飛べ! おねしょ君!
おしっこをすると恥ずかしい。
こっそりどこかでやろう。
ぼくはきょろきょろ見回し、ズボンを下ろしておしっこをする。
じょろじょろじょろ。
おなかからおちんちんまで暖かいものがでていってきもちいい。
我慢しすぎて勃起っちゃった。
上にじょろじょろ。
大きく金色の虹が川に向かって伸びる。
「おーい」
あ。
いまはみなで川で泳いで遊んでいます。
そのまま川に飛び込んでごまかそう。
「なにしているの?」
「なにもしてないよ」
じょろじょろじょろ。
大きく勢いよくおしっこが飛んで水を突き抜けて飛ぶ。
ぱしゃぱしゃと顔にかかった。しょっぱい。
「なにもしていないからっ!」
ぼくは叫ぶと、そのまま泳ぎだす。
おしっこはまだじょろじょろ。
だんだん僕の周りがおしっこ臭くなってきた。泳いでごまかそう。
じょろじょろじょろ。じょろじょろじょろじょろ。
びゅー!!
おしっこが凄い勢いで出る。
水を引き裂いてお船より速くぼくは泳ぐ。
犬かきで臭いを誤魔化して、どんどん進めばオリンピック選手より早く泳ぐ。
川岸で火事が発生。
任せろ。
びゅー。
金色の虹ができて、みるみる火事がきえていく。
どんなもんだ。
あまりにいきおいよくだしすぎて後ろに飛び出した。
ぼくはおしっこの匂いと一緒に空に飛び出す。
ごうごうとおとがして、きらきらひかるぼくらの町をとびこえ、雲を突き抜けて青い青い空を飛び、金色の輝きを放ちながら宇宙へと飛んでいく。
おしっこの輝きが金色の星になって、たくさんの星が川のように輝いてとってもきれい。
どこまでもどこまでもとんでいく。どこまでもどこまでも。
「おねしょしてごめんなさい」
「許す」
お母さんはぼくのお布団を干しながらそう言いました。(おしまい)