表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
歩の道  作者: 寿々音ノ風
1/4

内容はとても暗く感じるかもしれません。

ご都合主義の展開などは好きではありませんので、話の流れによっては残酷な結果もあるかもしれません。

小説と言いながら、リアルに忠実な話にしたいと思っています。

※フィクションです。

空虚感。


それは恐ろしく攻撃的で、しつこい。


私の中に常に身を潜め、隙あらば姿を現す。

そいつが姿を見せないようにと忙しく予定を詰めてみるのだけど、そいつが現れない日などないし、実はそいつに勝てるわけはないのだ。


毎日誰かに決められてやってくる。

「夜」

それが、あいつの切り札であり、奴自身である。


なぜ夜はこんなにも早くやってくるのだろう。

私には早すぎるように感じる。

あと二日ほど遅く来てくれれば、きっと私は眠ることができる。

何も考える暇がないほどに。


だけど、夜は私の願いとは裏腹に、決まって毎日訪れる。

夜になれば、私の時間を埋めるものがなくなる。


友人とのメール、電話。

暇つぶしができる店。


これらが無くなると同時に、時間を持て余した私は、空虚感の餌食となるのだ。


何も考えないようにしようとすればするほど、自分が惨めで、可哀想で、泣きたくなってくる。


誰かに助けてもらいたくて携帯を手にする。


誰か……誰に?


誰も私の空虚感のことを知らない。

言えない。知るはずがない。


だったら、どうして助けてもらえるの?





長く辛い時が、今日もきた。


私は真っ暗闇の奥に佇む「死」を見つめながら、ただ涙を流し、息を殺すことしかできない。


ただ、耐えることしかできないのだ。

こんな私には。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ