62/65
fall~last~autumn
「……………」
「………………?」
「……、…………」
「……」
―――沢山の声がする。
今までみたいな形ではなくて、
ただ、人の声を聞いていく形みたいだ。
それだけ、あの形を作創るのが大変なのか、
それとも、この方が確実だからか、
どちらかは分からない。
けれど、
ここが最後で、
これが最後で、
もう後は無い。
ここで見つける、
最後の鍵を、持つ誰かを。
とりあえず、
この声を、幾つか聞いてみよう。
知ってる声もあるし、
聞いたことのある声もある。
慎重かつ確実に行こう。
コレが、最後の秋だ。