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70 クーちゃんに乗る…


みんな一度解散して、10分くらいで集合場所に集まった。ルンはさっき運んできた馬車の荷物くらいだったが、他の二人は大量の建材を集めてきてくれていたみたいだった。家の1軒や2軒簡単に立っちゃいそうな量だった、どんなクランハウスになるのか楽しみだ。


「まずはこれをリーダーに渡しときますね~。」


《ルリからアイテムが譲渡されました。》


渡されたアイテムを見るとクラウディーセタスのサドルと表示されていた。どうやらクーちゃん用のものだった。いつの間に作ったんだろうか、いつもいつもとても助かります。


「ありがとうございます、じゃ早速。」


クゥーン!


サドルをアイテム化するととても大きなリュックサックのような形になっていた。装着方法は見た目通りで、背中にまずバッグ部分を当ててベルトをクーちゃんの胸ヒレに引っ掛けるように着せる。頑丈な革素材でできており、伸縮性もほどほどにあるようでクーちゃんが動きづらそうってことはなかった。背中にぴったりフィットしたバッグ部分は流線型のデザインになっており、空を泳ぐ際に風を受け流せるようになっている。クーちゃんの大きさに少しサイズ感がバグるが、モカさんの荷車の倍くらいの大きさはあるだろう。サイドポッケもいくつか付いているし、いっぱい詰め込めそうだね。というか私達も余裕で入れそう。ちなみに私達プレイヤーはリュックの頭部分を背もたれにして座ることができるようだ。


「それじゃ~、積めるだけ積んでしまいましょうか~。」


私の取ってきた石材に始まり、ユウさんは大量の丸太にルリさんはいろんな家具など内装に関わるようなものを乗せていった。最後にルンの持ってきた物たちを突っ込んで準備完了した。何回か往復する予定だったが、意外にもすべて積載できた。


「私は先に行って魔法記録装置の設置の設営したりしてますので、ゆっくり運んできてください~。」


「あ、私もついていきます。浮遊島楽しみだな。」


「私は…、クーちゃんに乗る…。」


ルリさんとルンは一足先に魔法記録装置で向かうとのこと。ユウさんはクーちゃんに乗りたいみたいなので私と一緒に空の旅だ。


「じゃぁ、二手に分かれてまた後で合流しましょうか。」


「は~い。」「はーい。」「うん…。」


ルリさんたちは町の方に戻っていった。私はユウさんと一緒にクーちゃんの胸ビレからよじ登り、背中の上に座り出発した。空はまだ暗く、朝は遠いようだった。きれいな星空が一面に広がっていた、リアルで見る夜空よりも鮮明で遠くまで広がっていた。下を除くと地面がうっすら見える程度で少し足がすくんだ。私はそこまで高所が苦手って訳では無いがそれでも恐怖感のある高さだ。ちらっと横のユウさんを見てみるといつもと変わらず涼しげな顔で星空を眺めていた。多分この人にそう言った恐怖心とかはないんだろうなと感じた。後ろからそっとウサ吉を出して頭に乗せてあげるとすごい速度で反応し、ウサ吉を抱きかかえると顔の表情が崩れ落ちた。これがないと美人なんだけどね。そうこうしている間に目的の島が見えてきた。暗い中でなぜわかったのかと言うと、その島だけ明かりがついていたからだ。たぶんルリさんが街灯でも設営したのだろう。その島の上空に来ると、クーちゃんは降下し始めて無事着陸した。


「お待たせしました。」


「いえいえ~、ちょうど準備終わったところよ~。ルンは島を見て回っているわ~。」


例の魔法記録装置とその左右に木材で出来た街灯が立っていた。街灯の先端には謎の青く光る石が付いていた、夜の闇を照らす光源としては十分な光を発していた。


「じゃ、私は設定済ませますね。」


「ユウは運んできた資材の荷下ろしね~。」


「うん…。」


それぞれ分担して作業を開始する。ルリさんは既に仕事モードのようで、いつもより目がキリッとしている。すでに測量らしき作業を猛スピードで始めている。私も急いで魔法のセットを終えて試運転をしてみる。


「ちょっと試運転してきますね。」


「いってらー…。」


手をかざすと装置が起動し、景色は暗転し風景が変わる。飛んだ先はラヘルの噴水前で、自分でリターンを発動した際と同じところに着いた。無事起動したことだし、続けざまに自分でリターンを発動して浮遊島へ帰る。


「ただいまー、無事飛べましたよ。」


「おかえりなさい、リーダー…。」


これで誰でもこの島へ行き来できるようになった。ルンは一通り島を見回ったようで、荷下ろしに加勢している。私も荷下ろしに加勢しておこう。その後数分ですべての資材を下ろし終えた。こうして全ての資材を並べるとかなりの量だ、豪邸でも立てるつもりなのだろうか。ま、ルリさんに任せておけばいいか。


一旦私の仕事はこれで終わりだ。今日はけっこう長めにゲームをしているため、少し疲労感を感じていた。こんなに長時間ゲームをするのも久々かもしれない。特に私のやることはもうなさそうなのでログアウトしようかな。みなに後は任せて、ログアウトすると伝えて今日のゲームを終了した。

|ω・) 連休明けだぁ

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