…ミーツガール
初投稿です!
まず最初にこの作品には数多くの厨二病要素が含まれてますのでご注意を!
吸血鬼、ヴァンパイアが大好きなのでそれをテーマにして書きました
また、変な文章、文法が数多くあるかもしれません!
まだまだ序章も序章ですのでバトルラブコメ等の成分は少なめですあしからず
ですが楽しんでいただければ幸いです!
[1]
「は?え?なに?」
少年はやっとのことで声を出した
場所はせまいアパートの自室
おはようというよりそろそろこんにちはの時間
少年...真藤翔磨は目を覚ました。
声の原因は目の前の少女
16〜7歳くらいの少女が翔磨の膝に寄りかかって気持ち良さそうに寝ていた
…?
翔磨の頭からはてなが消えることはなかった
「な、なにがあったんだ…」
必死に昨日のことを思い出そうとして…
「・・・」
なにも思い出せない。
そう、なにも思い出せないのだ。
え、なんで、なぜ、なにがあったんだ!?
翔磨は珍しく動揺していた
俺が何かしたのか!?俺の理性はなにをしているんだ!?
いや、待てよ俺が何かをするなんてあり得ないだろ。
翔磨は自分でも思うほどに冷めた性格だった
だから自分が何かをしたと言う事がありえないと思ったのだ。
まさか…
「コイツに襲われた…ッ!?」
驚愕。
なんて積極的な女だっ!
いや、そんなことより…
くだらない考えを捨て
思い出せ!思い出すんだ!
自分に言い聞かせる
えーとたしか…
必死に記憶の糸を手繰り寄せる
たしか昨日は…月が綺麗な夜だった、それから…。
翔磨は昨日の記憶を辿る。
月が綺麗な夜だった
4月半ば、心地よい風が頬をなでる。
少年は空を見ながら歩いていた
歳は16歳ほどで周りの子よりも大人びてみえた
少年...真藤翔磨はコンビニに向かっている最中だった。
道の両側には倒壊したビルや廃墟がたたずんでいる
「・・・」
月が眩しくて星が見えないなととりとめもないことを考えて歩いていると開けた場所にでる、ここはいつも通るいつもの公園、いつも通りの夜のはずだったが一つだけいつも通りではないことがあった
ひしひしと殺気を感じるのだ
その辺の感覚が鋭い翔磨は足を止め目を凝らす
途端に翔磨の目は真っ赤に染まる
血のような紅に
「・・・」
女、歳は16〜7と翔磨に近い女が男に襲われてる
恐怖から声が出せないのだろうか
男の歳は30前後、男は目を見開き、よだれを撒き散らしながら女の首もとに牙をつきたてようとする。
吸血鬼だ
べつに珍しくもない
先の大戦では人間は嫌と言うほど戦ってきた。
溢れでる吸血衝動を抑えられなかったのだろう
男の牙が女の首に食い込む瞬間、しかし翔磨はすでに動き出していた
瞬時に男の側まで近寄ると腰を落とし、目にも留まらぬ速さで掌底を繰り出す
脇腹にヒットした一撃でバカみたいに男が吹っ飛ぶ。
鬼、吸血鬼相手に効果的なのは外部へのダメージではなく内部へのダメージだ、もちろん刃物や銃器でも戦えるのだが伝説よろしく吸血鬼は再生力が伊達じゃない、すぐに回復していく、だから翔磨は体の内部に重いダメージをあたえる掌底を選んだ
結果は最高だった
男は気絶していた。
「大丈夫か?」
翔磨が女に尋ねると女はペタンと座り込みつつ答えた
「だ、大丈夫。あ、ありがとう」
見たところ外傷はなかったが一応怪我の有無を聞いてみる
「どっか痛ぇとこねぇか?」
「う、うん痛いところもないよ、ただね…」
歯切れ悪い返事にどこか怪我をさせてしまったのだろうかと考えていると
「腰が抜けちゃって…」
女はうつむき顔を真っ赤にしながらそう答えた
なんだ、そんなことか
無理もない、いきなりあんな風に襲われれば誰だって怖いに決まってる
「そうか」
翔磨は答え、取り敢えず女をベンチに座らせてやる
「ありがと、あたし彩香、上木彩香」
女は、彩香はそう名乗った
「上木か、俺は真藤翔磨だ、よろしく」
「よろしく翔磨くん」
いきなり名前で呼ぶのか
翔磨はどうでもいいことを考えていた、現代においていきなり名前を呼ぶ人なんて少ないだろう、そんな中の一人が前にいて、なんだか翔磨はおもろしくなった
雰囲気が和らいだのを感じたのか、彩香が言った
「あの、ホントに助けてくれてありがとう」
「ああ、気にすんな」
「でも、あの人は吸血鬼だよね!?」
彩香が言いたいことはすぐにわかった
鬼相手に素手で挑むなんて正気の沙汰ではない
鬼は人なんかとは比べものにならないくらいに強い
速いしかたいししぶといし
先の大戦でも人間は最先端の装備で武装してやっと鬼たちと渡り合えるくらいなのだから
そう、翔磨は純粋な人ではなかった
だがこれは機密事項だった
よって彩香に伝えるワケにはいかず
「まぁ、ちょっくら事情があんだよ」
とごまかしの言葉を伝える
彩香はそこから触れてほしくない事なんだろうなと感じ取り
そっか…
とだけつぶやいた
空気を良くするためにすこし明るめの声で翔磨が聞く
「なぁアンタ、これからどうすんだ?家まで送ってやろうか?」
どうせ暇だし、そもそも寝れないからコンビニに行こうとしていた翔磨はいい暇つぶしだくらいに思っていた
すると彩香
「いや、その…、あっ翔磨くんは何処かへ行く途中じゃないの?」
露骨に話をそらす、べつに帰りたくないならそう答えればいいのに
「ん?俺はコンビニに行こうとしてたんよ」
これ幸いとばかりに彩香が食いつく
「そっか、じゃあ私も行きたい!」
ピョンピョンと跳ねながら答える
「あ…」
抜けていた腰が治ったようだ
もとよりおぶって行くのも面倒だしリラックスすれば治るだろうと抱いていた淡い期待が叶ったことに翔磨は口元をニヤケさせながら
「治ったのな、じゃあ行くか?」
保護者のような気持ちで答えた
コイツには気を使わないな
なんだか居心地のいい空気だった
「うん!」
彩香は元気よく答えた。
「よし、それじゃあまずは…」
翔磨はケータイを取り出し番号を打つ
翔磨は対鬼機関に電話していた
対鬼機関
鬼が現れるようになったことに伴い、鬼絡みの事件や厄介ごとが増えて行った、そうした案件の相談、対処を行ってくれるのが対鬼機関だ
翔磨は必要な情報を全て伝えた
なぜ倒れているかなど、聞かれたくないことは適当にぼかしつつ答える。
彩香はなんか手馴れているななんてボーッとしながら考えていた。
「んじゃあ行くか」
今度こそ2人は近くのコンビニ向かった…
ジュースをおごってやり、そろそろ帰るかと提案すると彩香はシャワーを浴びたいと駄々をこね始めた。
先程の男によだれをかけまくられたらしい
帰ってあびろよと思ったのだが先程の一幕で何らかの事情から家に帰りたくないらしいということはわかっているので困ったものだと独り言をつぶやく
「つってもなぁ、ウチは一人暮らしだからシャワーなんて狭いし、それに汚ぇからな…」
さすがに聞こえているとは思わなかった翔磨だが、彩香には聞こえてしまった、すなわち一人暮らしということを…
結果から言えばそこからの彩香はすごかった、強引も強引、翔磨の家に行こう、ただそれを繰り返すばかりで会話にならなかった。
コイツは見た目とは裏腹に強引なヤツだ
翔磨は心のページにそう刻んだ
家に着くなりシャワーをあびる彩香。
なんでも翔磨くんはなにもしないから大丈夫そいうい人だからと警戒してないらしい。
たしかに変な気を起こすつもりはなかった。
なかったのだが、そんな感じでこの先大丈夫なのだろうか
酷く心配だった。
彩香が風呂に入り数十分たっていた
テレビを見ていた翔磨はいきなりの叫び声に驚く
「キャーーーーッ!!」
「なんだ!?どうしたっ!?」
走って風呂場に向かう
ドアの前に立ち、しかしそこで踏みとどまる
おっと危ない!中にはヤツがいる
そう思いその場で声をあげる
「おい上木!どうした!?大丈夫か?」
するとドアがあき…
「イヤーーッ!!翔磨くん!ヤツが!ゴキがいるわっ!」
翔磨に飛びつく
翔磨は飛びつかれたことより彩香の言葉の意味の方が衝撃だった。
なんだとっ…ッ!
まさかヤツが…ゴキが潜んでいたとは…
1人だったらヤバかったな…
そんなことを思い、よしここは俺が退治するしかねぇ!
彩香をどけようと肩に手を置くと…
「・・・」
急に黙り
「イヤーーーーーーーーーッ!!!」
翔磨に平手打ち
吹っ飛んだ翔磨は壁に後頭部を強打
今日1番の悲鳴だった…
時間は戻り朝。
そうか…
ようやく昨日のことを思い出す
俺は昨日コイツにど突かれてそれで気絶した…?
頭が痛い…
そうして翔磨の長い長い1日が始まったのであった。
まずは読んでいただきありがとうございます!
変な文章、文法にならないように気をつけましたがどうでしょうか?
楽しんでいただけたなら幸いです
更新は遅いかもしれませんが
もし、続きが気になる方がいるなら自分もがんばれます!
気長にお待ちください!