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fall〜coda〜autumn  作者: 井能枝傘葉
35/65

4th day patternⅥ

~放課後~


5限の終了間際、それは突然訪れた。


うっ……ま、マズイ……


かなり……眠い……


授業も終わりが近く、無理に聞いてる必要はないだろう、先生も蛇足と思いつつ話している。

だが昨日の今日だ。またかなりの時間寝てしまうかもしれない。

別に予定とかはないが、放課後を、睡眠で費やしていいのか?




  △まぁ、別にいいか   ☓いや、もったいない




△……まぁ、昨日もそうしたから、今日、竜華辺りが起こしてくれるだろう。


だから、このまま…………寝るか……





Select → △






『……くん。緑葉くん』

ん……? この声は、雀耶さん?

あぁ、そうか。睡魔に身を任せて寝てしまって、雀耶さんが起こしてくれたんだな。

『もう放課後ですよ、早く起きないと、門が閉められ…』

げ、もうそんな時間なのかよ。

「それはマズイ!」

勢いをつけてガバッと起き上がる。とにかく、待ってくれた雀耶さんにお礼を言ってから鞄を持ってさっさと学校を出よ…

「……え?」

起きてみた先には、起こしてくれた雀耶さんの姿は無く、

「……」

今まさに声水を飲んでいた玄平の姿があった。

えーと……つまり? 今さっきの雀耶さんの声は、玄平の声水の声だったのか。

うん、それはまぁそうだろう。さっきの途中で切れたのか、今もう一度飲んでるし。

それはいい。けど、なんでまた、玄平が俺を起こしてくれたんだ?

『先日起こしてくれたお返しですよ』

それって、何日か前の玄平を起こした時のか。

『実は部活に行く前、寝ている緑葉くんを見まして、もしかしたら、と思って部活が終わってから来てみたのですが、案の定でしたね』

部活が終わってから?

俺は窓の外を見ると、すでに空は夜空の割合の方が多かった。

あ、危なかった……このまま玄平が起こしてくれてなったら、俺、一晩学校で過ごしてたのかも……

『さぁ行きましょう、緑葉くん』

「え? 行くってどこへ?」

『もちろん、下校時間が近いづいてるんですから、寮へ帰るんですよ』

あぁ、そりゃそうか。

「そうだったね、行こうか」

『はい』



今日、初めて玄平と共に下校したのだった。







『   』


今日は、学外の人も沢山集う賑やかな日



わいわいと、がやがやと、人の声が多い



そんな中で、一際、静かな場所



仕方ない。展示スペースとはこういうもの



騒ぐ意味が無いし、来る人は静かに見たいから



そんなところに今、一人の生徒が入ってきた



知っている顔だ。確か、クラスメイトの筈



……



…………



「――――――!?」







「……夢か」

というところで目が覚めた。

夢なんて久しぶりに見たな……というか。

「今の……なんだ?」

状況から考えれば、クラスメイトと呼ばれていた誰かが、どうにかなってしまったっぽい。

な、なんだよそれ。そのクラスメイトってどうなったんだ?

「いや、待てよ……」

改めて思い返してみると……

……うん、間違いない。そのクラスメイトっていうのは、俺だ。

あれは確か、一年か二年の時の学園祭。友達と別れて、何の気なしに展示コーナーに見に行った時だ。

その時は、スペースにはもう一人だけ誰かいたな。

俺を見ていたということは、今のはその人の視点?

どうして俺がその人の視点で見てたんだ?

そして、そのもう一人って……

「……まぁ、いいか」

多分学校の生徒だったから、ひょっとしたら、学校に行ってその姿を見てぱっと思い出すかもしれないからな。



よし、学校行くか。







4th day fin →




Go to next


四日目が、一応、終了いたしました。

それはつまり、まだ何かがある、ということでもあります。

それはまた、しばらく先の話です、引き続き次の日をお楽しみください。


それでは、

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