122 神聖魔法
「にしても、あのスキル付きの装備はどうやって作ったんですか?」モグモグッ
「ん~、あれはね。新しく取った錬金スキルを上げたんだけどね~。そしたら装備についてる能力をルーンってものに移し替える事ができるようになったんだよね~。」
ルーン!ゲームとかでよく聞く謎の文字が刻んであるやつ!なるほど、このゲームだとスキルを封印するための技術なんだろうか。
「それで、そのスキル付きの装備自体はどうやって手に入れたんだ?」ガツガツッ
確かにそうだ、ルンも気になっていたみたいだった。
「それはね~、ダンジョンの宝箱から出る装備にたまについてるんだけど~。欲しい装備に欲しいスキルがついてること自体少ないから意外とトレードショップに売ってる人がいるんだよね~。戦闘系は人気で少ないけど生産系はそこそこ残ってるんだよね~。」
「生産系は相変わらず不人気…。」ゴックン
「な、なんで不人気なんですか?」ハムハムッ
「ん~、基本的に冒険がメインのゲームだからね~、戦闘や移動系は人気だよね~。」ハムッ
なるほどなー、ルリさんみたいな生産特化はやはり少ないのか。確かにゲームのおすすめスキル調べても自分の好きな武器に関するスキルと重量を軽減するタイプのスキル、あとは戦闘のポジション別におすすめされてたっけか。うちだとユウさん以外はなにかしら生産系取ってるけど、結構珍しいメンツなのかもしれない。
「そういえば、さっきのコックコートは料理スキル付いてましたけど。もしすでに持っててレベルがカンストしてり、加算されて超過する場合はどうなるんですか?」
「その場合はスキルの効果は本来カンストの25レベルを超えても効果が出るけど、新しい技とかの追加はないのよね~。ちなみに付いてるスキルのプラス値が高いほどルーンに抽出できる確率が低くなっててね~、だから今急いで錬金スキル付きの装備を揃えてるところなのよね~。ルインズ盗賊団には出たら優先的に私に譲る約束でクランハウスの費用割り引いたくらいなのよ~。」モグモグ
あ、そんな取引してたんだ。それだけルリさんには重要なのだろう。
「そう言えばみんなはイベントでもらった追加のスキル枠何にしたんですか?」
「私はさっき話した錬金だね~、回復薬だったりポーションだったりも作れるようになったわよ~。まだまだレベル上げ途中だから作ったポーションは好きに持ってっていいわよ~。」
「うちはまだ何もとってなーい、ユウっちは?」ゴックン
「ん…、秘密。」ンムッ
「なんだよー、教えろよー。」ア、コレモライ
「まだ練習中…、うまくなったら見せる…。」
それを聞いたルリさんはくすくすと笑っていた、どうやら何を取ったのか知っているのだろう。
「ハルカちゃんは?」
「は、はい。えっと、私は精霊魔法をぉ。」
「それってどんな魔法なの?」
「い、今できるのはこんなので。いでよ、水の精!」
タクトを取り出し唱えると、水色の半透明な小人が出てきた。小人はハルカちゃんの周りを浮遊している。
「こんな感じで自分の習得している魔法の属性の精霊を呼び出して、一緒に戦ってくれるんです!」
「おー、それはすごいね!」
「ま、まだそんなに強い精霊は呼べないけど、レベルが上がればもっと強い精霊も呼び出せるみたいで。今は私が引き付けてる間に攻撃してもらったりしてます。」
なるほど、一人だと狙われて魔法が使えないっていうのは魔法使いあるあるらしいからね。それを補ういいスキルだ。
「そういうアカリんはどうなんさ。」
「うーん、それが悩んでるんだよねー。やりたい方向性は大体決まってるんだけど、どれがいいのか迷っててねー。パーティーメンバーの強化や補助をできるようになれたらなーって思ってるんだけど、いいのないかな?」
「そうね~、有名なのだと神聖魔法やエンチャントあたりかしらね~。」モグモグ
「エンチャントはこの前持ってるプレイヤーさんと話す機会があって見せてもらったんですよ。それでいいなとは思ってたんです。」
「そうね~、エンチャントは幅広く味方の強化できるのが強みだね~。逆に神聖魔法は味方の補助と敵の弱体化もできるのが強みだね~。」ア、コレタベテシマウワネ
「神聖魔法ってもっと詳しく聞いてもいいですか?」
「ん~、私もそこまで詳しくないのよね~。ユウは知ってる?」
「ん、大丈夫…。神聖魔法は加護と断罪を使い分けるんだけど。同じ魔法でも味方はプラス効果を、敵にはマイナス効果を付与する感じ…。ただし、エンチャントは味方全員に付与できるけど、神聖魔法は1回で対象は1つだけだから手間はかかる…。」パクモグ
なるほど、そんな違いがあるのか。にしても神聖魔法って響きがなんかかっこいい。
「あとはポーションを投げつけるっていう手もなくはない…、ま、一時的かつ富豪向けだけど…。」
「そっかー、どっちにしようか悩むなー。」
どちらもよさそうではあるのだけれども、うーむ。
「最後のもーらい。」
「ふぅ~、美味しかった~。」
「ん、満足…。」
あれ?さっきまであった料理が消えていた。
「あれ?料理は?」
気づけば机の上に大量にあった料理はどこかへ消えていた。
「アカリんが話し込んでる間にみんな食べちゃったよ。」
「えー!!そんなー!!」
|ω・) ムシャモグバリバリ
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