表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
新米神様の創世記  作者: 森マッコリ
何か知らんけど世界ができた
4/5

〇月☓日 女だった

あ、田中太郎が空を浮遊してる!!!

うそです。


エイプリルフールの季節がやってきましたね。そして忌々しい新学期の季節です。皆さんはもうお花見しました?私は花よりゲームで引き籠っておりました。皆さん適度に運動することをお勧めしますよ。え?作者?作者は・・・ま、まあいいじゃないですか!

おはよう、と太陽にあいさつをして大きく伸びをした。


どうも、カナタです。あの恒星は地球で慣れ親しんだ太陽と似ていたので太陽と名付けた。まあネーミングセンスがないからそれ以外に思いつかなかったのだが。


あれから約300年の時が立った。え?早いって?そんなことはない。あれから特に何も変化はなかった。俺はこの300年間ぼっちでこの世界を眺めながら過ごしてきたのだ。もう前世よりこちらに来てからの年数の方が長くなってしもうたよ・・・


さみしい奴だとか言わないでほしい。300年はあっという間に過ぎて行った。いや、本当だ。毎朝太陽にあいさつをして伸びをしてからから泉の水を飲み、ユグちゃんのおいしい実を食べてから世界一周の旅をすること109500日。あっという間だった。


109500日間毎日世界を回ったおかげで世界のだいたいの地形は頭にインプットされた。大陸はおおよそ12、島が大量、自然あふれる生命の欠片すらない大自然!!!


なんだかとても悲しい。そろそろ誰か遊び相手がほしい。こう一人だと気が滅入る。そういえばよくこういう人外転生した人ってどういう原理かはわからないけど”人化”ができるようになるはずなんだよね。やり方は全然わからないけどとりあえずイケメンをイメージして人型に縮むようにイメージすりゃできるかもしれない。


さっそく泉のほとりで頑張ってみることにした。前世は凡人だったからな。今世ではイケメンなる美少年に化けて将来・・(何億年か後)モテモテになってやる!!


とりあえず300年前の記憶を思い起こして人型だったころの動作の仕方を思い出す。そこ!じじいとかいわないの!


人型だったころは首が短くて、5感が鈍くて、飛べなくて、尻尾も生えてなければひげもなくて・・・小っちゃいかな・・・?


あーなんだかもう俺の中では自分は竜だ、という認識が強くなっちまってて人だった時のことがもはや忘れ去られかけている・・・まあいいか。だって俺、竜だし。


とりあえず魔力を人をかたどって、なるべくイケメンをイメージして凝縮してみた。するとだんだん体が縮んでいくのがわかった。いろいろ出っ張っているところが皮膚の中にしまわれてゆく。


やがて変化が終わる頃、泉の水面には銀髪金目で背が150センチほどの全裸の美少女・・・が立っていた。


銀の長い髪は骨盤のあたりまで長く長く伸び、胸は大きくも小さくもなく微妙な大きさ。年は約10~12歳ほどであろうか。


じゃなくて


「何っじゃこりゃあああああああああああああああ!?」


何で!?いや、俺の相棒さんがついてきていなかったことは最初から気づいてたよ?でもそれは竜だから性別とかそういう境界線はないんだろうなーとか軽い気持ちで考えておりました。ですがね?ですがですよ。何で女になっておるのですか!?何?俺、TS転生とやらを経験してしまったというのか!?


というか服は出てこないのかーっ!!俺、心は男だからね!?たとえ自分の体だったとしても女性の裸体を目の前にして平然と立っていられるほどメンタルは強くないんだよ!?


そしてどうして胸は大きくないのかーっ!!微妙だよ、微妙なんだよ。このどちらともいえない”中”というサイズ。どうせ女になったんだったらビッグでブルンブルンなのつけようよね!?まあチッパイじゃないだけましだけれども・・・


だからちがーう!!


なんだかもうこの状況を受け入れ始めている自分が怖いよ。どうしてこの状況で冷静に自分の体を観察、感想まで出しているんだね俺は!?


はあ・・・


もういいか。まずここへきて竜になっていたことが一番の驚きだったわけだしね。もう何が起きても動じない頭の作りになっていてもおかしくはないわけだからねえ。


と、すれば今度は全力で”女子力”とやらを磨かなければならないのか?


それはいやだ。なんだかそれをやっている自分を想像したら鳥肌立ってきた。そういえば俺、全裸だなあ。何か服っぽいものはないのかね?こういうのってふつう最初から服は着ているはずだけど・・・


あ、この姿に化けることが可能ならば服を作ることだってできるかもしれない。服ってあれだろ。何か繊維と繊維をつむいで糸にしてそれを織って布にしたものを加工して装飾とかを付けるんだよな。


そしたら極細の魔力と魔力をつむいで太くしたものを織れば魔力でできた布なんかが出来ちゃうんじゃないだろうか。やってみる価値はある。時間はたっぷりと(そう、恐ろしくたくさん)あるのだから頑張ってみようかな。


ちなみにそういう操作をするときは一回変化を解いた。だって誰もいないのは分かっているけれども、やっぱり素っ裸のロリが外をふらついていたらだめだと思うんだよね。まあ竜型だって素っ裸であることには変わりがないんだけどね。


1時間後


何か試行錯誤してたら白くて長い、ものすごく着心地のいいローブが出来ました。なんだか知らないけれど魔力の繊維を細くすればするほどきめ細かくて着心地のいい服が出来上がるようだ。そしてどういう原理かはわからないが服を着たまま変化を解いてもう一回化けなおすと服を着たままになっていることが分かった。ホワッツ?


まあそれはどうでもいいとしてこれでローブとズボンとシャツとパンツと靴下とサラシが出来上がった。ちなみにサラシというのは細長い包帯みたいな布のことで、まあ・・・あれだ。ブラとおんなじ奴だ。


いや、しょうがないじゃあないですか!!だって俺がブラつけてるのを想像したら鳥肌が立ってきたんですもん(2度目)。ノーブラも考えたけどそれは全国の女の人たちに怒られそうだったし俺の胸、微妙だからなあ。こんなこと言ったら全国のOLに怒られそうだけど、胸って実際ついてみると邪魔くさいのな。だから限界まで押さえつけたいってわけ。それに毎回胸に手を当てようとしたときにもにゅってするのがなれないし。あと大きさ微妙って言ったけどこの身長からしてみればとんだお荷物だ。


まあ、これでとりあえず服の心配はなくなった。後は靴だ。これはユグちゃんから幹の皮を失敬してなめして柔らかくしたらおっそろしく上質な皮が出来上がってしまった。後は魔力の糸でちょちょいと縫ったら最高級の皮のブーツの出来上がり。ブーツって言っても足首位までで、ヒールとか装飾は一切付けなかったからとても履き心地がいい。


すべての準備が整ってから変化して服を着てみた。そう、これだ、この感覚だ!ひゃー懐かしいなあ。


事が済んで疲れたからユグちゃんに木の実を一つもらった。この大きさになるとユグちゃんの大きさがよぉく分かるよ。竜型の時はユグちゃんの大きさは小粒蜜柑みたいな大きさで一口でもしゃもしゃ食べてたけど今見ると大玉スイカぐらいの大きさがあった。でかかったんだね、コレ。


感謝の意味も込めていつもより多めに魔力を流し込んであげた。あ、ちなみにユグちゃんに魔力を注ぎ込むと実が若干多くなってもーっと甘くなるような気がするのだ。そして何より向こうからうれしそうな念が伝わってくる。もしかしたらそのうちユグちゃんが精霊化して出てきてくれるかもしれないなあ。

クーラー、暖房、パソコン、3DS、本と水と食べ物。後はモフモフな動物。コレさえあれば生きていける。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ