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90 サマーイベント3


キュキュ!

キュッキュー!


「お、ありがとー。ってこれバナナじゃん!こっちはマンゴー!」


今はジャングルの中に入って探索中だ。ウサ吉とウサ郎のウサウサコンビを追加で放って採取をしてもらっている。お陰で南国原産のフルーツが大量に手に入っている。ポイントも地道に増えている。

あれから村から続いていた少し凹んだ獣道のようなところをたどって進んでいる。マップを見る感じこの先に広場になっているところがあるようで、何かありそうな予感がするので言ってみることにした。草と木で視界は絶望的なので探知は忘れず発動しているが、今のとこまだモンスターとは遭遇していない。警戒しておくことに損はないだろう。襲われても対応できるようにレイに騎乗し、上空にはカスミに監視してもらっている。


《残り時間5分を切りました》


おっと、のんびりしてたら制限時間が5分を切ってしまった。この道の先に何があるのかだけでも見ておこう。


「レイ、ちょっとペースアップ!ダッシュ!」


アォーン!


小走りに進みだしたレイに落とされないようにしがみつく。たまに垂れてる蔦や木の葉にぶつかるのは御愛嬌としておこう。ウサウサ達もちゃんと付いてこれてるのを確認しながら突き進む。狭い細道だったものは進むに連れて段々と道幅が広くなっていく。道の材質も土や砂だったものが丸い小石が多くなってきた。


「おっと、探知に初めての反応が。レイ、ストップ!」


急ブレーキをかけ、砂埃を上げながら止まる。位置的に30mくらいといったところか、相手も気づいているのだろうか、こちらに向かって進んできている。


「ウサ吉は増毛!ウサ郎は戻っておいで。おーい、カスミ集合!」


ウサ郎は戦力にならないので魔結晶に戻す。どんな敵が来るのかまだわからないので、できるだけの戦闘準備をして待ち構える。敵の反応はもうすぐそこまで来ている。あと5秒もすれば草むらからをかき分け飛び出してくるだろう。


「カスミ、あそこの草むらに向けてウォーターボールを撃つ準備を!でてきたら叩き込んで!」


ホッホウ!


ガサガサ、バッ!


草むらが揺れると同時にカスミのウォーターボールが炸裂する。しかし出てきた影は臆することなく飛び出てきた。


フシャーーー!


現れたのはネットスパイダーだった。何が来るのかワクワクしたが少しがっかりだ。


「レイ、糸には注意して!カスミは続けて攻撃を!」


カスミは連続の早いウォーターボールを撃ち続けている。カスミだけでも押し切れそうだが、時間も迫ってるので加勢に入る。


「レイ、やっちゃって!」


ネットスパイダーに飛びついたレイは食いちぎるように頭を噛みつき、ネットスパイダーはポリゴンになって消えた。ドロップアイテムはいつもの糸2種類だった。


《残り時間4分を切りました》


戦闘に時間を取られすぎちゃった。せめて広場っぽいとこまでは行きたい。


「ウサ吉とカスミも戻っておいで。レイは全力でダッシュ!」


全力疾走で森を駆け抜け、とうとう目的の広場までやってきた。思った通り、広場には1本も大きな木が生えていた。大きな幹から地面に向かって太い根がはっているが、なぜだか枝には葉っぱが一切生えてなかった。一見枯れているようにも見えるが、なんだか生命力を感じる立派な木だった。木の周囲には大きめの溝ができており、なんだかこの周りには何かあったのではないだろうかと勘ぐってしまう。溝は更に奥に続いており、先の方には火山がそびえ立っていた。


《残り時間3分を切りました》


「んー、この木も気になるんだけど、この先にも行ってみたいな。」


レイに乗ったままこの大木の周りを一周してみたが特に異変はなくただの枯れかけた木という感想しかでなかった。


「よし、行けるとこまで行ってみよう!レイ、この溝の先まで行ってみよう!」


ワン!


全力で走った。周囲に目もくれずただただ突き進んだ。


《残り時間2分を切りました》


ちょうど時間が2分を切ったときだった、溝の先には大きな岩がいくつも転がっており、行先を塞いでいた。岩の先からは水の流れる音がしている。


「もしかして、この溝って川だったんじゃ?」


今までの違和感が繋がり、そう結論付けた。木が枯れていたのもこの岩たちがせき止めてしまったせいなのではなかろうか。


「レイ、この岩って壊せそう?」


クゥーン


どうやらレイではダメそうだった。誰か壊せそうな子は…。そんな破壊力がある子いたっけ…、何でも吹きとばせそうな、そんな…。あっ!


「クーちゃん、出ておいで!あの岩にエアブラスト!」


キュピッ!ゴオオォォォォーーーー!!!


周囲の空気を一気に吸い込み、そして勢いよく吐き出す。吐き出された突風は岩にぶつかり、そして見事打ち砕いた。そのままの勢いでその奥の岩まで貫通し、ぽっかり丸い穴が空いた。クーちゃんの攻撃が終わる頃には、穴の向こう側から水が流れでてきた。


《残り時間1分を切りました》


さっきの大木がどうなるのか気になるけど、今回はここまでかな。レイに乗って戻っても、水が流れるまでは時間がかかりそうだ。とりあえずこの場所をマップにメモして、次の挑戦のときに続きをやってみよう。

今回得た情報をメモしているとすぐに残り時間は過ぎ、自動的に転送されてラヘルの町のギルドへ戻ってきた。


《今回の獲得pt 2130pt》


初めての挑戦は手探りながらもそこそこの成績で終わった。

|ω・) 短くてすまんのう 追記:忙しくて次の更新遅れます

誤字脱字等ありましたら報告いただけると助かります。

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更新は毎週火曜と金曜を予定してます。

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