけでよかった」
「では、どうしたいのですか?」
「プルートの見たかった世界を見たい!」
「わかりました」
アフロディーテは3人に、今の世界の状況を話した。
「さて、ステラよ!ツクヨミが行く道には様々な困難が待ち受けているやもしれん。彼について行くより、他の者を愛した方が幸せかもしれぬぞ?しかし今の世では怯えて暮らすだけかもしれぬ?どうするかじっくり考えよ」
ステラは何も言えなかった。
「ラウラよ、お前はどうする?今『闇の跳梁者』どもがやっている事をお前はどう思う?お前が求める自由とはなんぞ?過去の自分に戻るのか?未来の自分になりたいか?今が分かれ道ぞ」
ラウラも考えた。
「ヘカテーよ、あとで私の所に来なさい。今は3人とも休むがよい」
そしてステラ、ラウラ、ヘカテーは他の部屋に案内された。
しばらく無言が続く。
「………行く」
「待ちなよぉ、ヘカテー。私も行くよ」
ラウラはヘカテーのそばにいくとステラは二人に質問した。
「なぜ、あなた達は行くの?」
「………来いって言われたから」
「私はヘカテーをほっとけないし、舐められたままってのも性に合わないのよねぇ〜、それに犯罪者が幸せ求めてどうすんのよってね」
「………私も行くわよ」
「はぁ?あんたは私達と立場が違うでしょ!」
「強くなって損は無いし、元々は決められたレールに乗るのが嫌で飛び出したのもあるのよ。ツッキーのそばに居たいのも本当よ。正義の味方になるつもりはないが火の粉は払うって所かしらね」
「意外と気が合うじゃない」
「犯罪者と気があってもねぇ〜」
久しぶりに3人に笑顔が戻った。
「「「行きますか」」」
そして、再びアフロディーテの所に向かった。
今度はヘカテーが先頭で中に入るとアフロディーテが待ち構えていた。
「その様子だと全員過酷な道を選んだのですね」
「過酷かどうから分かりませんが逃げる事はしないと決めただけですから」
「わかりました。ステラさん、あなたに私の指輪を渡しましょう」
「えっ?でも…」
「受け取って下さい。私が今持っていても、役にはたちませんから。それではあなた達に教えましょう。魔法の使い方を」
「「「はい」」」
そしてアフロディーテは3人に魔法の基礎から教えた。
「あなた達は一度に何個魔法を出せますか?」
「「「1個」」」
「それは、無駄に1つの魔法に魔力を注いでいるからです。まずは自分の魔力量を把握して、魔力量を増やしましょう」
「「「はい」」」
そしてアフロディーテは結界を張った。
「皆さん、ファイアーボールを出して下さい」
各自、ファイアーボールを出すと、威力も大きさもバラバラだった。
そしてアフロディーテがファイアーボールを出すと、小さいサイズのファイアーボールが打ち出されたが何故か威力はみんなと同じだった。
「これはあなた達が使った魔法力の半分以下です。どれだけ無駄な魔力を消費しているかわかりましたか?」
みんなが納得する。
「では私と同じ様に打てるまで練習して下さい」
3人は倒れるまで1日中ファイアーボールを打ち続けた。




