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56 火炎石


「それで、ここでは何を集めているんですか?」


採掘も終わったので警戒態勢を解いて、ルリさんがせっせと荷車に積んでいるとこに近寄って聞いてみた。


「あら~、言ってなかったかしら~?これは火炎石よ~。」


荷車に近づいて火炎石と言うらしいものを手に取ってみた。黒い石には葉脈のようにオレンジ色の光る線が伸びている。


【火炎石:可燃性で燃料として優秀な鉱石、装備の素材としても使える】


「まあ~、今日の採取予定は他にもあるんだけどね~。さ、積み終わったし行きましょうか~。」


と、言うことで次の目的地へ向けてまた隊列を組んで進む。道が狭いのとたまに道の両側に広がる溶岩からラバコダイルが出てくるからなかなか進むのに時間を要したが、溶岩地帯を抜けて今は岩の壁に囲まれた道を進んでいる。天井には鍾乳洞ができてたりしてさっきまでの灼熱の雰囲気とは違い、なんだか神秘的な雰囲気になってきた。


「この先の広場が今日の最終目的よ~。」


そう言われて前を向くとそこには壁一面に紫色の水晶が敷き詰められた空間に出た。


「うわー、きれいですね。」


前に挑んだロックゴーレムの場所にも似ているが、こっちはそこよりも少し狭い。そして特に日光が入る隙間とか見当たらないのに周囲の紫色の水晶は淡く点滅するように発光していた。


「アカリ、探知…!」


周囲の光景に気を取られた私は自分の役割の索敵を疎かにしていた。言われて慌てて探知を発動すると、奥の壁に大きな敵の反応があった。


「奥の方に敵反応あります。」


下手したらさっきまで戦っていたラバコダイルよりも大きい。一体何がいるんだ。奥の方を目を凝らして見てみるが、そこには水晶がびっしり付いているだけで特には何も見当たらなかった。またどっかに隠れてるパターンなのかな?


「奥の壁ね…、了解…。」


ユウさんは武器を短剣からハンマーに変えて突っ走っていく、あたかも敵の場所が分かっているかのように。ルリさんも続いて突っ込んでいく。どうやら相手が見えてないのは私だけなようだ。壁際に着くと二人は跳び上がりハンマーとピッケルを振りかぶって壁の水晶を殴りつける。ガシャンっと音を立てて水晶たちが崩れ落ちてくる。それと同時に大きく壁が大きく剥がれ落ちた。壁だと思っていたそれは空中でひるがえり着地してやっと私は、この大きな水晶の塊が敵だと気づいた。


フシャーーーーーー!!


それは両手の爪を高らかに掲げ大きく威嚇した。紫色の水晶でできた甲羅に覆われたそれには背中に反り返るように大きな尻尾があり、先端は針のように尖っていた。壁一面に広がっていた紫の水晶に擬態して張り付いていたようだった。でも知っていれば確かになんとなく擬態していても分かるもんなんだろうか。全長はどれくらいだろうか、胴だけで3mは優に超えているだろう。現実にこんな大きさでいたら流石に怖いだろうなと思いながらそれとの戦闘が始まった。

|ω・) それとはなんだろうね、当ててみてね

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