29 ドナドナ
テイムに成功したみたいだった。
終わって気づいたのだが、ウサ吉をアポートで背中から移動させればよかったと反省した。
さて名前はどうしようか。急なテイムだったため何も考えてないや。
まずはステータスを確認しよう。
【】(ブラッドカウ)Lv5
体力(HP) 120/120
スタミナ(ST) 20/20
筋力(STR) 40
知力(INT) 10
俊敏性(AGI) 25
器用さ(DEX) 10
重量(WT) 100
スキル:<酪農:Lv1> <闘牛:Lv1> <牽引:Lv1>
重量が高いステータスをしている。
スキルに関しては、まずは酪農だがこれは定期的にミルクを生成するようだった。レベルの上昇で量と質が変わるみたいだった。
次の闘牛、これはあの体表の模様の正体だった。一定時間筋力と俊敏性がアップするスキルのようで、デメリットとして一定時間するとスキルが解けスタミナが全て消費されるとのことだった。
最後に牽引、これは荷車や馬車などを引っ張る際に重量が軽減される効果のようだった。レベルで軽減される割合が増えるようで今どれくらい引けるのかあとで試してみよう。
にしてもミルクが出るってことは女の子なのだろうか。そもそもモンスターたちに性別があるのかわからないがきっと女の子なのだろう。
さて名前だけど、どうしよう。レイみたいにかっこいい名前がいいけど私のセンスじゃいい名前が思いつかないや。
ギュウ、うし、モウモウ、んーどうしよう。も、も、モカ!よし、モカにしよう。今日から君はモカだ!
名前も決まったことだし、スキルの実験をしましょう。まずは酪農から確認しよう。でもどうやってミルクを作るのだろうか、絞ればいいのかな。とりあえず本人に聞いてみよう。
「モカ、酪農ってどうやるの?」
「ンモー!」
鳴き声とともに体が光りどこからかミルクの詰まった牛乳瓶がポンッと現れた。これは便利だ、容器がなくて困っていたのだけど助かるな。
【ブラッドカウのミルク:継続的な回復効果があるミルク、料理の材料】
継続回復?こういうの何て言うんだっけか、ユウさんにでもあとから聞こうかな。使い方もいまいちわかんないし相談するしかないね。
闘牛の確認はあとで戦闘するときにしよう。きっとあの赤い模様がでるのがそうだと思うのだけれど。あとで野生のお肉にでも試そう。
そして牽引、試してみたいのだけれど絶賛運搬中の荷車では重量不足だ。素の重量だけでモカは引っ張れてしまうもの。試しに紐をモカだけにつけて見たが楽々運んでくれる。にしても今後欲しい物にモカ用の荷車が追加されるのであった。
その後はモカに引かれながら探知を使いのんびり揺られる。ドナドナドーナードーナー。
揺られて数分、新鮮なお肉が見つかった。今回の荷物番は社員さんに頼んで他3匹を連れて近づく。今回の敵は2匹のブラッドカウだ。私は鼓舞をみんなにかけ指示を出す。
「レイは右側のブラッドカウを全力で仕留めてきて。モカは闘牛を使って左側のブラッドカウへ突進。」
レイは3度目だしあんまり心配はいらないかな。レイが飛び出たのを確認しモカの方を確認する。
真っ赤な模様を浮かべてモカは突進を繰り出す。野生のブラッドカウとモカは正面から衝突し大きな音を立てた。大きく反発して後ろに退く。見た感じ野生のブラッドカウのほうが大きく飛ばされているようだった。モカのほうが優勢みたいだ。
野生のブラッドカウも闘牛を発動し体勢を整える。両者睨み合いからの同タイミングでの突進。鼓舞の差だろうか、やはりモカのほうが優勢のようだった。ただ体力が心配なのでウサ吉を援護に行かせた。流石に人数差があれば問題なく倒せそうだ。
その後もサーチアンドデストロイを繰り返しながら目的地へ向けて進んだ。調子に乗って3匹の群れを倒しに行ったときは危うくウサ吉が死にかけたのは少し焦ったが無事乗り切った。
|ω・) 昆布茶うめー
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