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41 覚悟して



《アップデートのお知らせ》


ロードが終わると運営からの通知が届いた。開くと公式サイトに移動したがいろいろ書いてあったので結局よく分からなかった。あとで何が変わったのかユウさんかルリさんにでも聞こうかな。ちょうど二人もログインしているみたいだし一旦町まで戻ろうかな。


昨日はなんとかミストオウルを倒して山道まで戻ってきたのだけど。次はテイムしたいところだね。あとはギルドからのクエストをぼちぼち終わらせて…。意外とやること残ってるね。ま、のんびりやってこう。


レイを召喚し、背中に乗って町へ向かって走り出す。今日は安全運転でお願いしますよ。


背中の上で私はとりあえずユウさんにメッセージを送った。


『ユウさんへ

今どちらにいますか?よかったら合流しませんか?  アカリより』


よし、これでOK。ルリさんはたぶんラヘルの町にいるだろうから着いてから探そうかな。たぶん鍛冶場にいるだろうし、いなかったら考えよう。

そうこうしている間に町が見えてきた。昨日よりも抑えて走ってくれているからだいぶ快適に進んでいる。全力だったらもう着いてるんだろうな、私は無事じゃないだろうけど。


ゲートの前で降ろしてもらいレイをしまって町に入る。そこそこのプレイヤーが行き来している。アップデートの変化は今のとこ見られずいつも通りの風景だった。


《メッセージ:1件》


お、ちょうどいいタイミングで返信がきたのかな。

『アカリへ

今ラヘルの鍛冶場にいるよ。ルリも一緒にいるけど、来るなら覚悟してきたがいいかも。  ユウより』


やはり鍛冶場だったようだけど、覚悟ってなんだろう?何かあったのかな。何はともあれまっすぐ鍛冶場へ向かう。



(ユウ視点)


「聞いてよ、ユウ。アップデートで銃が追加されたんだよ~。銃だよ、銃。これは早速作るしかないよね~。さっき確認したんだけどかなり種類があってさ~。無難にアサルトライフルでもいいんだけどロマンを求めてガトリング砲とかもいいよね、あとはスナイパーライフルとか~。」


いつものルリとは違いかなり饒舌になっている。彼女にとっては腕の見せ所なんだろう、かなり興奮してあーでもないこーでもないと私に向かって喋っている。


「そうだね…、ルリは銃使うの…?」


「もちろんだよ~、銃のお陰でステータスを器用さにほとんど振れるようになったからね~。まあ、初めて銃なんて使うからどれが自分に合うかわからないけど~。」


「ま、自分で調整とかもできるんだからいいんじゃない…?」


「まずは簡単な素材でいくつか作って試し打ちしようかしら。後で付き合ってね~。」


私の同行はもう決まっているらしい。


《メッセージ:1件》


メッセージの通知が来た、アカリかな。どうやら合流したいらしいけど、今も私に向かって一人で銃について熱く語ってるルリをどうしたものか…。


「アカリがこっちくるらしいよ…。」


「そうなんだ~。それでねやっぱ定番のアサルトライフルがいいと思うんだ~。数値的にも一番バランスいいしこれでいいかな~?」


「うん…。それでいいと思うよ…。」


とりあえず話に相槌だけうっておく。


「にしても弓と一緒で魔法を込めて撃ち出すっていう設定らしいから弾薬を持ち歩いたりは必要ないらしいからいいよね~。銃術とれば特殊な弾も撃てるらしいし戦略の幅が増えていいよね~。ね?ユウ、聞いてる?」


「あー…、うん、聞いてる聞いてる…。」


早くアカリ来ないかな。



(アカリ視点)


見慣れた鍛冶場の前までたどり着く。中を覗くと壁際にもたれかかるユウさんとユウさんに向かって何か目を輝かせながら喋っているルリさんがいた。


「こんにちは、お二人共。」


「やっと来た…。」


「こんにちは、アカリさん。アカリさんはアップデートの確認はしたかしら~?」


「ざっとは見たんですけどほとんど何書いてあるかわかってなくて。それでできればお二人に何が変わったのか聞きたくて。」


「あっ、アカリ…。それはまずい…。」


そうユウさんが言いかけた言葉に被さるようにルリさんがものすごい勢いで話し始めた。


「今回のアップデートで銃が追加されたんだけどね~。これが器用さでダメージが上がるみたいで、クラフターとしてはとても魅力的なんだよね~。種類もたくさんあってね~、しかも自分で調整できたりもできてね~。作りがいがあるっていうか~、もう腕がなるというか~。それでね、お陰でステータスも器用さにほとんど振れるからね~。」


あー、うん。どうやらユウさんの言ってた覚悟ってこのことだったんだ。ルリさんがいつもよりテンションが高い。こんなに喋る人だったっけ。今もものすごい勢いで喋っているけどほとんど頭に入ってこない。


「あはは、そうなんですねー。他にはなにか変わったんですか?」


なんとか無理やり話を変える。


「モンスターの配置が変わって複数種類でるようになったよ…。あとはヌシモンスターが出るようになった…。」


ほう、モンスターにもいろいろ調整が入ったんだ。でもヌシってなんだろう。

この疑問を見透かされたようにルリさんから追加で説明が入る。


「ヌシモンスターは他のモンスターより大きくて~、しかも子分を呼び寄せるらしくてレベル上げとかにいいらしいよ~。今試しに銃作ろうかって話してて~、出来たら試し打ちにも行く予定だからどうかしら~?」


うんうん、なるほどなー。そろそろレベル上げもしたいんだよな、ちょうどいいかも。


「わかりました、私も行きます。」


「じゃぁ、ちょっと作成してみるから待っててね~。」


ルリさんはそう言って何か作業を初めた。その間にユウさんにもう少し詳しくアップデートの話しを聞いて待つことにした。

|ω・) 仕事はじめだー!

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