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ep8 その男、逃がすべからず

その夜、アキラたちは村の英雄として、盛大な感謝の祭りに招かれた。


「アキラ様ぁ! 見てください、この砂漠の果物! とっても甘いですぅ!」


リリィが両手に果物を抱え、村の子供たちと踊っている。

マリアは村の女性たちに「日焼け後のスキンケア」を伝授し、レオは村の男たちと腕相撲で盛り上がっていた。


だが、アキラは宴の喧騒から少し離れた場所で、村の長老から話を聞いていた。


「あいつは、どこへ行った」


「『黒い筒を持った男』ですかな…北の『廃都』へ向かったと、キャラバンの者が言っておった。……そこには、古い転送魔法陣が眠っているという噂がある」


アキラは、手の中の薬莢を見つめた。


あいつは、対決を望んでいるわけではない。単に「金になる獲物」を求めて、この世界を荒らし回っているだけだ。それが一番、アキラの逆鱗に触れた。


「セレーナ。悪いが、宴は早めに切り上げるぞ」


「…分かっているわ。……あの男を、このまま野放しにはできない。……エルフの誇りにかけて、必ず追い詰めてやる」


背後に立っていたセレーナが、影のように頷いた。


「(……次は逃がさない。この世界を、お前の『私利私欲』で汚させはしない)」


アキラは夜空に浮かぶ二つの月を見上げ、静かに闘志を燃やした。


一行の次なる目的地は、呪われた「廃都」


そこには、密猟者のさらなる罠が待ち受けている。

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