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fall〜coda〜autumn  作者: 井能枝傘葉
11/65

epilogue~re start~prologue

「……」

一人走り去った雀耶さんの後を追うように、俺は一人寮へて帰っていた。

雀耶さん……急に走り出したりして、昨日の逆みたいだな。

しかし……今がずっと続けば、か。

ふと、今日の出来事を思い返してみる。

朝、早く出たことにより紀虎と出会った。

珍しい名前の本を知り、紀虎の新たな一面を見た気がした。

HR前に、配当係として玄平と共に仕事をした。

卒業後の話をしてくれたり、色々と助けられな。

昼休みは……竜華の謝罪と、弁当が…………うん、これはあまり思い返さない方がいいな。

そして、放課後、雀耶さんと一緒に帰って―――




―――今がずっと続けば良いな




―――今という、『秋』の時間が




「……」

なるほど、なんとなく分かった。

暑すぎず寒すぎない。それもだけど冬になれば俺達3年生は受験生としてそれぞれの道へ完全に進み始める。

受験の準備や公休などで全員が集まる時は少なくなり、それが終われば卒業式の練習……つまり卒業式がある。

それは高校生活の終わりで、それは皆とのお別れだ。



今みたいな事が終わる




今みたいな事はもう出来ない




今みたいな秋は、もう、来ない




―――あぁ、そっか




「今が、ずっと続けばいいな―――」



そうすれば、だって―――




「その願い、ちゃんと聞いたぜ」

「?」

前から声がした。

「今がいい、今が続けばいい、今とはイコールこの季節。『秋』」

聞き覚えのある声の主が、向こうから歩いてきた。

「黒石?」

「よっす、昨日の放課後ぶりだな」

「何言ってんだよ、今日学校で…」

…いや、今日学校で黒石の姿を見てない。俺より前の席に座ってるから、目に入らない訳がないのに。

「俺、今日教室には入ってないからさ。わりと忙しくして授業時間も昼休みも全部費やしたんだよ」

そんなに大仕掛けなのか。

「……また、何かするのか?」

「おぅ、緑葉お待ちかねの、コレだ」

黒石は一冊のノートを見せた。それは先日書いていた小さなノート、雀耶さんの歓迎会だと思ってたやつだ。

「へぇ、どんな事するんだ?」

「今緑葉が言った感じのやつ」

俺が言った?

「ま、それは起こってからのお楽しみってことで。始めるぜ」

黒石はポケットからペンを取り出した。

いつもサプライズを開始する時はアレを出して、宣言する。

「黒石 曜、おそらく今年最大にして最後のビックサプライズ! 題名は……そうだな……」

黒石がノートの表紙にペンを走らせる。そこに書かれたのは、例えるなら魔方陣と呼ぶべき形。

書き終えた途端、魔方陣が輝きだした。

「ちょ、ちょっと待てよ! せめて何をするかだけはちゃんと言ってくれよ!」

「それ言ったらサプライズにならないだろ?」

ということは、まさかサプライズ仕掛けられるのって俺か!?

「でも、ただ一つだけ言うなら、終わらせるには鍵を5つ集めるといいぜ」

鍵? 終わらせる? やはり黒石の考えてることはよく分からない。

「あ、そうだ、この題名が良いな」

思い付いたように魔方陣の上に文字が付け足された。


「それじゃ、始めようか―――




終わることなき続く今




変わることなく続く秋




今続き 続き秋







fall〜coda〜autumn








3st day fin→ 


next to―――



〇 or ☓ or ☐ or △ or……


三日目の終了、それと同時に、『秋』の始まりです。

勘の良い方ならすでに最後の文でどんな感じになるか分かってしまうでしょうが、そうです、そんな感じに進みます。

予定としては、来月、12月、今年中には書き終えたいと思っています。


そして、開始される12月までの間に、これまでの感想を頂けたら幸いです。

これを読んでくださったそこの貴方、何か一言残していきませんか?


それでは、

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