30 ラヘル
ガタガタの道に揺られやっと目的の町「ラヘル」へたどり着いた。
城壁都市アクセスとは違い簡単な木の柵で囲われたのどかな雰囲気の街だった。ゲートにはちゃんと門番らしき人が二人、槍を構えて立っている。
ゲートに近づくと片方の門番が近づいてきて静止するよう呼び止められた。
「そこの旅人よ、止まれ。この町に入るなら身分を示すものを提示しろ。」
身分証明するもの?何かあったかな。あっ、そうだ。
そっとポーチからギルドカードを出して見せた。
「ギルドの依頼で物資の運搬をしに来たのですが。」
「ふむ、冒険者の者か、カードの提示感謝する。物資はあそこ辺りに置いて行ってくれ。クエストの報告と報酬の受け取りはギルドで受け取ってくれ。ギルドは道沿いに進んだ右手にあるあの建物だ。」
指示された場所に荷車を動かしてみんなを魔結晶にし町の中へ入った。指さされた石造りの頑丈そうな建物へ向かって歩く。
街並みはほとんど丸太を使用したログハウスがほとんどでたまに大きめな石造りの建物がちらほら建っている。
一番大きな建物からは大きな煙突が着いており、今も黒い煙がもくもくと上っていた。
目的の建物について扉を開けると中は数人の冒険者らしき人たちと、カウンターの奥にはこれまた美人なお姉さんがニコニコと笑いながら立っていた。
カウンターの前まで近づき話しかけた。
「すみません、アクセスのギルドから物資の運搬のクエストでこちらの町に初めて来ました。」
「はい、確認いたしますので依頼書とギルドカード、あと紹介状がございましたら提出してください。」
言われた通りの物を揃えて渡すとギルド員のお姉さんはカウンターで確認を済ませるとカウンターのしたからギルドカードと報酬を出してくれた。
「確認が取れました。こちら今回の報酬金になります。こちらがこの町と周辺の地図になります。町に滞在されるのであればあちらにこのギルドで発行しているクエストを掲示しておりますのでご確認ください。」
しっかり報酬を受け取り、勧められた掲示板へ足を進めた。
掲示板に近づくといつものパネルが出てきてクエストの一覧が表示された。依頼の内容は聞いたことのないモンスターの討伐やアイテムの納品などが並んでいたのでとりあえずすべて受注してた。
そうだ、忘れないうちにユウさんへ連絡しとかないと。
メニューを開きフレンド欄のユウさんを選択し、メッセージを書いて送った。
『ユウさんへ
今ラヘルへ到着しました。しばらくは周辺の探索をしたいと思っています。時間があるときに連絡ください。 アカリより』
メッセージを送り、もらった地図を確認した。
あの煙突のある大きな建物は鍛冶場のようだった。アクセスの街で見た鍛冶場よりも大きな建物のようだった。他にも牧場があるようで後から寄ってみようと思った。
町の周辺には2つの山脈があり、北側の山は鉱山と書かれてあった。南側の山には火山と書かれてあった。そして2つの山脈の間には宙に浮く島々が描かれていた。
そうしていると通知が鳴った。
《メッセージ:1件》
|ω・) 風邪引いたので1話だけ。みなさんもご自愛ください。
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