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93 2回目の挑戦2


【ナイトクラブの盾鋏:盾状の鋏、実際に装備として仕様可能。】


「とったどー!」


って昔のテレビ番組で無人島で生活してた芸能人が言ってたのをなぜか思い出して口にしてしまった。小さい頃、磯で海産物取ったら言ってみたかったって思ってたんだ。にしても大きくてずっしりと重いな、このハサミ。これを戦闘で使うには私の力じゃ無理だろう。で、これ食べれるのかな?いやいや、そんなことしてる時間はないんだった。


《ブラッドカウを3匹捕獲する 3/3》


お、ちょうどブラッドカウのクエストが終わったみたいだね。こっちも急がないとね。


「レイ、乗せて!次行くよ。」


ワッフ!


レイの背中に跳び乗って次のナイトクラブを探しに行く。





「ふぅ、倒してきたよ。」


「おう、ありがとな、助かるよ。そう言えば最近村の川が枯れちまったんだ。この先に川の水源があるんだが、ついでに見てきてくれないか?」


あれからすぐに次のナイトクラブを発見したのだが、なんとそこには2匹同時にいた。運がいいのか悪いのか。バトル自体は私が1匹足止めしている間に、レイがもう1匹を相手していた。が、思った以上にガードが固く、レイだけでは決定打を与えられずに倒すのに時間がかかってしまった。で、今戻ってきて報告終わったとこだ。にしても、ここであの川のこと教えてくれるんだね。


「レイ、一回村に帰るよ。」


ナイトクラブの報告を終えた私は、手分けするために分かれた子たちの回収とサイドクエストの報告を兼ねてそのまま村に戻った。ウサ吉とマドレのペア以外は村にきっちり帰ってきてくれていた。


「よしよし、ありがとね。お疲れ様、一旦魔結晶に戻ってねー。」


ウサ郎、カスミ、モカさんを魔結晶に戻し、残った荷車からヤシの実を回収して報告に向かった。サイドクエストをすべて終えるとご老人が出てきて、話したそうにしているので一応聞きに行く。


「よかろう。この島には伝承があってじゃな。この島の神が暴れしとき、黄金に光る太陽を持ちし勇者現れ、神の怒りを鎮めん。代々この村に伝わる言い伝えじゃ、きっとこの島の地震も神がお怒りなのだろう。」


よし、これでむらの用事はすべて済ませたかな。あとはジャングルの中に採取に向かった2匹を拾いつつ例の川の上流に向かおう。残り時間は10分とまだ今回は余裕だね。


再びレイに騎乗し、走り出す。途中で何度か木に頭をぶつけそうになりながらも全速力で2匹の元へ向かった。


「おつかれ、二人とも。」


再会すると、相変わらずウサ吉はマドレの頭の上に乗っていた。集めたフルーツたちはマドレが器用に糸でできた籠に入れて持ち運んでいた。どうやら指定したもの以外にも、いくつかの採取物を取っていてくれたようで思ったよりも量があった。おかげでポイントももりもり増えた。2匹も魔結晶に戻し回収し、次の目的地に向かう。





「クーちゃん、やっちゃって!」


ズゴゴゴゴーーーーー!


川をせき止めている岩に向かって、前と同じくクーちゃんのエアブラストを放って破壊する。ちゃんと水は流れだし、川となり流れていった。クーちゃんの上にレイと一緒に乗って、水が流れるのを追っていく。しばらくすると、枯れていた大木のところまで来ると急に一帯が光輝き、風景が変貌した。


「うお、きれーい。」


枯れきっていた大木の周囲は緑を取り戻し、光の粒を放っていた。しばらく見とれていると、一本の木の枝に光る木の実が出現した。クーちゃんに乗って近づくと、それは金色に光るりんごのような形をしていた。


《黄金の太陽を取得》


「おおー、これが老人が言ってた太陽ってことなのかな。よし、ってことはこれを持って島の神のところに行けばいいのかな?んー、とりあえず地震の原因が島の神ってことなら火山がやっぱ怪しいよね。行ってみよう!ところでこのりんご美味しいのかな?」


クーちゃんに乗ったまま、私達はまた川をたどりながらそびえ立つ火山に向けて移動を開始する。空の移動はあっという間ですぐに山の麓に着いた。


「あれがコムバスチョンシープかな?」


山肌には赤く燃える炎に包まれたもこもこの羊がそこら中にいた。数にして二十は超えるであろう群れだった。


「おー、口から火吹いてるよ!燃やした草を食べてる!面白い!」


その羊たちは地面に生えた草に炎を吐き、燃え尽きた灰の状態の草を貪っていた。中には低木に引火している個体もいる。


「山火事にならないのかな?って見てる場合じゃなかった、時間が限られてるんだった。」


もっと見ていたいが、今は時間が迫っていた。なんとか今回で島の神とやらに会うまではと思い、そのまま火口まで上昇して行く。頂上からは黒い煙が大量に吹き出し、気温は焼けるように熱くそこら中に灰が舞っていた。なんとかたどり着いた火口を覗いてみると。


「たしか、ユウさんの話だとラバコダイルがいるんだったよな。うお、何あれ?」


中には大きくとぐろを巻いた、全身光沢のある真っ黒の鱗に覆われた巨大なヘビが鎮座していた。

|ω・) 台風去ってもあちー

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