07 初めての仲間とレベルアップ
《テイムに成功しました》
《アカリのレベルが上がりました、ステータスポイントを10獲得しました》
《スキルレベルが上昇しました》
怒涛のシステム音ラッシュに驚いて尻もちを着いてしまった。幸いにも地面はふかふかの草に覆われていたためそこまでお尻を痛めることはなかった。
少し落ち着いたところで、腕の中に丸まっているコットンラビットに目を向けた。さっきまでとは違い大人しく抱かれているコットンラビットを撫でながら状況を整理することにした。
まずは自分のステータスから。
【アカリ】Lv2
体力(HP) 35/55→35/60
スタミナ(ST) 50/50→55/55
筋力(STR) 10→12
知力(INT) 10→12
俊敏性(AGI) 15→17
器用さ(DEX) 10→12
重量(WT) 10→12
ステータスポイント:10
スキル:<テイム:Lv2> <隠密:Lv2> <転移魔法:Lv2>
装備:質素な魔導書、質素な革防具
蹴られたダメージ意外と大きかったみたいだった。ステータスは軒並み少しずつ伸びていた。ステータスポイントは後で適当に振るとして、スキルの方も確認することにした。
テイム:魔結晶化
テイムモンスターを魔結晶にし持ち歩くことができる。地面に投げると結晶が解けモンスターの姿に戻る。結晶化中は体力が回復していく。
転移魔法:ポータル
2点間をつなぐ出入り口を設置する。中に入るともう一方へ瞬間移動する。
うんうん、とりあえずわかんないけどできることが増えてるようだった。また後で実験しよう。
あとはテイムしたコットンラビットのステータスだけど。名前をつけれるようだったので考えに考えた末、ウサ吉と命名した。
【ウサ吉】(コットンラビット)Lv2
体力(HP) 5/40
スタミナ(ST) 30/30
筋力(STR) 15
知力(INT) 10
俊敏性(AGI) 25
器用さ(DEX) 10
重量(WT) 5
スキル:<衝撃吸収:Lv1> <収集(植物):Lv1>
衝撃吸収は物理攻撃を受けたときのダメージを減らすスキルで、収集(植物)は植物を採取してきてくれるスキルだそうだ。
魔導書の角は痛かったようで結構体力が減っていた。あとは俊敏性がすごく高く走っても逃げられるのは当たり前の数値だなと納得した。
ウサ吉を撫で回しながら一通り確認が済んだので本題の兎毛をハサミで刈ることにした。もふもふするのを一旦やめ、地面にウサ吉を置いた。その場でもぐもぐと草を食べ始めたウサ吉を眺めながらポーチからハサミを取り出した。
もちろんウサギの毛刈りなんて初めてだからやり方なんて知らないのしどうしたものかと思いながらそっとハサミをウサ吉に当てて決心して切ってみた。
すると一瞬光ってウサ吉がスリムになってしまった。さっきまでまん丸の毛玉だったウサ吉は毛がなくなり普通のウサギになっていた。ウサ吉の隣にはちゃんと刈った毛がきれいに積み上がっていた。
落ちていた兎毛を手に取ったところ今にも飛んでいきそうなくらい軽く、手触りもふかふかのすべすべだった。とりあえずハサミと兎毛をポーチにしまいウサ吉の様子を見ることにした。
相変わらず一心不乱に草を食べているウサ吉を見ているとみるみる毛が伸びていくのに気づいた。さっきまでウサギのフォルムをしていたのに元のまん丸の毛玉にどんどんもどっていった。最終的に1分ほどで元の姿に戻り草を食べるのをやめこっちを向いた。
「キュイ?」
何かあったの?って訴えるようにこっちを見てきたウサ吉に私はもう一度ポーチからハサミを取り出したのだった。あまりにも毛が生える様子が面白かったためもう一度毛を刈ることにした。
さっきと同じようにハサミを当て毛を刈り、今度は顔をこっちに向けるようにして少し離れた場所にウサ吉を置いた。
その場で草を食べ始めたのを確認し、ゲーム内のカメラ機能で動画を撮り始めた。笑い声が入らないよう必死に堪えつつ丸くなっていくのを見守った。
できた動画をゲーム内の掲示板に投稿して今日のゲームを終えることにした。
|ω・) まだまだチュートリアルなんだぜ
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