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23 フィールドボス


その後はユウさんと一緒に戦闘の連携などを確かめながらキングウルフがいるところまで案内してもらった。


城壁とは随分離れたところにたどり着くと、目の前には透明な壁が張ってあった。それに触れるとメッセージが浮かび上がってきた。


《フィールドボス:キングウルフに挑戦しますか?》


ユウさんの方に顔を向けると、無言でうなずいてくれた。

パネルに表示されている「はい」のボタンを押した。すると光に包まれて周囲の景色が変化していった。

きっとこれが専用のフィールドなのだろう。さっきまで昼だったが変化した後は真夜中に満月が浮かんでいた。草原の雰囲気的にはそこまで変化はしておらず、所々に大きな岩が点在しており西側の草原と大差なかった。


「来る…。」


その声とともに目の前の岩場の上には巨大な狼の姿が月光に照らされながら現れた。その傍らには左右に2体づつの計4体のシルバーウルフが付き添っている。

にしてもキングウルフの大きさが目立つ。シルバーウルフに対して2倍以上はあるんではないんだろうか。全長3m近くある体に、立っているだけでも2mはあると思われる。シルバーウルフよりは少し暗めな灰色になっており威厳のある風貌だった。


「ワオォーーン!!」


「「「「ワオーン!!!!」」」」


キングウルフの遠吠えのあとに続くようにシルバーウルフも呼応するように遠吠えをする。

しかしただの遠吠えではないようだった、全員になにやら黄色いエフェクトが付与されていた。


「あれはキングウルフのバフ…。手強いから気をつけて…。」


打ち合わせ通りにユウさんには取り巻きのシルバーウルフをまずは倒してもらう。その間に私とウサ吉でキングウルフの相手をする。社員さんはユウさんの回復に専念してもらう。これが今回のプランだ。


「社員さんはユウさんの体力を見ながら回復!ウサ吉は増毛してキングウルフに突撃!」


指示を出して私は魔法の詠唱を始めた。ウサ吉が一直線に転がって突進していく。キングウルフはそれを受け止めんと右前足を叩きつける。ダメージはほとんどないようだったが勢いよく跳ね飛ばされたウサ吉の先に私はポータルを設置しキャッチする。出口をキングウルフの後方に設置し奇襲を狙った。しかし、キングウルフは察知したのか軽く飛び退いて躱す。不発に終わった奇襲の勢いで転げていくウサ吉の先に再度ポータルを出して、次はキングウルフの側面に出口を出す。だがやはり気づかれて突進していくウサ吉に後ろ足で蹴りを入れられ跳ね返される。今度はアポートでウサ吉を回収して、真上から落とすように瞬間移動させた。しかし感がいいのかやはりよけられて爪でウサ吉は引っ掻かれる。

なんとかそんな攻防をしながら私はウサ吉に全力でサポートに徹していた。キングウルフの周囲にはどんどんポータルを張り巡らせていく。もうすでに私自身どこがどこに繋がっているかわからなくなってきている。ウサ吉は多少ダメージを受けているがまだ平気のようだった。キングウルフの体力は減ってだいたい1割程度ってところだろうか。先は長そうだ。


少し余裕が出てきたのでユウさんの方を横目で確認したが、華麗な剣捌きで4体のシルバーウルフ相手に戦っている。きれいに相手の攻撃をかわしながらすれ違いざまに剣を当てていく。たまに対応が間に合わずダメージを受けているようだったがそこまで大きなダメージにはなっていないようだった。社員さんの回復が間に合う程度なので問題はないだろう。


にしてもどちらも手強いな、ユウさんならすぐにシルバーウルフたちを倒してくれるものだと思っていたがやはりあの遠吠えでダメージが減っているのだろうか。


ユウさんに見惚れること少し、やっと1匹目のシルバーウルフを倒した。後は時間の問題だろうと思い、私はウサ吉の方に目を向けた。


相変わらずウサ吉とキングウルフは衝突してはウサ吉が飛ばされを続けている。そろそろ2割くらいはダメージが入っただろうかと見てみたが、さっきと変わらず1割ほどから減っていない。

キングウルフは先程までの殺気はないように感じた。何かがおかしい

|ω・) わおーん

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