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118 賭けは私の勝ち


クーちゃんに乗ること5分くらい、なんとかルインズ盗賊団のクランハウスまで戻ってこれた。


「お待たせしましたー。」


最初に来たときと同じ広場にクーちゃんを下ろそうとしたところ。


「おーい、帰ってこられたぞ。」「空けろ空けろ。」「誰か案内してあげろ。」「俺が行くわ。」


何やら下の方が騒がしくなってきた。周囲にいた人たちが、アリが捌けていくように一斉に空間を開けてくれている。私は空いたスペースにクーちゃんを止めて、地面まで降りる。


「お帰りなさいませ。お待ちしてました。」


一人の男性プレイヤーが近づいてきて話しかけてくれた。


「すみません少し時間かかって。」


「いえいえ、大丈夫です。うちのリーダーも帰られてます。ハウスのリーダー室で今3人で話ししてますんでお連れしますね。」


「あ、ありがとうございます。」


男に言われるがまま、後ろを着いていく。


ハウスの外見自体はあまり変化がないが、何もなかった遺跡のような建物のあちらこちらに装飾が増えており。人気のないような建物から一気に彩りが増えて活気あふれるような雰囲気になっていた。樽の上に大きな板をくっつけたようなテーブルに、小さな木箱の椅子など、どこかカントリーチックな仕上がりになっていた。


「だいぶきれいになりましたね。雰囲気あっていいですね。」


「ええ、持ってきてもらった家具類でかなり変わりました。調理器具や収納設備で拠点機能も充実しましたし、みな満足してます。」


そんな雑談をしながら拠点の中を移動すること2分くらい、目の前には大きな石製の両扉が鎮座していた。


「この先です、では自分はこれで。」


そう言って男は去っていった。にしても大きな扉だ、4mはあるんじゃなかろうか。扉それぞれに手を当てて一気に押す。


「失礼しまーす!!」


扉を開けると、そこには横に広い光沢のある木製の長机に大量の背もたれ付きの椅子が等間隔に配置されていた。手前にはルリさん、奥にはガルドさんと男性が座っていた。外見は少し幼さが残るきれいな顔立ちの彼がリーダーなのだろうか。


「おかえり~、探索はどうだったかしら~?」


「成果は上々です。それよりそちらの方は?」


「ああ、この方が私達のクランリーダーの。」


そうガルドさんが話そうとしたのを遮るように立ち上がり、少年は話し始めた。


「お嬢さん、私がこのクランのリーダーのゼノビア。一応言っておくが、私は女性だ。よろしく頼む。」


なんと、彼もとい彼女は女性だった。どこからどう見てもイケメンな男性なのだけれども。服装も黒の光沢のあるフード付きのレザーのマントに包まれており、はっきりとした体つきがわからない。ただそれでもスラッとした印象のある姿をしている。


「あ、すみません。私はアカリです、一応ルリさんのクランのリーダーしてます。」


「ええ、ルリくんから聞いてる。よろしくアカリくん。」


テーブル越しに手を差し伸べてくれた。私は急いで近づき、握手を交わした。


「な?言っただろ、賭けは私の勝ちだな。」


「いやー、アカリさんならきっと大丈夫と思ってたんですがね。ま、服装からして男性っぽいからな。」


「じゃ、今度ダンジョンツアーに付き合ってもらうから。」


どうやらガルドさんとゼノビアさんで私が性別をどっちと思うか賭けをしていたようだった。ルリさんはそれを見てクスクスと笑っていた。


「じゃ~、本題に入ろうかしら~。」


「そうだな、とりあえずアカリくんも座りたまえ。」


何やら話しがあるようだ。私は言われたとおりにルリさんの横の椅子に座った。


|ω・) おやすみなさい

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