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114 おーい、そこの人


広げていた調理道具類を片付けて、モンスターたちもクーちゃんとマドレ以外は一旦魔結晶に戻す。こんだけ開けた土地なのだから、クーちゃんに乗って空から探してまわろうと思う。


「なるべく低空飛行でマップ埋めながら見て回ろうかな。クーちゃんとりあえずはこの辺まで進んで。」


そう言いながらマップにピンを指す。あとは自動航行のスキルでオートで飛んでくれる。私とマドレはクーちゃんの鼻先に移動し、前方と真下を見える位置に待機する。あとは探知を最大範囲で展開して準備は万端だ。一応作戦としては探知で見つけ次第クーちゃんの自動航行を止めて上からグランドホースの真下にポータルを展開し、クーちゃんの背中にご案内する。出てきたとこをマドレの糸で縛って倒す予定だ。そうしているうちに最初の集団を見つけた。数は5匹、どうやらグランドホースたちは群れを形成するモンスターのようだ。


「クーちゃん、あの集団の真上で停止。マドレは捉える準備しといて。」


2匹とも頷いて返事してくれた。流石に近づくとこちらに気づいたのか集団はこちらに鋭い目を向けて戦態勢を取っている。と言ってもこちらは空中なので何かできるわけではなさそうだった。


「じゃ、1匹づつ連れて来るからマドレよろしくね。ポータル!」


まずは戦闘の1匹の足元に展開し、落とすように捕まえる。背中の上にもう片方を設置し、落下してきたところをマドレの糸が絡みつく。うまく締め上げて、じわじわと体力を減らしていく。そして10秒もしないうちに体力はなくなり、アイテムになった。


「よしよし、それじゃあじゃんじゃん行くよ。」


続いて2匹、3匹と同じように繰り返し倒していく。残りの2匹はまとめて転移させてみたが問題なくマドレが拘束し、倒してくれた。


「ありがとう、マドレ。えとえと、アイテムはっと。」


落ちていたアイテムは馬肉が3つに、皮が2枚となっていた。


【グランドホースの皮:張りがあり丈夫な皮。色んな用途に使われる。】


ドロップアイテムはお肉だけじゃないのか。数的にどっちかが落ちる感じだろうか。と、なると数を揃えるのにはだいぶ狩る必要がありそうだ。


「よし、じゃ再度出発。」


またマップの端を沿うように進んでいく。見つけては倒しを繰り返して20分くらいだろうか、お肉の数は10個を超えた。マップも順調に端まで進んできた。

とりあえずは少し東にずらして往復しようかとしたときだった。探知には10を超える集団の反応があった。そしてその中央には3人のプレイヤーの反応もあった。このまま近づくと驚かしそうなので離れた位置でクーちゃんから降りて2匹とも魔結晶に戻す。モカさんを出して背中に乗って隠密をかけながらゆっくり近づく。モカさんの背中に乗るのは久々かもしれない、意外と揺れて乗り心地はあまりよくなかった。

そんな事を考えていたらはっきり見えるところまで来た。モンスターはグランドホースのようだが集団の中に1匹とても大きな個体がいた。あれはヌシ個体だ、これまた久々に見たかもしれない。戦ってるプレイヤーは小盾に短剣の前衛の男性に、巨大な杖を持ったローブ姿の人は性別はどっちだろうか。あと最後の人は巨大な盾に、小さな杖を持っていた。ローブの人は後衛の魔法使いだろう、それよりも最後の人だ。あの人はどんな戦い方するんだろうか。囲われてる中で、前衛っぽい人が前を固め、大盾の人が後ろを見ている。魔法使いは止まって長々と詠唱している、たぶんまとめて倒すつもりなんだろうか。残りの二人はそれを守るようにブロックしている。ただなんだろう、大盾の人はブロックしながら何かを唱えている。


「エンチャント:ファイア!」


大盾の人が何かを唱え終わった瞬間そう叫んだ。それと同時に3人の武器が赤い炎を纏った。そしてそれと同時にブロックしてた二人が魔法使いのところに一斉に集まってきた。


「ドームプロテクト!」


大盾の人は空に向かって盾を掲げスキルを発動する。白い半球状の膜に覆われた。それと同時に魔法使いも魔法を発動した。


「フィールンメテオ!!」


すると空から無数の隕石が落下し、周囲に着弾した。大きな振動と爆風が広がり、煙を巻き上げた。プレイヤーを囲っていたグランドホースたちは隕石にぶつかり消滅していく。衝突を回避した個体も着弾し燃え広がる火の海により焼かれて倒れていく。すごい威力だ、探知していた反応すべてが一瞬にして消失した。


「よし、全部片付いたな。」


「そうみたいね。」


「探知に反応はないですね、いや近くにプレイヤーの反応があります。」


「おーい、そこの人、戦闘は終わった。ヌシならもういないぞ。経験値狙いのラストアタックしようとしてたなら生憎だが、そうじゃないなら出てきてくれー。よかったら話さないか?」


大盾を持ったプレイヤーが気さくにそう叫んだ。


「は、はーい、そっち行きます!」


咄嗟に返事をしてしまった。ま、他プレイヤーとの交流なんて珍しいことじゃないし、むしろ普通。と、言いつつ私自身プレイヤーよりモンスターとの交流してる機会が多い気がするけれど。

モカさんにゆっくり近づくよう指示し、3人の元へ向かった。

|ω・) 先週はモンハンしてました(謝罪

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