第114話 魔宮殿
アジトに帰還したラファエルたちはガブリエルの指示を待った。
「待たせたな。それではこれから魔王城を制圧する」
「「「おー!」」」
ようやく竜魔人たちや獣魔人たちのテンションが上がってきた。
「ダヴィデ、マクシム、ジュリアは東側の竜人族の国境から内側の魔人族の村の制圧だ。各20人の配下を連れていけ!」
「あぁ」
「任せろ!」
「私、少し待ちくたびれたわ〜」
「レオ、リッカルド、シモーネ、マティルドゥは西側の獣人族の国境から内側の魔人族の村の制圧だ。同じく各20人の配下を連れていけ!」
「よっしゃ!」
「やっと暴れられるぜ!」
「リッカルド、足を引っ張らないで下さいね」
「何だと〜、テメェ」
「あちきもやるよ!任せさないな〜」
「俺とラファエル、イリスは残りの配下60人を連れて魔宮殿に直接乗り込む。今日中に制圧するぞ」
「「「オー!!!」」」
その日、魔人族領は『闇の跳梁者』に陥落される事になる。
◆ ◆ ◆
魔宮殿では多くの被害が出ていて、国境にいる竜騎士に保護要請をしていた。
「魔王ディラン様、この魔宮殿が落ちるのも時間の問題です。早く脱出を!」
「アイザックよ、まだ他の魔人族が逃げ切れていないのに魔王たるワシが先に逃げる事は出来ん!」
「しかし、あなたを失ったら我らはおしまいです」
「アイザックよ、頼みを聞いてくれるか」
「もちろんです!」
「我が娘を連れて、中立都市のアレスの所へ行ってくれ!」
「アリーチェ様を連れてですか」
「アレスは我が妹プロセルピナの友人よ。きっと助けになってくれるだろう」
「………わかりました。しかし魔王様、あなたを見捨てる訳にはいきません!」
「アイザック、わかってくれ。もう時間がないのだ」
「クッ………」
アイザックは急いでアリーチェを連れて、一部の者しか知らない隠し通路で魔宮殿を脱出した。
しばらくすると、魔王ディランの前にガブリエル、ラファエル、イリスの3人が現れた。
「やはりお前たちか」
「これは魔王ディラン様、お久しぶりです」
「3人ともしばらく見ない間に変わったな」
「えぇ、素晴らしい肉体と思いませんか?一言で言うと超魔人になりましたよ」
「超魔人?。で、何用だ?」
「言わなくても解っていると思いますが、そこの席を譲っていただきます」
イリスが魔力を込めた手刀を突くと同時に魔王ディランとガブリエル、ラファエル、イリスの戦いが始まった。
「イリスよ、相変わらず短気だのう」
「判断が早いと言ってもらいたいですね」
そしてラファエルの魔法がイリスの援護をする。
たった1つの魔法で魔宮殿の最上階が吹き飛んだ。
空中ではディランをガブリエル、ラファエル、イリスの3にんで囲んでいる。
ガブリエルは剣で斬りかかると無数の闇の剣がガブリエルを襲うと同時に氷の刃がイリス向かい飛び交う。
するとラファエルは魔法を放ったが同じ魔法で相殺された。
「魔王ディラン、あなたと初めて戦いますが4つの魔法を同時に出すとは反則技ではないですか」
「お前たちに言われとうないわ。さっさとかかって来い!」
まさかガブリエルたちも3人がかりなら余裕で勝てると思っていたが、予想が外れた。
接近戦でガブリエルとイリス、そこから遠距離でラファエルの魔法で攻撃するが、ディランは何もない空間から剣を出してガブリエルとイリスを退けながら3人に反撃する。
一見ディランが優勢に見える、しかし後一歩の所で、体力と魔力の限界が近づいた。
「今だイリス!」
一瞬止まったディランの動きをガブリエルとイリスは見逃さなかった。
そしてイリスの炎を纏った腕がディランの心臓を貫くとガブリエルが追い討ちをかけて、ラファエルが全ての魔力を使い、魔法を放った。
そしてディランは灰も残らずこの世から消えた。
「危なかったな、ガブリエルよ」
「あぁ、予定外だ。今の俺たちの力でも3人がかりでギリギリか。もう少し慎重に行動しないとな」
「あぁ、そうだな」
「この後の獣王国を侵略も、慎重に行動しないいけないな」
「あぁ、その為には魔族を完全に支配しなければならない。少し時間がかかりそうだ」
「さぁ行きますわよ!残りを排除しましょう。今後の話はその後にしてちょうだい」
「わかってるよ、イリス」
結果、魔人族領は『闇の跳梁者』が支配して、魔宮殿が本拠地となった。




