129 トレーニング器具
「んー、んー、どうしよう。んー。」
「そんなに悩まなくても。」
「だ、だって名前ですよ?とても大事なことじゃないですかー?」
「ま、考えすぎないようにね。私けっこう適当につけてること多いからさ。」
あれからクランハウスにすぐに魔法を使って帰還した。ハルカちゃんのマックタートルの名付けは難航していた。
「とりあえず放牧場に出しとくから、決まったら教えてね。」
「あら~、帰ったのね~。無事捕まえられたみたいね~。」
「ええ、テイムできました。にしても捕まえに行くのルリさん知ってたんですね。」
「うん~、だってハルカちゃんにマックタートルの話ししたの私だからね~。」
なんと、そうだったのか。
「そう言えば聞きたいことあったんだった。ルリさんはダイラタンシー効果ってどういうのか知ってます?」
「ん~、簡単に説明すると液体に溶けない粉もののような細かいものを混ぜたものなんだけど~。普段は液体のようになるんだけど、力を加えると固体のように固まるっていう不思議な現象が起こるんだよね~。現実だと防弾チョッキに利用されてたりするわね~。」
「へー?」
「うん、絶対理解してないよね~、その反応。」
「そそそんなことないですよ。それよりここに来るなんて珍しいですね。」
「それはね~、モンスター用のトレーニング器具を作ってね~。それを設置しに来たんだよね~。」
そう言って巨大サイズのバーベルやランニングマシーンなどが次々と出てきた。
「これで拠点にいてもこの子達のレベルアップが出来るようになるわよ~。」
おお、それはすごい。
「あ、ちなみにプレイヤーも使えるからね~。」
「いやいや、こんなでかいの持てないですって!」
「大丈夫大丈夫~、自動でサイズが変わるようになってるから~。」
なんだろう、この人の作るものって変な方向に高性能なんだよな。
「あ~そうそう、さっき運営のSNSで発表があったんだけど~、また大型イベントやるみたいだよ~。それまでにレベルアップ出来るだけしといてね~。」
「え?!そうなんですか?」
「ちなみに今はレベルどれくらいなのかしら?」
「えっと、私は今23ですね。レベル上限まであと2ですね。スキルの方はまちまちですね。」
「ハルカちゃんは~?」
「えっ、あっ、はい!なんですか?」
「今のレベル教えてくれるかしら?」
「あ、えっと、レベルは25で上限です。スキルは精霊魔法以外はもう上げきってます。」
な、なんと、いつの間に。もしかして私だけ置いてかれてる?
「なら大丈夫ね~。じゃ、リーダーは特訓がんばってね~。イベントの情報は公式放送でやるみたいだから各自確認しておいてね~。」
そう言ってルリさんは手を振りながら去っていった。
「ね、ハルカちゃん。いや、ハルカ様?いつのまにそんなにレベルアップを?」
「えっ、急になんですか、かしこまって。レベルはユウさんにしごかれてる間にいつの間にか上がってました。」
「そっか、私が遊んで回ってる間に頑張ったんだね。お姉ちゃん、鼻が高いよ。」
「だれが姉ですか!私に姉はいません!」
「そんなー。」
|ω・) 短め、次回は番外編 イベントは7月から始めようかな
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