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22 凄いスキルだね…


ひとしきりウサ吉を撫で回した頃だった、ユウさんから質問が飛んできた。


「そういえば…、アカリはどんなスキル取ってるの…?」


「えっと、テイムと隠密と転移魔法だよ。武器は魔導書を使っているよ。」


そう答えるとユウさんは何か変なものを見るような顔でこっちを見てきた。


「凄いスキルだね…。そんなスキルで今までどうやって戦ってきたの…?」


「ポータルって魔法でモンスターを上から落としたり、魔導書で殴ったりかな」


さらにユウさんの顔が疑問でいっぱいになった気がした。そんな顔されても私は嘘をついてないよ。


「武器を2つ装備できるのは知っている…?私の場合は双剣とハンマーを装備してるよ…。」


そんなの初耳である、訓練所でそんなこと言ってたっけか?でもどうして2つも装備できるんだ?

そんな疑問をいだいていたら察したのかユウさんが答えてくれた。


「普通のプレイヤーは近接なら斬撃と打撃の2種類分の武器とスキルを…、魔法なら2属性分のスキルを取るんだけど…。」


「なるほど、そうなのか。でも何で2つも?」


呆れた顔でユウさんは更に答えてくれた。


「モンスターによって斬撃と打撃で耐性がある場合がある…。魔法も同じで属性によって耐性がある…。だから最初のスキルは近接なら武器のスキルを2つ、魔法なら属性魔法を2つ取るのが定番…。」


そうなのか、全然知らなかった。つまりユウさんは私が変なスキル構成をしていたからあんな変人を見るような顔をしていたのか。


「私は双剣術と鎚術、あとはパリィっていう防御用のスキルを取ってる…。」


その後もユウさんにスキルやプレイスタイルの定番について教えてもらったが、基本的にさっき聞いたように近接なら斬撃と打撃の2種類に防御系のスキルで3つ。魔法なら属性魔法を少なくとも2つ、多い人は3つ取っているらしい。

今後レベルが上がるとスキル枠が増えるらしいのでそこからはプレイヤー次第で変わるらしく、個性が出てくるようだ。

ちなみにテイムスキルを取ってる人が少ないのもここが理由らしい。つまり私は変人の中の変人な部類らしい。


とりあえずユウさんに戦ってるとこを見せてほしいと言われたのでパーティーを組んでシルバーウルフを探して歩いた。


と言ってもさっきはトラップバレて避けられちゃったんだよね、どうしようか。ウサ吉の増毛も試してみたいし色々やってみよう。

っと、早速ユウさんがシルバーウルフを見つけたみたいだった。


「あそこに…。」


そう指さした先にはシルバーウルフが3匹いた。まだこちらには気づいていないようなので一旦魔法を全部詠唱してセットした。


「ウサ吉、増毛してから突撃してみて。社員さんはウサ吉の体力管理ね。」


指示を出し様子を見守る、ウサ吉はある程度進んだところで増毛を発動し転がりながら突進していく。さすがにシルバーウルフ達も気づいたのいで戦闘態勢を取っている。1匹のシルバーウルフがウサ吉を止めようと飛びかかり噛み付いた。しかしウサ吉の体力はあまり減ってないようだった。勢いは止まらずシルバーウルフは弾け飛んていった。その後ろにいたシルバーウルフ達も同様にぶつかって跳ね飛ばした。増毛は優秀なのではないだろうか。


やっと勢いの衰えて止まったウサ吉に、散り散りに飛んでいったウルフ達が体勢を整えて襲いかかってきている。それでもやはりそんなにダメージが入っていないようで、社員さんがたまに回復はしているものの凄い耐久力になっているみたいだ。


タコ殴りにされてるウサ吉をアポートを使い上空へ瞬間移動させた。その後勢いよく落下してシルバーウルフ達も上からのしかかるように着地した。


そこそこの轟音とともに舞った砂煙の中からコロコロと転がって帰ってくるウサ吉の後ろにはシルバーウルフ達のアイテムが落ちていた。

新スキルによりウサ吉の戦闘能力がかなり上がったようでなによりだった。


【シルバーウルフの毛皮:断熱性の高い毛皮。装備などの素材になる】


アイテムを取りながらユウさんの方を見るとなんとも言えない顔をしていた。

ま、たしかに変な戦い方だろうけど倒せたからいいじゃないか。


「とりあえずわかったから大丈夫…、きっとキングウルフも行けそう…。」


ユウさんから合格判定をもらったので胸をなでおろした。

|ω・) 大きな毛玉にうもれたい

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